サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. アスカ46さんのレビュー一覧

アスカ46さんのレビュー一覧

投稿者:アスカ46

6 件中 1 件~ 6 件を表示

紙の本

辛く、深く、厳しい本

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

“こげんた事件”からもう七年の年月が経っている。
風化していない。
いや、風化などあり得ない。
それを痛感させられた。

本書は前作『Dear,こげんた』の続編でありながら、続編ではない。
“こげんた事件”で小さくも重い命を無惨に奪われた事に対して悲しみ、憤った人達の新たな軌跡が丁寧に描かれているのだ。

だが、それだけではない。
今回は「何故、動物を虐待したのか?」
そこにも焦点を当てている。
虐待=悪の構図ではなく、虐待の根本を探っているのだ。
それを本書からよく読み取って欲しい。
とても奥深く動物虐待とDV・犯罪への道が描かれているのだから。
しかし、読んでいて辛くなる事は必至だろう。
だが、そこから目を反らして貰いたくはない。
直視して欲しい。
本書は、前作よりちょっとだけ難しいであろうが、安易に逃げては欲しくはない。
現実を見据えて欲しい。

そして本作では、アメリカのシェルターやアニマルコップの話も盛り込まれており、どれだけ動物愛護の意識が高いのかを語っている。
逆に、悲しいかな、先進国と言われる我が国の動物愛護の意識がどれだけ劣っているかも綴られている。

例として、アメリカと日本のショップの事を取り上げてみよう。
アメリカと日本のショップの違いは段違いだ。
アメリカでは日本のように生体販売がほとんどない。
何故なら、犬や猫を飼おうとした時、人々はシェルターで里親を待っている動物たちのところに行くか、ショップで保護されている犬や猫を譲り受けるのだから。
しかし日本ではどうだろう。
人々はほとんど動物管理センターで致死処分寸前の動物達に手を差し伸べるような事はしない。
いや、【致死処分】という言葉すら知らないのではないだろうか?
不要犬・不要猫と言われる動物達がいる事さえ知らないだろう。
彼らは好きでそう呼ばれるようになったわけではない。
人間が勝手に
「病気になったからいらない」
「人を噛んだ犬だからいらない」
「子猫が生まれたが、貰い手がないからいらない」
など、様々な理由をつけて保健所や動物管理センターに持ち込むのだ。
そして新たに飼われる犬・猫は、よくて里親の譲渡会での出会いで飼われる事になるか、もしくは何万もの大金を払って【血統書付き】と呼ばれる犬や猫を物のようにショップで購入してくる。
そうして避妊・去勢手術もほとんどしないままに飼われるのだ。
ショップ側でも説明しないのだから、そこからまた不要犬・不要猫が生まれてくるという【負のスパイラル】が生まれてくる。
その結果、子犬や子猫が生まれたとなれば、捨てるか(動物の遺棄は犯罪である)、動物管理センターに連れて行き平気な顔をして殺処分を頼むのだ。
日本人はどうかしているとしか思えない。
本書を読むと、愛護精神が皆無に等しいのではないかと思えてならない。

以上により、動物愛護の点から言っても、日本とアメリカの違いは決定的であると言わざるを得ない。

とにかくぎっしりだ。ぎっしりとそんな事があちこちに散見できるのが本書である。だから全編丸々深い事この上ないのだ。

なのに巻末に至ってまでも「あなたに出来る50の事」が載っている程だ。
でも、この「あなたに出来る50の事」は些細な事でしかない。
何も難しくない。とても些細で「こんな事でもいいのかな?」と思わされるが、それでいいのだ。
みんなで50項目のうち一つでも実践してくれれば、きっと世の中は変わる。

貴方の胸の中にこげんたが住み着いたのだとしたら、ちょっとだけでも何かを実践してみませんか?
こげんたの声が聞こえたならば、その声を貴方の声に変えてみませんか?
出来る事だけでいい。
無理をしなくてもいい。
身の丈にあった事をたった一つ実践するだけで、きっと世の中は変わるのだから。

そしてこの事を子供達に伝えてやっては貰えないだろうか?
命を慈しむ優しい心を持った子供達を育てては貰えないだろうか?
子供だけでなく、周りの友人・知人、親でも兄弟でもいい。
この事を話しては貰えないだろうか?

こげんたの命は我々にとって慈しみの種となり、こうして『Dear,こげんた』、ひいては『君はぼくの声になる』という二冊の本になり、花をつけたのだから。
あなたにもきっとできる筈。
そうすれば世の中はもっともっと変わってくるだろう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本源氏物語 上

2019/11/05 00:38

和歌に悩まされたけど……

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

源氏物語は現代訳語されたものを読了しておいてのこの漫画に対するレビューです。

結論としては、全体を通して面白かったです(上・中・下巻)。
活字とはまた違った面白さがありました。
割愛されてしまった部分もありましたが、そんな事は気にならないくらい面白かったです。
源氏物語は一人一人の女性ごとに章がある作品なので、それを追うことでどんどん先が気になっていきます。
勿体ないから少しずつ読んでいたけれど、結局最後には一気読みしてしまいました。
作画もとても綺麗です(特に女性の髪が)。

ただ、難を言うなら、和歌でしょうか。
お互いに歌の遣り取りがあるので、どの章にも必ず出てくるのですが、現代語訳がコマ外に注釈してある。
それを追いかけるのが面倒臭かったです。
最初は真面目に本文の和歌を読み、そして現代語訳を読んでいたのですが、途中から面倒になって訳文は読み飛ばしました。
気になる歌だけ注釈を読んだ程度です。
ですが、この注釈は時々本編の注釈ともなっているので、その部分は読み飛ばしに気を付けたいところ。
また、訳された歌が、次ページ、前ページに書かれていることがあるのも読みにくさを助長していました。
が、それ以外は特に問題なく読めます。
楽しませていただきました。

どんな形で読んでもやっぱり源氏物語は面白いです。
現代訳されたものも、既に二読していますが、三読め行こうかと考えております。
だって、何度読んだって面白いんですから。

この物語が千年前に書かれていたとは。
日本、恐るべし! です。

因みに、紫式部日記も読みました(一番初めに読みました)。
こちらも面白かったです。
その下地があったので、源氏物語の訳本を手にした時も違和感なく、宮中世界観になじめたのかも知れません。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本竹取物語

2019/11/05 00:17

竹取の物語というのは、本来こうしたものだったんだ……

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

かぐや姫が黒いですねぇ。
そして意外にも長い。
御伽噺でしか知らなかったので、もっと淡々としたものだとばかり思っていました。
竹取の翁が実は偉い地位にある人だとか、かぐやがやって来た時の光を見た(光を浴びた?)人が若返っていくとか(おじいさん、おばあさんも少し若々しくなるとか)、かぐや姫に初潮が来るとか予想もしていなかった事が描かれていました。
そして、果てにはかぐや姫は腹黒いと来た。
そこは池田理代子先生の醸し出す雰囲気のようなもので上手くカバーされていますが、求婚者の災難を笑うのはどうかと(原作を忠実に再現すると、そうなるんですね)。
源氏物語を書いた紫式部が「竹取物語は物語の親」と言ったとか。
漫画版で読んでも、その意味がよく分かりました。

正直に申し上げて、面白かったですよ。
一番最後は「……」でしたが。
まぁ、そこは池田先生の面白い解釈なのでしょうが。
全般的に読みやすく、上手く描かれていて、買ってよかったです。

総括。
池田先生の美しい絵巻物。
手軽に読めるよい漫画(物語)でした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

JETの本領発揮なし

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

作画のJETさんが好きで、この方の本を昔から色々買っています。JETオリジナルではないコミックスも持っています。オリジナルもコミカライズもとても面白かったのに、どういうわけかこのシリーズ(一応、2冊買いました)は面白くありませんでした。多分、1話1話の間に入る加門女史の語りがほのぼのとしている為と、心霊体験に遭遇したにも関わらず、やはり加門女史の態度が淡々としているので、怖さを感じられないのだと思います。JETさんの本領が発揮されていません。彼女の描くコミックスは、例えシャーロックホームズであっても「雰囲気」がとても伝わってくるのです。それが本書にはない。残念としか言えません。でも「怖そうで読めない!」と言う方にはお勧めです。怖くありませんから、全く。心霊体験をした加門女史が「こんな目に遭っちゃった、エヘヘ…」という感じ。その為、後味も何も残りませんので、寝る前に読んでも大丈夫ですよ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本伊勢物語

2019/11/05 00:02

漫画そのものが悪いのではなく、これは文章で読むものだと思った

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

漫画そのものが悪いのではないと思います。
作者(漫画家)は一生懸命に読者を楽しませようとしてくれているのを感じます。
しかし悲しいかな、その心遣いが逆に読みにくさとなっています。
とてつもなく読みにくい。
物語の楽しさが伝わりきらず、頑張ったのですが、序盤の方で読むのを諦めました。
今度、現代訳付きの活字本を買って読もうと思います。
『歌物語』という、一話完結形式で進んでいく物語なので、その方が読み手はより物語を純粋に楽しめるのではないかと。
漫画版では、読み進めていくのはかなりの苦痛を伴います。
残念です。
もしかしたら、活字を読み終えたあとに改めて読んでみれば面白いのかも知れません。

最後の解説等はよかったと思いました。
歌物語の楽しみ方が説明されていたりするので、どう読めばいいか享受してくれます。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本珍妃の井戸

2019/01/28 01:39

知らない人が読んだら誤解するほど自虐的!

4人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

なんとなく想像していた通りの小説だった。
オチですが、こんなに綺麗な中国人がいるわけがないでしょう。
嘘ついてなんぼの世界観が中華世界ですよ?
騙される方が悪い、と言うのが中国人の考え方。
しかも当事者の四人が何も気付かないとか。
おかしすぎる。
突っ込みどころ満載。

一応言っておきますが、無人となった紫禁城からの各国の略奪を止めたのは日本軍です。
なのに、なんで日本軍まで略奪してんの?
浅田次郎、大丈夫か?
完璧な自虐史観に犯されているとしか思えない。
これ、歴史をちゃんと知らない人がが読んだら「日本軍はなんて酷い事をしたんだ!?」ってなります。
そこ、注意!
今現在、紫禁城に財宝が残っているのは日本軍が各国の略奪行為を止めて、しかも紫禁城を警護したからです。
じゃなかったら、紫禁城そのものもなくなっています。
これ読んで「日本は中国に酷い事をした」だなんて騙されないでください!
故に☆一点です!
腹立たしい。
悪い予感がした時点で、買わなきゃよかった。
勿論、読まなきゃよかったと後悔。
中国に幻想持ちすぎです!
浅田作品色々読んでいますが、これは流石に閉口した。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

6 件中 1 件~ 6 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。