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コラム

丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ) 2019年12月号

今月の特集は
『戦争よりも本がいい』
『時代にコネクトするための記録ガイド』

丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ)。今月の特集ページを一部ご紹介致します。
気になった書籍はネットストアでご注文も可能です。
(※品切れ・絶版の書籍が掲載されている場合もございます。)

すべての内容を、WEB上でお読み頂けます。





今月の特集(一部抜粋)



◆今月の特集(本文一部抜粋)

『時代にコネクトするための記録ガイド』
何か疑問に思ったとき、調べものをしたいと思ったとき、ファーストチョイスとなるのはインターネットになるだろう。もちろん流行についていくためにも欠かせないツールだ。だが過去の記録を残し、私たちが振り返るためには、今でも紙媒体の優位は動かないのではないだろうか。
私たちに時代の記憶を想起させるもの、その時代を知らずともその当時の手触りを感じさせるものとして、記録された写真や日記、ノンフィクションを選んだ。

【写真は時代を記録する】
・『変貌する都市の記録』(白揚社・富岡畦草他著・二五〇〇円)
普段何気なく眺めていた街並みを歩いていて、いつの間にか更地になっている場所があるとき。その場所に何があったのか思い出せないことに呆然とする。あるいは、幼少のころから思い入れのあった場所が、全く別の空間になっているのを見たとき、その場所の記憶を心に留めておくことに努力しなければならない。
著者の富岡畦草は、同じ場所から年代ごとに撮影をする“定点撮影”を、親子三代にわたって続けている。本書では、東京二十三区を中心に各都道府県の過去と現在を著者の記憶とともに映し出す。一九 五〇年代から現代にかけて、日本がどのように変わっていったのか見てほしい。二〇一七年に撮影された渋谷区の写真は、二〇二〇年に東京オリンピックを迎えるいま、すでに過去の写真となっている。

・ 『宮本常一と写真』(平凡社コロナ・ブックス・石川直樹他著・一六〇〇円)
変わり続けるのは街並みだけでなく、私たちの文化や風習も時代とともに常に変化することをやめない。『忘れられた日本人』の著者で民俗学者の宮本常一は、およそ十万枚の写真を残した。本書は宮本常一の記録することにこだわった写真家としての一面をクローズアップした一冊。
写真を見ると、農村の写真や風景写真、農民のポートレイトなど、一見素朴な印象を受けるが、宮本常一が写真に求めていたのは、詰め込まれた情報量なのである。例えば農民のポートレイトでは背景も意識した全体像で撮影する。そうすることによって、この人物の服装や表情だけでなく暮らす風土まで記録しようとしている。膨大な量の写真に収められているのは、戦後の経済発展とともに失われつつある日本の姿である。
本書では冒険家であり写真家でもある石川直樹が膨大な写真のなかから四十八枚を選び、自身の文章と写真を寄稿している。宮本常一を通して石川直樹の写真を見ていて気づかされるのは、両者には思いのほか共通点が多いということ。石川直樹の写真は構図も美しいものが多いけれど、自身の体験が反映された情報量が多く詰め込まれている。

・ 『okinawan portraits 2012-2016』(赤々舎・石川竜一著・五〇〇〇円)
石川竜一の写真はどうやって撮っているのか不思議だ。というのも、近づき難そうな強面の人から変わった趣味の人、老人から子どもまで、本当に様々な人たちを分け隔てなく撮影しているのだから。沖縄の生々しいリアルな肌触りが一枚一枚の写真から滲み出ているのを見てほしい。
前述の宮本常一と同様に、被写体となる人はその生活空間である背景とイコールで結ばれているため、沖縄そのものを写したポートレイトともなっている。

・ 『捨てられないTシャツ』(筑摩書房・都築響一編・二〇〇〇円)
普段何気なくしまってあるTシャツだけれど、いつまで経っても捨てられないほど思い出が詰まっている。誰もがそんな一枚を持っているのではないだろうか。本書ではそんなTシャツを通して一人ひとりが辿ってきた人生を物語る。
都内のバーのママが語る若いころに血だらけになりながら見たラモーンズのライブ。そのときにジョーイ・ラモーンズと交換し永遠のパンクロッカーを決意した思い出のTシャツ。学生のときにバイト仲間から退職祝いにもらった手書きTシャツ。
どれもが読んでいて思わず笑ってしまったり切なくなったりするものばかりである。そのうちTシャツを見ただけで口元に笑みがこぼれてきて、旧知の友人に会ったような気持ちになる。

【日記・ノンフィクションを読む】
・ 『摘録 断腸亭日乗〈上、下〉』(岩波文庫・永井荷風著・上巻九五〇円、下巻九一 〇円)
関東大震災のあった大正の終わりから、太平洋戦争を経て、昭和の高度経済成長に入る頃までの時代を、作家の永井荷風は日記に記録し続けた。この日記が大変貴重な記録になっているのは、激動の時代をそのまま時間軸に沿って体験できることにある。
日記を読むと、関東大震災の後には、「震災後」という言葉で綴ることが多くなり、満州事変の頃になると、ナショナリズムの風潮を恐れ、文章を自主的に削除していた。けれども荷風は「後世史家の資料に供すべし」と記録を書き残すことを決意する。
 この日記を入れたカバンを枕元に置き、東京の自宅を空襲で焼かれたときでも、肌身離さず持ち戦禍を逃れた。おかげで後世に生きる私たちは、この日記から多くを学ぶことができるのである。

・・・続く

2019/12/02 掲載

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