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コラム

丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ) 2021年10月号

今月の特集は
『地学“最強”説 ~大地編~』
『発掘本』

丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ)。今月の特集ページを一部ご紹介致します。
気になった書籍はネットストアでご注文も可能です。
(※品切れ・絶版の書籍が掲載されている場合もございます。)

すべての内容を、WEB上でお読み頂けます。





今月の特集(一部抜粋)




 『地学“最強”説 ~大地編~』

 科目としての「地学」というと「理科の選択科目ではもっとも履修者が少ない、暗記が中心の科目」という印象がある。そもそも、地学とは何なのか、いまいちよく分からないという方も多いかもしれない。でもじつは、地学はさまざまな形で私たちの生活の中に、すぐ近くにある学問だ。
 なんと言っても、地学とは「地球科学」のことなのだ。地学には、たとえば、地形学・古生物学・地質学・岩石学・鉱物学がある。さらには、海洋学・気象学・天文学も含まれる。私たちが毎日の天気を気にしたり、地震のメカニズムを知ろうとしたり、流星群や日食を見上げたりするのはどれも言ってみれば地学の一端で、「ブラタモリ」の人気や「おかえりモネ」による気象ブームをつくるのも地学への関心の一部ではないだろうか。
 最近、書店でよく目にするのは、柴山元彦編「宮沢賢治の地学シリーズ」だ。入門編にあたる『宮沢賢治の地学教室』(創元社・1870円)では、宮沢賢治の作品に触れながら地学の基礎知識を解説する。イラストや図版が豊富で、地学の全体像をさらうのにぴったりだ。教養としての地学を扱った本は入門編から上級編まで多数あるので、好みに合うところから読めるのが嬉しい。
 地学部に所属する高校生を描いた青春小説『空よりも遠く、のびやかに』(集英社文庫・924円)で作者の川端裕人は、地学を「理科の王」と表現しているが、自然科学の一分野でありながら、地球という惑星の成り立ちや仕組み、さらにはその未来を知るための、ありとあらゆる内容が地学には含まれる。また、地学の各分野を研究するには、数学・物理学・化学・生物学など、他の理系分野の知識も必要とされる。それゆえ今月は、キング・オブ・理科科目、「地学 最強 説」を掲げ、身近ながらどこまでも豊かで奥深い地学の世界を楽しみたい。
 とはいうものの、あまりに広大な地学の各分野の本を紹介するのは、ページがどれだけあっても足りない。そこで今回はまずは大地編ということで「固体地球」に限定し、とにもかくにも読んでおもしろい本を選んでみよう。
 昨年一月、千葉県で発見された地層から地質年代に新たに「チバニアン」が誕生したニュースをご覧になった方も多いだろう。地質年代とは、46億年の地球の歴史の中の時代区分を表すもので、生物の出現や絶滅、地磁気の逆転などが分け目となって決められる。『地磁気逆転と「チバニアン」――地球の磁場は、なぜ逆転するのか』(講談社ブルーバックス・1210円)は、論文執筆責任者としてチバニアン誕生に関わってきた著者・菅沼悠介が、地磁気逆転のメカニズムを丁寧に解説し、最後に、30年にも及ぶチバニアン誕生までの奮闘を書いている。硬軟の書き分けがうまいのだろうか、盛りだくさんの情報量にもかかわらず、地学の知識がなくてもおもしろく読める。「磁石は真北を指さない?」という問いから始まり、地磁気(とその逆転)の発見、その過程にあった地球内部構造の解明、プレートの動きや宇宙から届く宇宙線から分かることなど、多くの地学的な知識がコンパクトにつめ込まれている。この研究のダイナミズムを感じることができ、ワクワクしながら最後まで読ませられた。

…続く

2021/10/01 掲載

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