宮地嘉六と街を歩く 小説・随想集 広島・関西編1
2009/07/22 19:51
戦艦大和を生んだ呉海軍工廠のストライキを描いた先駆的作家
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宮地嘉六は、戦艦大和を生んだ呉海軍工廠に約10年間勤務した。見習工というかたちでの就労だったが、次第に日給は高くなり、日給75銭というよい給金をもらうようになる。明治期の呉海軍工廠や呉の街を描いた小説は、宮地嘉六を除いてほとんどない。近年、戦艦大和ブームとなっているが、その前史としての呉市を描いた小説群に触れてみてはいかがだろうか。