シンノスケさんのレビュー一覧
投稿者:シンノスケ
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昭和史を動かしたアメリカ情報機関
2009/02/13 13:02
好きな人にはたまらない1冊
10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
正力松太郎とCIAの知られざる関係に光を当てた『日本テレビとCIA』(新潮社)を面白く読んだので、期待して手に取った。
今回は日米開戦、終戦工作、占領政策など昭和史の重要局面でアメリカ情報機関がどのような役割を果たしたかについて膨大な資料を解きほぐしながら丹念に追っている。
個人的に面白かったのは第4章の「終戦を早めたダレス工作」。ダレスとはのちにCIA長官を務めるアレン・ダレスのこと。彼がスイス・ベルンで対日終戦工作に関わっていたことはよく知られており、日本でも多くの書で取り上げられているが、これらは工作が失敗し、幻に終わったとしている。しかし、著者によればこれらは日本側からの視点による分析に終始していて、より広い文脈で見れば一定の成果をあげていたことを見逃しているという。
詳細は本書を読んでいただくしかないが、これまであまり触れられなかったジョセフ・グルー(元駐日大使)とダレスの関係など、興味深い話が満載だ。
情報機関というと、何やらおどろおどろしい話を想像してしまいがちだが、この本では主に外交の裏側で情報機関がいかに日米双方の政策決定に影響を及ぼしたかに焦点があてられる。昨今のインテリジェンス・ブームとは一線を画したものといえる。
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