森 黄菜さんのレビュー一覧
投稿者:森 黄菜
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若き詩人への手紙・若き女性への手紙 改版
2009/08/07 13:31
読む人より書く人が多いと言われる時代。物書き志望は目を通しておいて損はない。
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ずいぶん年をとってから(!)この本にめぐり合った。
真剣にものを書こうとしている人、ものを書くことを仕事にしたいと真摯に願っている人にぜひ読んでもらいたいと思う。
おそらく創作の過程でだれもが突き当たる悩みに(若い詩人からの手紙に)リルケが真摯に愛情を込めて答えている。
どんなに時がながれてもやはり普遍的なことは変わらないのだ。
宗教的な内容や、それに繋がるのだけれど排他的な姿勢もうかがえるが
そのあたりをさらっと受け止められれば、巷にあふれるハウツーものよりも
かなり心に栄養を与えてくれるだろう。
ブログはもはや生活の一部。読む人よりも書く人が多くなってきたと言われる時代。本が売れないと言われる時代。
もしも、本書に影響されて、悩んでいる書き手が表に現れるとしたら、すばらしい。
その人はきっと、積み重ねたものをていねいに開花していく人だと思う。
そんな力が、きっとこの本の中にあるはずだから。
ポトスライムの舟
2009/08/07 14:17
癒される人、癒されない人。もしかしたらリトマス紙?
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
読み終わって感じたのは、主人公の人のよさ。
こういうのを書ける作者も、きっといい人なのだろうと思う。
周りにやさしさを伝染させられるくらいの心のきれいさ。
そういうのって貴重だ。とくにいま、なかなかお目にかかれない。
でも。私は思う。世の中は常に見返りやら嫉妬やらの悪意にまみれているのだ。
こんなにきれいな心を持った人の話は、もはやファンタジーなのではないかと。生身の人間らしさがいまひとつ感じられなかった。
芥川賞に寄せる期待としては、「赤毛のアン」的な話ではなくて、少しでもいいから、女性のずるさとか醜さを描いた話を読みたかったと思う。
違和感なく読めたあなたはきっといい人です。
違和感のある人はもし未読であれば、青山七恵の「ひとり日和」を
お薦めします。
世界文学全集 1−01 オン・ザ・ロード
2009/02/25 12:13
使い古された表現だけど・・・「みずみずしい」これに尽きる
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
最初の20~30ページがつらかったが
それからはわりとスムーズに読めた。
展開が早くて飽きさせない。
場所がかわる。景色がかわる。出てくる人々がかわる。
そして主人公の思いがかわる。
単なるグローイングアップストーリーに終わらず
この話が読み継がれているのは、
やっぱり、普遍性を孕んでいるからなのだと思う。
なにがそう映るのかは読者それぞれで違うだろう。
わたしはここに描かれるアメリカと、
人を傷つけるのは自分が傷ついているからなのだという
寂しい連鎖に普遍性をみた。
青山南さんという訳者をはじめて知ったが
言葉でうまく遊ぶというセンスにびっくり。
好きな人はハマると思う。
この人の言葉の引き出しを、もっと知りたい。
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