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kaoru19さんのレビュー一覧

投稿者:kaoru19

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本父の威厳数学者の意地

2008/10/16 14:55

藤原正彦の品格

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「国家の品格」で一世を風靡した藤原正彦の著書を初めて読んだ。

読んでみて意外だったのは、数学者としての視点とか、経験、交遊関係などは(少なくとも本書には)登場しなかった。黙って読むと普通の文学者のエッセイだと思う。情緒的、文学的なのだ。そういう意味では読み応えがあった。

品格に関しては繰り返し述べられている。いわく、明治になって多くの人が海外へ行ったが、もとより外国語にも外国の事情にも通じているわけではない。しかし、日本人としての矜持や信念を持っていたらから、尊敬された。しかるに現代の人は、古き良き日本人としての考え方を捨て、西洋の真似事ばかりしている。真似は尊敬されない。今こそ日本人としての品格を見つめ直し、身につけよう……

言わんとすることは理解できるが、その日本人の品格は具体的にどういうものであるべきかという話になって、武士道をもとにしたものがいい、と言われるとガッカリしてしまう。

武士道も、それから外国の騎士道にせよ宗教にせよ、伝統的な考え方はひとしく強烈な男尊女卑思想に基づいている。現代人はそれを反省し、男女は同権であり、平等であると考えを改めたはずだ。ただし、枠組みを一から作るのは大変であり、みなの共通認識として「これ」といえるようなものはまだできていない、という状態だろう。試行錯誤の真っ最中なのだ。

試行錯誤はつらい。だからといって、過去に戻っては意味がない。たどってきた道(歴史)は大切だが、間違っていたことは改める必要がある。品格だなんだといって、捨てたはずのものを復権させようだなんて、とんでもない話だ。

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アメリカ刑務所での獄中記

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

副題が「アメリカ女子刑務所での22ヵ月」となっているのを見たとき、最初は小説家と思った。ところが帯を見ると「衝撃の手記」となっており、どうやら実体験を綴ったものらしい。それで興味を感じて買ってきた。

日本広しといえども、アメリカの刑務所で服役した体験を持つ人は、そう多くないだろう。貴重な体験記である。過酷な話ではあるが、作者自身がかなりポジティブな性格で、文章も軽めに書いているのが救われる。

ただし、罪状に関しては気になる。麻薬の密売に関わったと疑われ、FBIに逮捕されるのだが、本人は「身に覚えのないこと」だという。それが事実なら冤罪であり、国際問題である。ところが、読んでみると、作者の恋人はロシアン・マフィアの一員で、大物ドラッグ・ディーラーであり、そのことを彼女は知っていたという。

彼女自身は積極的に麻薬の販売に関与したつもりはないのだろうが、彼女のアパートが麻薬の隠し場所に使われたり、売買の取引場所に使われたり、彼女が貸したクレジットカードでブツの送付を行なったりしていたということになると、「知らなかった」という言い訳は通じないだろう、と思う。売人と付き合うというのは、そういうことなのだ。

女だから、好きになった人が麻薬の売人だと知っても、だから付き合うのをやめましょう、というわけにはいかなかった気持ちはわかる。わかるけれども、自分の部屋が(自分の知らないうちに)麻薬の取引に使われていたことを知らされた時より、彼氏は実は既婚者で子供もいて、自分の他にも愛人がいた……つまり、単に利用されてただけだという事実を知った時の方がショックだった、というくだりは、これでは文句もいえないな、と思ったものである。

そういう部分も含めて、異色の体験談だ。

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