コラム
丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ) 2023年3月号
今月の特集は
『なかなか絶滅しない紙の書物について』
『書店員の蔵書開放!! ジュンク堂書店西宮店 春のファンタジーフェア』
丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ)。今月の特集ページを一部ご紹介致します。
気になった書籍はネットストアでご注文も可能です。
(※品切れ・絶版の書籍が掲載されている場合もございます。)
すべての内容を、WEB上でお読み頂けます。


今月の特集(一部抜粋)
『なかなか絶滅しない紙の書物について』
『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』というタイトルの紙の書物が刊行されてから12年あまり、書物と書店をめぐる環境は厳しくなる一方ですが、それでもまだ紙の書物は絶滅しておりません。「もうすぐ絶滅する」と思っている人も、意外と少ないのではないでしょうか。
今月は、紙の書物をめぐるあれこれをテーマにした紙の書物をご紹介します。
なかなか絶滅しない
紙の書物について
ウンベルト・エーコ、ジャン=クロード・カリエール/工藤妙子訳『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』(CCCメディアハウス・3,080円)
インターネットが隆盛を極める今日、「紙の書物に未来はあるのか?」との問いに、「ある」と答えて始まる対談形式の文化論。東西の歴史を振り返りつつ、さまざまな角度から「書物とその未来について」、老練な愛書家二人が徹底的に語り合う。
J・M・G・ル・クレジオ/鈴木雅生訳『ル・クレジオ、文学と書物への愛を語る』(作品社・2,860円)
未だ見知らぬ国々を、人の心を旅するための道具としての文学。強き者に抗い、弱き者に寄り添うための武器としての書物。世界の古典/現代文学に通暁し、人間の営為を凝縮した書物をこよなく愛するノーベル賞作家がその魅力を余さず語る、愛書家必読の一冊。
小林秀雄『読書について』(中央公論新社・1,430円)
「批評の神様」はどのように読み、書き、ものを見たのか。濫読や全集のすすめ、小説の読み方といった読書技法、良い文章とは何か、そして美しいものを見ることなど、実用的アドバイスに溢れるエッセイ集成。哲学者・木田元による解説を付す。
紙の書物の歴史について
八木健治『羊皮紙の世界 薄皮が秘める分厚い歴史と物語』(岩波書店・3,190円)
動物の皮を薄い紙にしていく工程から、中世の写字生が駆使したテクニックの数々、西欧以外の文化圏での活用法まで、羊皮紙にまつわる基礎知識を一冊に。羊皮紙の表も裏も毛穴までも知り尽くした第一人者が贈る、カラー図版満載の入門書。
アレッサンドロ・マルツォ・マーニョ/清水由貴子訳『初めて書籍を作った男 アルド・マヌーツィオの生涯』(柏書房・2,640円)
グーテンベルクによる活版印刷技術の発明からわずか半世紀後の自由都市ヴェネツィアを舞台に出版の世界に大変革を巻き起こし、現在も使われている書籍の体裁を発明した「出版界のミケランジェロ」ことアルド・マヌーツィオの激動の物語。
クリストファー・デ・ハメル/立石光子訳『中世の写本ができるまで』(白水社・4,590円)
写本制作は盛期ルネサンスまで千数百年にわたって、多様な環境のもと、ヨーロッパの津々浦々で行なわれてきた。本書はそんな中世の彩飾写本が作られる工程を、制作に携わったひとびとの視点に寄り添う形で、写本研究の第一人者が解説していく。
紙の書物をつくる仕事について
佐々涼子『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』(ハヤカワ文庫・814円)
2011年3月11日、宮城県石巻市の日本製紙石巻工場は津波に呑みこまれ、完全に機能停止した。だが、従業員はみな、出版社と本を待つ読者のために力を尽くした。震災の絶望から、工場の復興までを徹底取材した傑作ノンフィクション。
…続く
2023/03/01 掲載
