フェア 開催終了 ジュンク堂書店 上本町店
開催日時:2023年05月01日(月) 10:00~2023年05月31日(水) 20:00
井上理津子と上原善広「大阪本」フェア
テレビやネット、芸能人や作家、あるいは「周囲の大阪を語るヒト」によって、大阪の文化は広く知られています。今日の大阪の風土と人々の気質は勿論、四天王寺があり、豊臣・徳川の盛衰があり、天下の台所として栄え、大阪万博が開催された地といったことなども、誰もが知るところです。それでもなお、井上理津子と上原善広のルポルタージュを読む度に、長く大阪に住んでいながらも、大阪のことを何も知らなかったのだと思い知らされます。井上理津子の『さいごの色街 飛田』(新潮文庫825円)は、「さいごの色街」に生きる人々を鮮明に活写しました。著者が十二年もの間そこに通い続けたからこそ、ようやく語られた飛田の人々の言葉がより生々しく聞こえてきます。上原善広の『日本の路地を旅する』(文春文庫781円)では、大阪・更池を出発点として、大阪の「路地」(被差別部落)と日本各地の「路地」を、ルポルタージュによって「再」接続しました。日本各地を十三年にわたって経巡った記録の一部ですが、そのどこにでも、「路地」はつながっているのです。それらは、大阪の「歴史」を描いたものでも、「文化」を描いたものでもなく、今現存する私たちの住む大阪の、そして日本の一部なのです。
二人の作家を中心に、「私たちのまだ知らない大阪」が描かれているルポルタージュやエッセイ、写真集を集めました。レジ前話題書コーナーにて開催中です。
2023/05/17 掲載
