大村さんのレビュー一覧
投稿者:大村
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ドイツ詩を読む愉しみ ゲーテからブレヒトまで
2010/10/03 09:58
ドイツ詩を読む愉しみ
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私が会いたかったのは、まさにこんな詩集だ。とても素直な感じに訳された
50篇の詩に、著者自身の自然体で好感のもてるコメントが付されている。詩人たちの心に向かってのあたたかい洞察が読む者に、著者自身の品性の気高さ、奥深さを伝えてくれる。50篇の詩の中には私の初めて出会うものも多くあったが、訳のおかげで心にするりと入りこんできてくれた。私がゲーテに大きく影響されたのは、ストラスブールに留学してゲーテがフリーデリーケと出会ったゼーゼンハイムに遠足し、感覚的にもゲーテの人物を受け入れてしまったからかもしれない。すべての場合と同じく、現代詩に至るとなんとも心が痛み、もうゲーテは人類史上には永遠に失われてしまったのかと哀悼的な気分になる。それでも、私たちはこの本のように、人間のつぶらな心をとり戻させ、まだまだそのままで世に埋もれている宝庫を勇気を持って伝えてゆかなければならないことを思う。
ドイツ・リート対訳名詩集
2021/01/11 12:25
ドイツ・リート愛好家必携の書
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この本を読んで初めて、ドイツ・リートの歌詞となったドイツ詩のすばらしさに目が開かれる思いがしました。日本語訳の美しさと、詩と音楽に関する心のこもった解説によって、詩人や詩に対する理解が深まり、今までとはまた違った気持ちで曲を聞くようになりました。私が知らなかったリートもいろいろ紹介されていて、興味がわきます。ドイツ・リート愛好家必携の書であると同時に、ゲーテやハイネなどの詩に関心がある人にもおすすめします。
ドレスデンフラウエン教会の奇跡
2020/03/09 12:35
美しい写真とともに、戦後ドイツのキリスト教共同体のみごとさを知ることのできる1冊
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たくさんの写真と、著者の簡潔でしかも心の奥底に響く記述によって、生き生きと歴史が語られ、一般に壮大、金ぴかの建物には、すぐ、「バベルの塔」のサガを感じてしまう私も、キリスト教共同体のみごとさにつくづく感じ入ってしまった。そして、ドイツ人たちの信仰・良心・意志・躊躇など、様々なはげしい心の葛藤が、同じ敗戦国の私たちの戦後生活に密着していて、わがことのように納得できるのだった。
ドイツの国の挫折、復興、崩壊と東西統一、EUへの貢献ー私たちが同時代人としてまざまざと共感しながら生きてきたこの半世紀を、この本で一つに美しくまとめて鳥瞰したような気分になれる。とても意味深い読後感で、多くの方におすすめしたいものである。
いま、敵味方に二分しなければ済まない、原始的なジャングルに突入してきた現在、このような歴史を教えられる意味は測り知れない。
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