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美佳子さんのレビュー一覧

投稿者:美佳子

789 件中 1 件~ 15 件を表示

電子書籍

作品全体に祈りが込められているよう

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谷瑞恵はこれまでコバルト文庫などの少女向け小説家というイメージがありましたが、この作品は新潮文庫というだけあって、文学性が高いです。

主人公は、婚約者を事故で亡くし、その婚約者の職業であった額装を自分で始めることで、亡くした人とのつながりを保とうとする奥野夏樹。
彼女の元にくる変わった額装の依頼(宿り木の枝、小鳥の声、毛糸玉にカレーポット)のために依頼主の背景や動機など依頼の裏に隠されているものを探し、その心を祭壇のような額で包み込む。そうした額装は夏樹の祈りのようなもの。
彼女の額装に興味を示し、何かと話しかけたり、手伝ったりする純。彼もまた子どもの頃に友だちと川でおぼれ、不思議な臨死体験をしたことがあり、後遺症や罪悪感にもがいています。
登場人物たちは皆、心に傷を負っており、その思いを額装してもらうことで観賞可能にし、心の折り合いをつけていきます。
身近な人を失った喪失感とそこからの立ち直りが本書の根底にあるテーマで、作品全体に祈りが込められているようです。

額装というなじみのない世界を垣間見ることもできて、その奥深さにも感動を覚えます。

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電子書籍

かなり特異な作品

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「新装版」というタイトルからも分かるように、この作品はかなり古いもので、1996年に祥伝社より発行。2004年に文庫・新装版として角川から発行され、今年8月16日に電子書籍版として発行された作者の76番目の作品。
海上保安庁特殊救難隊という特殊な組織を取り上げ、時化た海でのその活躍を描くというだけでもかなり特異な作品だと思います。

当時の最先端の技術や救難装備などなどかなり念入りに調査したのだろうなと言うのが分かる緻密な描写で、技術的なことにあまり興味を持っていない読者には少々読みづらいかもしれません。

登場している技術ばかりでなく、言葉遣いもやや年代を感じるところはありますが、ドラマ展開には力強い牽引力があります。
また、笑顔が安心感を醸し出すパワフルな海の男たちの魅力もたまりません。惣領正を中心とする救難隊の物語がシリーズ化してもおかしくなかったと思いますが、そうはならなかったのが残念ですね。

そして、ハラハラばかりでなく、惣領正と付き合いの長い恋人のエピソード、30歳を迎えたジャーナリストの彼女の将来の悩みや心の揺れの描写など事件以外の人間関係のドラマも丁寧に織り込まれているところが今野節ですね。

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電子書籍

電子書籍レッド(新装版)

2022/11/29 09:17

キャラクター描写が丁寧

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『レッド』は1998年に発行された書下ろし長編で、ポリティカル・エンターテイメントに分類できる作品です。話が日本国内にとどまらず、アメリカの政府機関・諜報機関などが絡んでくるスケールの大きなドラマ展開です。

最初は地元の「蛇姫沼」の「蛇姫」伝説が出て来るので、何かそれにまつわる、またはそれにちなんだ事件の話なのかと思いましたが、全然違う展開になるので、楽しませてくれます。

はみ出し者の刑事とはみ出し者の自衛官が環境庁の天下り外殻団体に出向している身分でそれぞれの信念に基づいてなお行動していく様に感銘を覚えます。

この作品の特徴は、完全な悪役が描かれないところです。それぞれの立場でそれぞれの信念に基づき任務をこなしている人たちがおり、陣営が違えば、抜き差しならない形で対立してしまうこともあるという社会の仕組みが浮き彫りになります。
B級スパイ映画のような単純な勧善懲悪のヒーロー物にならず、登場人物たちのキャラクターがそれぞれ丁寧に描写され、物語に深みが出ています。

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電子書籍

電子書籍マル暴ディーヴァ

2022/11/29 09:16

ストーリー展開は意外性に富んでいて面白い

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ストーリーは住宅街の一角にあるひっそりとしたジャズクラブ「セブンス」に薬物取引関係の家宅捜査をすることに始まります。実はそのジャズクラブは警察OBの経営する店で、現役の管理官が歌姫として週2回出演しており、警視総監もお忍びで通っているといういわくつき。
家宅捜査の時も警視総監がお忍びで来ており、面識のある甘糟にそのジャズクラブに嫌がらせをしている者がいるらしいので捜査してほしいと依頼します。

主人公の甘糟は若手刑事で、なんで刑事になったのか、しかもよりによってマル暴に配属されたのか不思議でならないほど弱気でやる気にも欠け、そのせいか仕事の手際も悪く、よくペア長の郡原に叱られています。
けれども、推理力にはたまにそこそこ光るものがあるようです。

強行犯係・樋口顕シリーズの主人公も弱腰で、少々うじうじ悩むタイプですが、一本芯が通っていて、やるときはやる正義感と信念をもって仕事をしているのに対して、この甘糟達男はどうにもふにゃふにゃしていて捉えどころがないように感じます。「今時」の人なのでしょうか?

それでもストーリー展開は意外性に富んでいて面白く、あっという間に読み終わりました。

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電子書籍

電子書籍マル暴甘糟

2022/11/29 09:14

弱くても意外と鋭い

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『マル暴甘糟』がマル暴に全然似合わないあまりやる気のない今風の刑事・甘糟を主人公とする最初の作品ですが、脇役としてはすでに任侠シリーズで登場していたということをこのあとがきで知り、今度はそっちを読んでみようと思うくらいには面白かったです。
多嘉原連合の構成員が撲殺された事件から始まる捜査で、反社会的勢力同士の抗争なのか、被害者の反グレ時代の怨恨なのかを巡って捜査一課と対立しつつ、マル暴独自の捜査をするというのが粗筋です。

このシリーズの面白さは、甘糟刑事の「あーいやだなあ、面倒くさい」という心の中が駄々洩れで、全然熱血・仕事熱心でないわりには、刑事を辞めてしまうほど仕事が嫌いというわけでもなくて、できれば定年まで勤めあげたいという動機からそれなりにまじめに仕事をするという主人公のスタンスと、意外に鋭い洞察力があって、捜査にきちんと貢献できてしまうところにあるように思います。
まあ、やる気もあんまりない上に無能だったら物語として成立しませんが。

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電子書籍マル暴総監

2022/11/29 09:14

そんな総監いる?!

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第二巻『マル暴総監』では、謎の白いスーツの男が夜の街に徘徊し、チンピラにケンカを売って回っているらしい噂が話題になります。
この白スーツの男が割って入ったヤクザ同士のけんかを甘糟がたまたま呼び出されて目撃してしまい、後にケンカしていたヤクザの1人が殺されたので、「さては白スーツが犯人か?!」と捜査が進められるのですが、甘糟だけは捜査本部に顔を出した警視総監がその白スーツであることに気が付いてしまい、総監に呼び出されてきつく口止めされて、いろいろとめんどうを背負い込む羽目になります。
白スーツの正体を明かさずに、真犯人をあげなければならないのですが、捜査本部の捜査方針は総監の努力にもかかわらずなかなか変わらず、かなり気を揉むことになります。

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電子書籍

電子書籍任侠楽団

2022/11/29 09:12

阿岐本組長はつくづく奥が深い

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『任侠楽団』で持ち込まれる相談事は、タイトルの通りオーケストラなのですが、今回は経営危機ではなく、大切な公演を控えているのに内部対立が激化しているのをなんとかするという話です。
阿岐本組長たちはコンサルティング会社の人間として招待を隠して事態に当たることになります。
お門違いもいいところではないかと思わなくもないですが、その辺りが阿岐本組長のおおらかさというか、モノ好きというか、面白いところです。
ここでは乗り込んで早々に常任指揮者に任じられたばかりのエルンスト・ハーンがオーケストラ内でいきなり殴られて気絶させられるという事件が起き、所轄が事件で済ませたがっているのに、ハーンは「殴られたんだから絶対に犯人を見つけろ」と言ってきかなかったため、捜査一課の碓氷弘一が1人で捜査に乗り出してきます。
この碓氷という刑事は『警視庁捜査一課・碓氷弘一』というシリーズの主人公で、こちらに客演した形です。こちらのシリーズは読んだことがないので、次に読むものはこれで決まりましたね(笑)
ここで、ハーンを殴った犯人を捜すことは、オーケストラ内の対立問題を解決することに繋がるだろうということで、碓氷と阿岐本が手を組み協力するところが、また味があって面白いです。
またここで、阿岐本が実はジャズも好きという事実が判明します。
つくづく奥の深い人ですね。

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電子書籍

電子書籍任侠シネマ

2022/11/29 09:11

ヤクザは任侠映画が好き?

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銭湯の次に持ち込まれたのは街の小さな映画館。娯楽が多様化し、映画も家で見れる時代、わざわざ映画館で映画を見る人たちは激減し、大きな映画館は次々閉館の憂き目にあっているものの、小さなミニシアターのような映画館は細々と生き残っています。「千住シネマ」もその一つで、閉鎖の噂に対して存続を願う「ファンの会」 がクラウドファンディングで資金を募ってなんとかしようという動きもあり、千住興行の社長も迷っている状態のところに阿岐本組が乗り込みます。
この「ファンの会」は嫌がらせを受けているため、最初阿岐本たちは嫌がらせの犯人と勘違いされるのですが、実は阿岐本組長自身も映画、特に任侠映画が好きで、高倉健のファンということで、本当に映画館存続の相談に乗るつもりであることが理解してもらえます。
この嫌がらせの犯人と、社長が悩む理由がこのエピソードのメインテーマです。

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電子書籍

電子書籍任侠浴場

2022/11/29 09:10

風呂文化オマージュ

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出版社、学校、病院と続けて見事に立て直した後、阿岐本組はその実績を見込まれて?今度は赤坂にある銭湯の立て直しの相談に乗ることになります。
現代の日本人にはゆっくり風呂に入ることが重要だ!という強いメッセージが込められているようです。
同時に、「子どもには子どもの人生がある」という建前の元に家業を手伝わせようとせず、話し合いも持たなかった経営者と家族の問題も描かれており、親に聞かれないから言わないだけで、子どもは子どもで結構自分なりに考えていることが明らかになるのがいいですね。

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電子書籍

電子書籍任侠病院

2022/11/29 09:09

あわや抗争か?という緊張感

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3つ目のエピソードで持ち込まれるのは、倒産寸前の病院です。
こちらは「地域の病院を失くしてはいけない」という信念のもと、医療法人の理事として阿岐本組が乗り込むことになります。
この巻では最初から病院内の清掃を始めとするあらゆるサービスをまとめて受けている業者ときな臭いことになります。このサービス業者がヤクザのフロント企業で、割高な料金を請求し、病院の経営を悪化させてたので、あわや抗争か?という緊張があります。
ここでは病院が抱える人手不足や医療制度のしわ寄せなどの問題も扱われてはいますが、制度的なことはどうにもできないので、問題のサービス業者を切ることと、病院長を始めとするスタッフの気持ちを向上させることに尽力しています。

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電子書籍

電子書籍任侠学園

2022/11/29 09:07

こんなふうにうまく解決出来たらどんなにいいだろう

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今回持ち込まれるのは廃坑寸前の学校法人・井の頭学院高校で、絵に描いたような「荒れた学校」です。
窓ガラスは割れ放題、校庭も花壇も荒れ放題、生徒はやりたい放題という状態で、先生方はとにかく「生徒たちが卒業してくれさえすればいい」というスタンスで生徒を教育する気がなく、校長も生徒たちをお客さん扱いし、とにかく親から苦情が来るようなことをしないのが第一と考えているところに阿岐本組長たちが理事長と理事として乗り込んでいくわけです。
まずは掃除から、というのがとてもシンプルですが、効き目が絶大なのが読んでいて気持ちがいいです。
ロクに学校に通ったことがなく高校中退の日村が、花壇の手入れや割れたガラスの始末などをしながら、少しずつ生徒たちと交流して、彼らの心を掴んでいくのがいいですね。擦れて全然大人の言うことなんか聞かないような子たちでも、真剣に向き合ってくれる大人にはだんだん心を開くようになるというメッセージが強く込められているように感じました。
学校に対して発言力を持つモンスターペアレンツの問題にも切り込んでいて、本当にこんなふうにうまく解決出来たらどんなにいいだろうという夢が語られています。

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電子書籍

電子書籍任侠書房

2022/11/29 09:06

理想論でスカッと解決

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語り手は日村誠二。30代半ばで、今時珍しい任侠道をわきまえたヤクザ・阿岐本組の代貸です。組は組長を含めて総勢6名ですが、阿岐本組長が異様に顔が広く、全国のヤクザの組長に収まっている人たちと若い時分に兄弟の盃を交わしているため、大きな指定暴力団の傘下に入らないまま独立で生き残っています。
甘糟はこの阿岐本組の様子見に来ており、時には阿岐本組に対する警察側の理不尽な扱いがあった際に助けてくれたりするので、「ちょい役」というほど小さな役割ではありません。

さて、甘糟刑事のことはともかく、この任侠シリーズの面白いところは、組長が損得ではなく人情で様々な面倒ごとの解決を引き受け、そのたびに振り回されている心配性の日村の人間性と、組長のヤクザらしからぬ行動の手伝いを嬉しそうにする若い衆の意外な可愛さでしょうか。

とにかく、阿岐本組長の弟分の神永が毎回処理に困った旨味のない債権などを持ち込み、阿岐本組長がお人よしなのか道楽なのか理由はともかく、それを引き受けるのがこのシリーズのお約束です。

最初に持ち込まれるのが、倒産寸前の出版社です。(任侠書房)

潰してしまえばそれなりに処分できる財産はなくはないものの、それそれで面倒なことも起こるということで、阿岐本組長が経営を引き受けて出版社を立て直すというストーリーです。
阿岐本組がどのように出版社の問題点を見極めて解決していくかが見ものです。
問題自体は極めて現実的で生臭いのですが、それらを阿岐本組長の体現する理想論でスカッと解決し、解決後は見事に身を引くところに大きなカタルシス効果があります。

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電子書籍

恋の甘味増

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絶対に失敗すると思われていた任務でとんでもない成功を収めた茉莉花は、足を引っ張ろうとする敵ではなく、味方につけようという魂胆を持ったお見合い攻勢を受けることになります。
この巻は、そのお見合いの対処と、商工会主催の花祭の準備が描かれます。
花娘の長女に指名された茉莉花は、街の人々との親交を深めつつ、犯罪者の視点を学んで街の治安対策を考える一方で、花娘の長女には本来必要のない舞と琵琶を真剣に練習します。

さて、彼女は花娘の大役を成功させられるのか。
そして、根本的なお見合い話対策とはどんなものなのか。
この二つがこの巻の鍵です。

ミッション自体はこれまでの外交ミッションに比べてかなりやさしいもの。そんな中で、皇帝・白陽との恋の甘味が増していき、なんとも微笑ましい限りです。

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電子書籍

空高く飛ぶ鳥

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「絶対に失敗する任務」 として山に囲まれたバシュルク国への潜入捜査に送り込まれた茉莉花は、第一関門であった傭兵学校への入学を果たしただけでなく、とんとん拍子で進級して3年生の幹部候補生となり、野外演習に出かけた際にムラッカ国の襲撃に遭遇してしまい、異国人はおろかバシュルク国民ですら立ち入りが制限されている要塞の内側へ避難することになります。
ムラッカ国兵たちが外側の街を火の海にし、内側には避難民たちと共に間諜が入り込んで井戸に毒を入れる可能性を予見した茉莉花は、バシュルク国に窮地を救うため、茉莉花の監視を担っていたアシナリシュ・テュラ軍事顧問官の協力を得て、皇帝の信頼の証として下賜された禁色の小物を売り、バシュルクの傭兵を一部隊雇って両国の停戦合意を目指して作戦行動をとります。

潜入中で身分を偽称しているので、様々な本当と偽の設定を使い分けてバシュルク国とムラッカ国の仲介をこなすという難しい役割を果たします。
この彼女の作戦行動がハラハラドキドキするポイントですね。

もちろん彼女がはるかに期待を上回る外交的成果を上げて帰国するのは予定調和ですが、こうして見事に「出る杭」から「空高く飛ぶ鳥」に変身した彼女の周りは今までとは別の意味で騒がしくなり...次巻へ続きます。

一体彼女は今後、どんな活躍をするのか、そして皇帝・白陽との「恋人ではない好き合う関係」はどう発展していくのか楽しみです。

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電子書籍

物足りない

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『茉莉花官吏伝』のヒロイン・茉莉花はこれまで無理難題をいくつも乗り越え手柄を立てて、破竹の勢いで出世しているため、嫉妬という名の“やっかいごと”に巻き込まれないよう皇帝・珀陽が次に出した課題は「絶対に失敗する任務」で、山に囲まれたバシュルク国への潜入捜査です。その首都トゥーリは難攻不落な要塞都市として知られており、いざという時は外側(アオセン)を切り捨てて内側(イネン)に籠れるように設計されています。外国人に対して鷹揚で、外側ならば比較的自由に外国人の出入りができるものの、立てこもるための要塞機能を持つ内側はどんな間諜でも手に入れられなかった機密情報であり、情報管理は徹底しているという。茉莉花の任務はそうした機密情報を掴み、首都攻略の方法を探るというもの。
この任務のため、茉莉花は以前恩を売っておいた赤奏国で戸籍を作り、サーラ国でジャスミン・ラクテスとしての滞在記録を偽造してもらい、「内乱や戦争のせいでその両国にいられなくなって仕方なく異国人でも入れるというバシュルク国の傭兵学校で勉強するよう知人に勧められた」という設定で傭兵学校への潜入に成功し、順調に優秀さを認められて進級していきますが、想定外の事態に巻き込まれて「次巻に続く」になります。
「え、もう終わり?」という物足りなさが残ってしまう感じですね。

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