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レビューアーランキング
先月(2017年5月)

hontoユーザーレビュー

最近の投稿分から優秀なレビューをご紹介します。本もレビューも読みごたえあり、オススメです!(週1更新)

今週のイチオシレビュー

トオリヌケキンシ

トオリヌケキンシ - 加納朋子(著)

これぞ、加納朋子!、といえる作品集。

評価 4.5 投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る

6編入りの短編集。
冒頭の『トオリヌケ キンシ』に、油断して泣いた。
連作短編ではないが、最後の話で他のエピソードの登場人物が出てくる(明確にわかる人と、もしかしてそうかな?のレベルと)おまけつき。

『トオリヌケ キンシ』・『平穏で平凡で、幸運な人生』・『空蝉』はほぼ同じ構成。
幼き(若き)日のエピソードから始まり、その後成長した主人公たちがあの日々の記憶によって救われる。 誰もわかってくれないという苦しみを抱えつつ、自分の思い込みが自分の首を絞めているということにも気付かないほど痛めつけられた過去を持つ人たちに、さりげなく訪れる救い。 これまたつい泣いた。

時間軸の移動はそんなにないが、残り3編『フー・アー・ユー?』・『座敷童と兎と亀と』・『この出口の無い、閉ざされた部屋で』も、いろんな事情で「他の人には理解してもらえない」ことを抱えている人々の物語。 そこで自棄になるのも若さ故だし、ついお節介したくなるのは年長者の証かな。
全体的に、加納朋子節が全開!
『この出口の無い、閉ざされた世界で』は冒頭、非常に吉野朔美的でどぎまぎしてしまったけれど、中身はどの作品以上に加納朋子だった。

私は『トオリヌケ キンシ』と『空蝉』が特に印象深いかも。 泣いたから、というだけではなくて、後味のよくない内容を取り上げておきながらそれでもやっぱり読後感はよろしいから(その点、若竹七海と真逆なのだが、私はどちらも好きである)。

もともと多作な人ではないが、結婚して子供を産んでから作品の発表ペースは落ち、病気してから更に落ち、回復に伴いちょっとずつ発表ペースが上がってきたのは大変よろこばしい。 でも、「病気した人だから」という目で見られるのは作家としては好ましくないだろう。
けれど、この作品群は<病気した人だからこそ書ける>内容なのもまた事実で。
なんとなく、複雑。

ごきげんわんこの平休日

ごきげんわんこの平休日 - くにのいあいこ(著)

ガール・ミーツ・ドッグ

評価 5 投稿者:えのころ - この投稿者のレビュー一覧を見る

ちょっと昔のふつうの日本の地方でくらす、犬と家族の物語。ほぼ実体験だということで、昔はこんなふうだったなあと思い出す人も多いと思う。
今ネットですぐに調べられる「正しい飼い方」ではないけれど、こんなふうにしてみんな暮らしていた。
コミックのどこを開いてもかわいい犬がいて、眺めているだけでにやにやできる。そしてこの本には、あなたや私のような犬を愛する人が知っている、犬との信頼と愛情を得る、最初の物語が描かれている。それを知ってしまったら犬のいない世界は考えられない。
ただ犬がいるだけでもちろん心が明るくなる。ちょっとつらい時期にも犬が寄り添ってくれることで、どれだけ救われることか。犬がいて、そこにまっすぐな信頼と愛情があることがどれだけ慰めになるか。それをあなたは最初にどうやって知ったのか。
この物語を読みながら、心に住みつづけている自分の犬たちとの思い出や愛やが再燃するのです。
犬に出し抜かれるエピソードとか、昔ならではの失敗談とか、家族と犬の知恵比べとか、細かなエピソードも頷きながら読めるものばかり。
「のばされわんこ」でツイッターを席巻したくにのいさんですが、ずっと犬を描き続けてもらいたいです。

海から見た歴史

海から見た歴史 - 川勝 平太 (編)

歴史学にセンセーションを巻き起こした本の意義が学べる本。

評価 4 投稿者:汗牛充棟マン - この投稿者のレビュー一覧を見る

大部分の人が注目している間に、違う視点で物事を見てきて、その視点からユニークな視点を提示して、それが多くの人に説得力を持たせ、愉しませることができた歴史学の名著の意義を小気味よく論じた本です。

これを読むことによって、ブローデルの『地中海』の原著を読みたくなるのではないでしょうか?

こういった壮大な著作というのは、あまりに冊数が多いので、一般人には難しいので、最初にこういった概説書を読むのがいいでしょう。

ブローデルの視点は、視点を陸地から海洋へと変えたところが有意義であるようです。

『地中海』の舞台は主に16世紀ですが、地中海その時代のギリシア.ローマと近代の西ヨーロッパとを直線で結ぶための歴史舞台であるとしているのです。

その海洋史観は、海外から押し寄せる外圧を社会変容の主因とみる歴史観のことですね。

それが歴史学に新しい視点をもたらし、視野を広げたのでしょう。

この本を読んで、壮大な視野をもった『地中海』の原書を読むきっかけになると私は信じています。

今週のピックアップ

応仁の乱

応仁の乱 - 呉座勇一(著)

読み応えあり

評価 4 投稿者:ZATO - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本で義務教育を受けた人であれば、誰もが名前くらいは聞いたことがあるであろう「応仁の乱」。しかし、戦国時代の契機になったということ以外はほとんど知られてない。そんな「応仁の乱」について、その前後の経緯も含めて詳細に記したのが本書です。
奈良の興福寺の二人の僧侶の記述を基本に据えつつ、多くの登場人物、その立ち位置や関係性の変化などを丹念に記述している本書は、新書版にもかかわらず読み進めるのに根気が入り、読み応えがあるとも言えます。
読み進めるに連れ、その全体像が繋がっていき、「応仁の乱」の歴史上の位置付けも明らかになってきます。少なくとも日本史ファンであるなら、ぜひ手に取ってみたい1冊だと思います。

人工知能の見る夢は

人工知能の見る夢は - 新井素子(著),宮内悠介(著),人工知能学会 (編)

人工知能はどこまで発達するのか?

評価 3 投稿者:touch - この投稿者のレビュー一覧を見る

囲碁や将棋の世界でにわかに注目をあびた人工知能(AI)。
その人工知能にテーマを絞ったSFショートショート。

一口に人工知能といっても、囲碁や将棋のようなゲーム、自動運転、対話のようなコミュニケーションといった種別の話や、AIと法律、哲学、創作といった観念的な話など、様々である。

面白いのは、人工知能学会が編者で、各ショートショートを単なるフィクションで片付けるのではなく、専門家から見た問題点などを分かりやすく補足しているのがいい。

果たして、人工知能は、これからどこまで発達し、我々の生活に入り込むのか……楽しみでもあり、ちょっと不安でもある……。

余寒の雪

余寒の雪 - 宇江佐 真理(著)

完璧、宇江佐さん

評価 4 投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

表題「余寒の雪」がことの外良かった。仙台育ち、男勝りで女剣士。彼女は一人の「侍」として人生を全うしたいと思っていた。が、まわりは放っておかない。年頃になれば縁談が舞い込む。その度にのらりくらりと躱してきたが、今回ばかりはちょっと趣きが違った。叔父夫妻に誘われ江戸まで行ってみましょう。から始まったのだから。まさか江戸で祝言が待っているともつゆ知らず、訪れてみたら、は!うそ!子持ち侍の後添い??さて、そこからどうなるか。少々軽く書いてはいるけれど、ラストシーンの情景、心情全てとても美しい。宇江佐さん、完璧。

漁港の肉子ちゃん

漁港の肉子ちゃん - 西 加奈子(著)

とにかく読んだら分かる!

評価 4 投稿者:にしこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

肉子ちゃんときくりん。
一見肉子ちゃんはだめだめにみえるけど、
ほんとの意味でちゃんと母親で、
きくりんが大好きで、
ラストはほんとにあったかい気持ちになる。
親子ってこういうもので、お金じゃ買えない無償の、溢れんばかりの愛に気づかされます。
女の子なら誰でもが経験するあの瞬間を、
心からよろんでくれる肉子ちゃんは
ちゃんと、きくりんの母だな。と心で感じました。こんなに本に夢中になれたのは、西さんが繰り広げる肉子ちゃんワールドがあったから。
全部が大好きです!

いつもちこくのおとこのこ

いつもちこくのおとこのこ - ジョン・バーニンガム (さく),たにかわ しゅんたろう (やく)

通学路で・・・

評価 4 投稿者:M77 - この投稿者のレビュー一覧を見る

遅刻の言い訳集かと思って手に取ったが、いい意味で裏切られた。構成が面白い。
子供の落描きのようなおおらかな線画が
夢のように綺麗に彩られた空想の通学路から
話が始まって、その合い間合い間に
先生のつまらない、背景真っ白のお小言が挟まれ、
男の子は淡々と罰をこなす。
最初から彼は向こう側の住人で、
先生など相手にしていないようだ。
何故なら彼が
“おべんきょうしに でかけていった”
のは、通学路そのものなのだから。

花のない花屋

花のない花屋 - 東信(著),椎木俊介 (写真)

まさかの泣ける写真集だった!

評価 5 投稿者:ぐぅちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

美しくアレンジされた花々に惹かれて購入。
が、そこには美しい花だけじゃなく、様々な方々のドラマと想いが・・・
まさか、泣かせる写真集だったとは。
ページをめくりながらぽろぽろ泣いてしまうので、なかなか美しい花に集中出来ないところが難点でした。
眺めて良し、読んで良し。
ページをめくるたびに色んな人の顔が浮かんできて、自分もお花を贈りたい気持ちになります。
ステキな写真集でした。購入して良かったです。

大卒無業女性の憂鬱

大卒無業女性の憂鬱 - 前田 正子(著)

そうだろうなぁ・・・

評価 3.5 投稿者:ちょびちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

一般的に、「大阪のおばちゃん」といえば、豹柄の服を着て、おっさんに負けないイメージ、京女はしっとりしつつもしたたかなイメージ、そして神戸もおしゃれでしっかりした女性のイメージがあるのでは?と思います。しかし、社会的活躍という意味で女性にスポットをあてると、とても保守的な傾向にあることがこの本の調査・数字で明らかにされています。タイトルも内容も面白い本です。