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レビューアーランキング
先月(2018年1月)

hontoユーザーレビュー

最近の投稿分から優秀なレビューをご紹介します。本もレビューも読みごたえあり、オススメです!(週1更新)

今週のイチオシレビュー

北アジアの文化の力

北アジアの文化の力 - 佐藤 正衛(著)

北アジアの宗教の世俗性についてわかりやすく学べる著書。

評価 3 投稿者:汗牛充棟マン - この投稿者のレビュー一覧を見る

北アジアでは、主にモンゴルにおけるシャーマンが天上界における神との交流を通して、その言葉を、地上の人たちに伝えて、その言を実際の生活に活かすようにしている生態の詳細を、著者自ら足を運んで見聞した内容と、他の著書を自身で読み、調べた内容を綺麗にまとめて論じてあるので、興味深く読みました。

これまでの人類の歴史を垣間見ると、そういった宗教的な側面は、無視できないはずというモラルですから、坦懐な精神で読ませてもらいました。

また、天神の意思には君主といえども無条件に従わねばならない神聖なものであった。

そのお告げは、テムジン(チンギス-ハーンの本名)が高原統一の事業へ踏み出す一大画期となったのだといいます。

ここまで当時のひとたちにとってシャーマニズムは大事だったのかということですね。

シャーマンが巫儀において動物に化身するという表象が、近代になっても北アジアの人々の間で生き続けていたということですね。

天神は<知ろしめす>存在であり、人の道を外さず、道理に生きるもののみを愛しみ恩寵を授けるのである。

人々は天神に愛でられるかどうかを物事の判断と行動の基準とし、己を厳しく律した、ということですね。

ここを読んで私は非常に感銘を受けました。

人間は私を含め弱い存在であり、自分の意思の赴くまま行動していては悪い方向へ流れていく危険性を宿しているわけであり、そうならないためにもやはり規律が必要なのではないかと思われてならないのですね。

そのために、やはり人間を超越した神や仏といった存在の措定は必要でしょうし、なくてはならないでしょう。

こういった宗教的な効能もまた無視できないでしょう。

呪術的な説話を創造し、それによって共同体の維持をはかった。

またシャーマンは、千里眼(約1キロ四方で起こることは何でも見通せる)を持つ存在として認識されていたようです。

そう思える人は、信じたらいいですし、信じたくない人は信じないでいいでしょう。

私はそういう面に信憑性があると思ったので、更に読み進めてしまいました。

そういった話が、民族の結束を高めるのにかなり役立ったことは間違いないでしょう。

こういった内容については非常に興味深く読ませてもらいました。

しかし、168から232ページまでに長い心理社会学的な詳説がなされていますが、これはユングやフィンタイゼンといった著名な心理学者の学説の要約の説明であり、ほとんど北アジアのシャーマンについての関連付けもなく述べられているだけなので、読むのに大変な気苦労をしてしまいました(苦笑)。

これは、この本の著者の学をひけらかすためなのか、あるいは紙数稼ぎのためなのかはわかりかねますが、本題の趣旨との関連付けがなければ、読んでもほとんど意味をなさないのは言うまでもないでしょう。

そして最後に書いてある本の要旨についても、そういった著名な学者の言葉を引用しているので、残念至極でした。

そこがマイナス点ですね。

しかし、その前の個所に関しては意味がありますので、そこについてはお勧めしたいと思います。

島はぼくらと

島はぼくらと - 辻村深月

老若男女問わずみんなにお勧めしたい1冊

評価 4.5 投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

瀬戸内海に浮かぶ冴島を舞台にし、そこからフェリーで本土の高校に通う島で4人きりの同級生・朱里、衣花、源樹、新を主人公にした小説。これが何の賞も受賞していないのが不思議なくらいの読後感さわやかな素晴らしい作品です。青春小説というくくりだけではもったいない、島で生きる人々の逞しさや優しさや懐の深さ、美しい風景とゆったりと流れる時間が情感細やかに描かれていて、思わずそういう島に移住してみたいと思わせてしまうだけの力があります。

いわゆる過疎地ではなく、島の村長が積極的に外からの移住を助成し、特にシングルマザー支援に力を入れているため、子供も増えてきているというなかなか未来のある島です。それでも島の子供たちは本土のフェリーで通える高校に行くのでなければ、中学卒業後に島を出ざるを得ないので、親たちはそれまでの15年間を大切にしているというくだりも素敵ですし、移住者と元からの島民の間や島民同士、移住者同士でも複雑な人間関係があるにせよ、島の子供たちはみんな「うちの子たち」と見なされる共同体意識とか、こういうところで育っていれば自ずと郷土愛というものも生まれるんだろうな、と思える環境です。

そうした島の情景描写と子どもたちの友情や淡い恋心とかばかりでなく、お話の赤い糸はさる有名な脚本家の「幻の脚本」です。ある日この「幻の脚本」を求めて自称作家の怪しげな人物が冴島にやってきます。なかなかの小物ぶりの鼻につくいやな奴だったので、朱里、衣花、源樹、新の4人はこの人を追い出そうと偽の脚本を作って渡します。彼らはそんなものが島にあるわけないと思っていましたが、それが事実で、かなり身近なところにあったことがあとから意外な形で判明します。それがまた興味深いものでした。

老若男女問わずみんなにお勧めしたい1冊ですね。

どんな絵本を読んできた?

どんな絵本を読んできた? - 「この絵本が好き!」編集部 (編),こうの 史代 (イラスト)

私の好きな絵本、あれもこれも!

評価 4 投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

絵本を読めば読むほど、
知れば知るほど、その絵本時間にどっぷりつかってしまいます。
そうして絵本の世界は広いなぁ、まだまだ知らない絵本がいっぱいあるなぁと
実感します。

それは私がかつてはじめての横浜暮らしで、横浜で住むことが、東京にすぐにでかけられることがうれしくて、
こんなに楽しい世界があまりにありすぎて、知らなことが多すぎるとふと気づいたあの喪失感にも似ています。

だから、絵本の紹介本があれば手あたり次第に読みます。
毎回、新たな発見があり、次から次への読みたい衝動にかられます。

こちらは童話作家、漫画家、歌人、エッセイイストなど著名な57人の絵本大好き人が、とっておきのエピソードと共に絵本を紹介してくれています。
かこさとしさんの「カラスのパンやさん」や
「だるまちゃんとてんぐちゃん」
やなせたかしさんの「やさしいライオン」
私の好きな絵本があれもこれも登場するとうれしくなります。

もちろん、はじめて題名を見るような絵本もたくさん!
紹介する人が絵本にまつわるエピソードを語る口調がなんとも優しくて
「紹介くださり、ありがとう」とおひとりおひとりにお礼を言いたくなる気分。

イラストはこうの史代さん、57人分の絵本エピソードによりそうイラスがが素敵すぎて、こちらもその素晴らしさにため息。

私が一番惹かれたのは、音楽家高木正勝さんが紹介された『わたしも』(木葉井悦子著、福音館書店)でした。
早速、『わたしも』探しの旅に出ることにしましょうか。

今週のピックアップ

AIに心は宿るのか

AIに心は宿るのか - 松原仁(著)

AIのイロハがよくわかる

評価 5 投稿者:佐渡島 - この投稿者のレビュー一覧を見る

羽生善治との対談を目当てに買いましたが、対談以外の章も非常に楽しめました。

著者はAIに小説を執筆させる試みをされている大学教授。AIが小説を書いたり、誰もさしたことのない手を将棋であみだしたりする現代にあって、人と同じような創造性=心を宿す日も近いのかもしれません。

パクリとオマージュの境界に関する考察など、何かをつくる人間であれば一度は向き合わなければならない哲学的な問いについても独自の見解を示しているので、作家志望者や創作の道を志したことのある人間であれば楽しめると思います。

なにより、AIとは何なのか、そしてこの研究はどういう道のりを歩んできたのか、ということをきちんと解説してくれているのが良かったです。

Mr.トルネード

Mr.トルネード - 佐々木 健一(著)

世界の空を救った男

評価 4 投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る

世界的に有名でも日本国内では無名だという人は多い。本書で語られている藤田哲也も,その一人であろう。Mr.トルネードの異名をもつ気象学者であるが,藤田博士の最大の功績は,マイクロバーストと呼ばれる極小地域で発生する急激な下降気流の解明である。今日われわれが安心して飛行機に乗れるのは,この人のおかげなのだ。その功績はいくら讃えても讃えきれない。その解明に原子爆弾の被害調査が役立ったというのは悲しい話だが,マイクロバーストを解明する過程は,まさに科学者とはこういう人をいうのだというお手本である。研究者の端くれとして襟を正しながら,そして航空機の利用者として感謝をささげながら一気に読み終えた。

婚礼、葬礼、その他

婚礼、葬礼、その他 - 津村 記久子(著)

この一体感!

評価 4 投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

友人の結婚式に参列中、急遽呼び出しされた先が会社絡みのお葬式。なまじ「アットホーム」な会社だけ、行かないわけにはいかない。「結婚式」を理由に断ってしまいなさいよと誰しも思うだろうが、有無を言わさず行かざるを得なくなるのが、この津村文学の不条理なところだろう。しかし面白さはここではない。タイトル「婚礼、葬礼、その他」の「その他」の部分なのだ。主人公の彼女が直面する苦悩とはいかに。これはもう人間なら誰しも経験があること。なので、彼女の苦しみを読者は120%自分の苦しみのように感じ取れるはず。この一体感は神級。

「民族」で読み解く世界史

「民族」で読み解く世界史 - 宇山 卓栄(著)

とても面白い!

評価 5 投稿者:暴れ熊 - この投稿者のレビュー一覧を見る

島国で単一民族・単一国家を歴史的に維持してきた日本人だが、世界は民族の移動によって国が興亡しているということがとてもよくわかる本だった。筆者は某予備校で講師をしていたそうで、さすがにわかりやすく書かれている。章立ても、小見出しもわかりやすい。ただ、最後が何となく尻切れトンボな終わり方だったのが残念。しかし、世界史の勉強、世界史を有機的に理解するにはとてもよい本だったと思う。くりかえして読み、理解したい。

完璧じゃない、あたしたち

完璧じゃない、あたしたち - 王谷晶,さかぐちまや

血が通った女の物語

評価 5 投稿者:芝 - この投稿者のレビュー一覧を見る

文体は軽めで短編集なので一つ一つは長くない。なので読み進めるのも簡単なのに、数話ごとに私はスマホを閉じてぼんやりと考え込んだり、訳もなく泣いたりした。
心の中に燻ってたけれど上手く整理ができずにいたモヤモヤが言語化されて深く同調したり、かと思えば自分の中にある偏見が見事に炙り出されて呆気にとられたり。
数ページの物語に振り回され、浸って、苦みや甘やかさを味わう。そんな感覚を久し振りに覚えた。

バーナード嬢曰く。

バーナード嬢曰く。 - 施川ユウキ(著)

ついに、あの読書欲高まる名作の、三巻登場!

評価 4.5 投稿者:はっぱちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

読書欲高まる、名著礼賛ギャグ!でおなじみの、バーナード嬢シリーズ、第三弾。今回は、ブログなど、新しいものを盛り込んで、パワーアップ!いつものメンバーも勢ぞろいして、豪華な仕上がり。神林のSF愛や遠藤君たちの突っ込みの出来もさながら、ついにバーナード嬢が本を紹介する!!そして、神林とド嬢、喧嘩!?どうなるの?と、まあ、こんな感じです。いきなり読んでも大丈夫だと思います。
 ぜひどうぞ!

虎よ、虎よ!

虎よ、虎よ! - アルフレッド・ベスター(著),中田 耕治 (訳)

怪作SF

評価 4 投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

テレポート・惑星移住等々SFアイデア爆盛りな上に、主人公のガリヴァーのターミネーターばりのゴリ押し力と、読者完全放置の超展開。計算じゃない怪作SFでした。

通勤時に読む本ではなかった。。。読むと宇宙に旅立ち暴れたくなるかもしれない一冊。