タヌキネコさんのレビュー一覧
投稿者:タヌキネコ
紙の本買い物の日本史
2016/05/03 10:43
あの世の席次・・
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「お買い物」というと私的な楽しみ的な意味の強い現代ですが、この本のなかでは、『地位+名誉』に関わる売買(官位)について、詳しく書かれていました。それを得ないで死んだら「あの世で居場所がない!」多くの人の夢枕に立って訴えたお坊さん!の話はインパクトがありました。「地獄の沙汰も金次第」という言葉がありますが、これが「さもありなん」な人たちの『あの世』って、どんなんなんだろう~と思いました。
紙の本工学部ヒラノ教授
2016/05/03 09:26
どこも組織は大変だ
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大学どたばたと工学部マインド楽しく読みました。
しかし文系でも、実習や資格取得、卒論などはあり、その分野の関連で「何とか食べていきたい」と思ったら、4年+αで身につけることはいっぱいあって、ヒマでもないんですよ~とは言いたいです。
狭い業界なので、「頼まれたら断らない(れない)」も同じです。お金にならないことの納期遅延はありますが・・・
現在の組織的には、「ビーラカンス」の話が一番ぐっときました。机の上にそっと置いておきたいくらいです。
紙の本江戸の動植物図譜
2015/10/30 19:49
江戸の自然への好奇心
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非常に正確に観察して描かれているものと、当時は実際に見ることが難しく想像によって補っている(と思われる)ものが混在しているようで、興味深く眺めました。全体にもっと絵が大きいともっといいのですが・・・。
2015/10/30 19:45
エジプトと銭闘・・・
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子供のときから憧れだったピラミッドですが、そのふもとに初めて立った時、あまりにも疲れ果てて「石だ。石が積んであるだけだ・・・」としか思わなかったことを思い出しました。エジプトの商魂についてリアルに描かれていて、おもしろかったです。一方のシリアの商売気のなさについても、この平穏がいつか少しでも戻ってくれるようにと思いました。
2015/09/30 00:11
たぬきにも言い分があるのでは
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たぬきが列車にばける話などを読むと、日本人の心の中ではつい最近まで「たぬきファンタジー」が元気に働いていたことに感心します。あまり牧歌的なものばかりではありませんが・・・たぬき好きとしては嬉しいマニアな一冊です。
紙の本笑う科学イグ・ノーベル賞
2015/09/29 23:54
まじめなズレが面白い
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最近イグ・ノーベル賞は世間の認知度も高く、日本人受賞!がニュースで報じられるのみるにつけ、世の中に「すぐ、わかりやすい」形で役に立たない、お金を呼ばない研究をたたえるというのは、大きな喜びを人にもたらすのだなあと思います。個人的な関心の有無はやっぱりありますが、研究および研究者の世界にもある程度『生物多様性』がないと、全体が痩せていくようには思います。「良き余裕」がこれからの日本社会にもあるといいのですが・・・そう切に思います。
2015/09/29 23:16
真摯な勝負師
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碁は19路盤で打ち切らないくらいの素人ですが、勝ち負けの世界に生きる棋士が勝負についてどう向き合っているのかというところに興味があって読んでみました。「負けず嫌い」の徹底ぶりに感心しました。自分は自分のできるようにしかできませんが・・「自分なり」をどう突き詰めるかというところは、いささかでも見習えたらと思います。
そういう点では、碁に必ずしも関心がなくとも「専門技術者」の職業への向き合い方という感じで読めますが・・・どうでしょうか?
2015/09/28 22:28
刃物を顕微鏡でみてみると・・・
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日常の生活のなかで使われる包丁、鋏、爪切りなどが、どのような材料をどう組み合わせて作られているのか、実際の顕微鏡写真などをもとに、大変くわしく語られています。金属学の知識が全くないと少々難しいようにも思いますが、「身近な道具にどのような工夫があるのか」といったことに興味がある方にはおすすめです。
紙の本はるか昔の鉄を追って イラストでみる 「鉄の歴史」探偵団がゆく
2008/12/22 15:52
楽しい「鉄と人との歴史」案内
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たたらなどに興味があっても、難しい内容の本が多く、とっつきにくい印象がありますが、この本はイラストによる説明が多く、読みやすかったです。
イラストの動物たちもなかなか可愛らしいです。なぜ主人公がタヌキなのかはいまひとつなぞですが・・。
また、理科・社会のいろいろな視点から、日本の昔ながらの鉄づくりの技術について紹介しているので、学校で習ったあんなことがこうした研究を支える基礎になっているのかというような発見がありました。
紙の本わたしを離さないで
2015/09/29 23:43
とてもせつないです
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この物語は「自分の運命は自ら切り開く。何としても!」ということを語りたいのではないのだとわかっていても、感情移入のうえに身をよじってしまいます。悔しくもなります。設定はいささか非現実的と思いますが、「あるシステムとそのくびき」ということでは、実際の日常の中にもひっそりと相似形のものがあるのか?。だからこの物語に感情をゆすぶられるのかとも思います。またそういったこととは関係なく、子供時代の回想がとても生き生きとしていて魅力的です。
紙の本鳥獣略画式 復刻
2015/09/29 23:31
とってもかわいい豆本です
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シンプルにのびのび書かれた動物たちがかわいいです。
図案としての大胆さ、発想の柔らかさ、とても好きな絵師です。本のサイズもコンパクトで手元に置いてもがかさばらず、あきまさん。、
紙の本ギフト
2015/09/29 23:26
親子の愛と葛藤
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「ギフト」は選べないところから、物語が生まれます。特に大人になる年頃でのその葛藤が、読んでいて身に染みました。いまその年頃でその渦中にいるひとにはきついでしょうか。共感するでしょうか。
運よく独り立ちして、遠く離れたところで暮らしていると、とてもしみじみしました。
紙の本殷−中国史最古の王朝
2015/09/29 22:58
同時代資料の大切さ
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作者は甲骨文字の資料研究から、後代の「歴史書」のなかに架空の王統が組み込まれており、時間とともに「あらまほしき)昔が物語られていることとを丁寧に語っています。
また占いなどで吉兆が得られるよう卜骨に細工が加えられていたこと、人の命の軽重の大きさなど、当時の社会自体の不思議な様態についても書かれています。現代の「平等」にもいろいろな問題がありますが、占いのために首を落とされたり、主の馬車を引くため一緒にそのまま埋められたりはしないことに、少し感謝したいように思います。
この時期の青銅器の魔的な魅力はこうした社会だからこそとも思われますが・・
2015/09/28 23:45
残されたモノから感じる天平人の息吹
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平城京に残された文字資料は、当然お役所的なものが多いようですが、そこから役人の日常生活が垣間見えることが分かりました。昔から「人生いろいろ、役人もいろいろ」であったようです。個人的には「呑太郎」と書かれた坏がツボでした。持ち主とは気が合うような気がしますが、私物でしょうか?
紙の本野鳥フィールドノート スケッチで楽しむバードウォッチング
2009/01/07 15:23
野鳥に興味を持った初心者におすすめです
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父が定年後、バード・ウォッチングを始めたので、クリスマス・プレゼントに送りました。
前に持っていた写真の鳥類図鑑は、ポーズが違っていたりすると識別することが難しいらしく、「スケッチの方が特徴が分かりやすい。」と愛用しています。
私ものぞいて見ましたが、長年観察をしている方がどんな風にしているかなどがさしえを軸に物語られているので、近くに頼れる先達がいない初心者にとてもいい本だなと思いました。