コラム
丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ) 2024年2月号
今月の特集は
『すごい「問い」から広がる世界』
『「ゆっくり静かに話をしたい」対話のための読書案内』
丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ)。今月の特集ページを一部ご紹介致します。
気になった書籍はネットストアでご注文も可能です。
(※品切れ・絶版の書籍が掲載されている場合もございます。)
すべての内容を、WEB上でお読み頂けます。


今月の特集(一部抜粋)
『すごい「問い」から広がる世界』
書店で本をながめていると、「そんなこと、考えたこともなかった!」と、びっくりするような「問い」を提示している本がたくさんあることに気づきます。
凝り固まった観念をくつがえす言葉、そもそも注目したこともなかったような物事、言われて初めて「あ~! たしかにある! なんでだろう」と気づくようなシチュエーションなどなど。
わたしたちは、なにかの答えを求めて本を買い、読むことが多いと思いますが、答えの前にはまず、秀逸な「問い」があると思うのです。
一見しただけでは「そんなわけない」とか、「こまかすぎる」とか言いたくなるようなタイトルもあるのですが、その先に、実は多くの事柄に関係する広い視点や重要な提案、生活に根差した答えが待っている。そんな広がりをもつ本を集めました。
社会って?
このフェアで絶対にご紹介したかったのが、西口想さんの『なぜオフィスでラブなのか』(堀之内出版・1,980円)。このタイトル、あまりにも魅力的ではないでしょうか。絶妙なユーモアと、響きのよさ。「オフィスでラブ」の言い回し、最高です。すばらしいのはタイトルだけではありません。よしもとばなな、田辺聖子、東野圭吾、川上弘美……小説に描かれる社内恋愛を通して、労働の問題や性別による不均衡、社会の意識の変革に縦横無尽に鋭い評論を展開します。軽やかなタイトルの裏にある社会分析の広がりに、思わずうなってしまうこと間違いなしです。
もう一冊、タイトルをみた瞬間びっくりしてしまった本が『なぜ世界は存在しないのか』(講談社選書メチエ・マルクス・ガブリエル著、清水一浩訳・2,035円)。……世界って、存在してますよね? 瞬間的にそう思ったまさに私のような人にこそ、ぜひこの本を開いてみていただきたいです。そもそも「存在する」とは、どういうことでしょうか。グローバル化や人工知能の発展によって、個人の存在意義や、人間って何なのかというような、私たち自身の足元が揺らいでいる現代社会。そんな中で「存在する」という議題に真正面から向き合うこと。思想界で注目されている「実在論」の入り口として、ベストセラーとなっている1冊です。
…続く
2024/02/01 掲載
