コラム
丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ) 2023年9月号
今月の特集は
『薄くて濃い本』
『丸善ジュンク堂書店主催 書店員が選ぶノンフィクション大賞 オールタイムベスト ノミネート作品フェアについて』
丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ)。今月の特集ページを一部ご紹介致します。
気になった書籍はネットストアでご注文も可能です。
(※品切れ・絶版の書籍が掲載されている場合もございます。)
すべての内容を、WEB上でお読み頂けます。


今月の特集(一部抜粋)
『薄くて濃い本』
本を見た目で二種類に分けるとすれば、「重厚」な本と「軽薄」な本の二種類に分かれます。どちらがいいかは一概に言えません。
重厚な本は読み応えがある反面、読むのも持つのも大変で値段も相応に高くなります。
一方軽薄な本は、さっと読めて持ち運びにも便利、出費も抑えられるものの、物足りなさがつきまといます。
そこで、もし「薄いのに内容が濃い」本があるならば、ある意味で、理想的な書物かもしれません。
今回の「愛書家の楽園」の特集では、本のプロが、そのような本を探し出して皆様にお見せしようという企画です。
「薄さ」については、ページ数で200ページ以下。厚みでだいたい15ミリ以下を基準にしました。「濃さ」については、再読に耐えうる本、何度でも読みたいと思うものを挙げてもらいました。なお、今回は、もともとページ数が薄くて、内容の濃い薄いが判定しづらい絵本や詩歌は対象外としました。
どうぞご堪能ください。
*選者五十音順
『ひとはなぜ戦争をするのか』(講談社学術文庫・A・アインシュタイン、S・フロイト著・浅見昌吾訳・660円)5ミリ/一一一頁。
1932年、国際連盟の依頼を受け、アインシュタインはフロイトに「人間を戦争というくびきから解き放つことはできるのか」と問いかける。フロイトは精神分析の理論に立脚しながら、その問いに真摯に答えていく。九十年余を経た現在も、我々一人一人にとって重要な往復書簡。解説は養老孟司と斎藤環。
『ウクライナ・ロシア紀行』(日曜社・ヨーゼフ・ロート著・ヤン・ビュルガー篇・長谷川圭訳・1,760円)7ミリ/121頁。
ドイツの新聞の特派員として、成立間もない一九二六~二七年にソビエト連邦の国々を巡り、人びとの姿と若い国家の現実を見つめた作家の手記。「文化の発展を促せば、戦争の終焉へ向けて歩み出すことができる!」と断言したのはフロイトだが、同時代におけるその相互理解のための実践とも言い得よう。
…続く
2023/09/01 掲載
