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コラム

丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ) 2020年9月号

今月の特集は
『人新世を生きる』
『明日への活力となる本』


丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ)。今月の特集ページを一部ご紹介致します。
気になった書籍はネットストアでご注文も可能です。
(※品切れ・絶版の書籍が掲載されている場合もございます。)

すべての内容を、WEB上でお読み頂けます。





今月の特集(一部抜粋)




 『人新世を生きる』

 新型コロナウイルス、梅雨前線停滞による集中豪雨、バッタの大量発生、毎年恒例になりつつある「観測史上最も〇〇」という観測……もう地球は滅亡に向かっているのではないか。過去には原発事故が起こり、もっと遡れば水俣病などの公害によって、人類は人類の手によって環境を破壊し、人類を絶滅させんとしているのではないか。つい先日関東地方に隕石が落ちた。火球と呼ぶらしい。それが空を流れる映像を見て、この世の終わりを感じた。それは人類の手によるものではないにせよ、人類への戒めのように感じ、中二病くささもあいまってノストラダムスの出現を私はみたのである。さようなら、読者のみなさん。でもさよならの前にひとつ。この事態はどういう事態なのか、そこからどういう考えが導かれるのか、「人新世」というキーワードをもとに考えてみたい。

人新世とはなにか
 耳慣れない言葉だ。人新世とは、オゾンホールの研究で知られる化学者パウル・クルッツェンと生態学者のユージン・ステルマーによって2000年に提唱された地質学的時代区分である(但し、地質学会によって公式に認められていない)。人類の活動の影響で地球環境が大きく変容し、現在まで続いた完新世は終わり、新たな地質学的時代区分となったという。彼らはこの言葉を打ち出すことによって、過去数百年にわたって安定的な関係を築いてきた人類と自然との関係が、人類の活動によって破壊されつつある、という状況を示そうとしているのである。人類の行動が地球規模で環境を劇的に変え、それが長期的にさまざまな方向に影響を及ぼしているのではないだろうか、とその言葉を受けた人びとは考える。地質学的時代区分の言葉がその学問分野を超えて、文学理論、アート、哲学思想などさまざまに影響を与えている。いま、私たちが生きている人新世という時代はどういう時代か、過去の事例、環境問題、その言葉を受けて派生した学問などを紹介し、地球について、環境について、私たちについて考えるための書籍を紹介する。

人新世を詳しく知りたい
 詳しく知るには、『現代思想』2017年十二月号「特集*人新世――地質年代が示す人類と地球の未来」(青土社・一1400円)をまず手にとってはいかがだろう。さまざまな領域にわたって話が及んでいるため、人新世をとりまく状況を包括的に知ることができる。地球のなかで人類はいかなる位置を占めているのか、環境システムの大きな変化に人類はいかに向きあうことができるのか、その可能性の中心に迫るため、人新世に至る系譜から、「人」がいなくなったあとの思想(ポスト・ヒューマニティーズ)まで紹介している。人新世がなぜここまで各分野に影響を及ぼしているのか、という状況について書かれた、キャスパー・ブルーン・イェンセン「地球を考える――「人新世」における新しい学問分野の連携に向けて」が入門にはうってつけだ。

 同じく『現代思想』2020年1月号「特集*現代思想の総展望2020」(青土社・1400円)の篠原雅武と斎藤幸平との対談「ポスト資本主義と人新世」は目の前に起こっている事態(気候変動や環境破壊)に警鐘を鳴らすという意味合いで人新世という状況について解説している。またまた同じく『現代思想』2020年3月号「特集*気候変動」(青土社・1400円)では、篠原雅武が「人間世界と事物の世界の「あいだ」――人新世における新しい共存様式について」と題して、人新世以後の人類の生き方について論じている。さらに詳しく知りたい人は、クリストフ・ボヌイユ+ジャン=バティスト・フレソズ『人新世とは何か――〈地球と人類の時代〉の思想史』(青土社・3200円)がおすすめである。科学の(人の)手によって破壊された環境が、科学の手によって解決されるであろうという科学万能主義を批判し、環境問題は科学技術の問題に還元できないことを指摘する。

環境汚染
 では、私たちが現在を人新世の時代だと解するに至るまでどのような事態があったのか。私たちは地球とどのように付き合ってきたのか。

…続く

2020/09/01 掲載

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