街で "二郎ラーメン"さんのレビュー一覧
投稿者:街で "二郎ラーメン"
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1Q84 a novel BOOK1 4月−6月
2009/08/10 13:13
予定調和の物語
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
単純化することを恐れずに言えば、1Q84は偶数の物語である。青豆と壮吾(2人の主人公)を交互に一章ずつ、12X2=24章に纏める構成。2つの月、世界。感応するレシバと、それを受け行動するレシバ。空気さなぎに寄って作られるdaughterと原型であるmother.
作品は著者によって完全に統御され、様々なエピソードを紡ぎながら、エンディングへと向かう。銃口を喉に入れ、引き金を引く青豆。24章で壮吾の面前で空気さなぎから生まれる10才の青豆。
1Q84の世界は周到な構成を取りながら、決して作品自体を裏切り、物語そのものを「異なるもの」へと変幻することをしない。唯一、1Q84と言う表題で9をQとすることによって1+8+4=13と言う奇数、それも素数を紡ぐのみである。
小単位ではそれ相応に心を揺すぶるエピソードはあるが、究極に於いて、読者は作品を「読む」という行為に於いて、「異なるもの」、「生なる感覚」を感じ取ることが出来ない。
私は先に挙げたエピローグを正確に予想することが出来た。これは読者にとってとても不幸な事である。
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