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コラム

丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ) 2024年12月号

今月の特集は
『本を読む人・読まぬ人――「読む」という世界』


丸善ジュンク堂のPR誌 書標(ほんのしるべ)。今月の特集ページを一部ご紹介致します。
気になった書籍はネットストアでご注文も可能です。
(※品切れ・絶版の書籍が掲載されている場合もございます。)

すべての内容を、WEB上でお読み頂けます。





今月の特集(一部抜粋)




 『本を読む人・読まぬ人――「読む」という世界』

代わりに読む
 友田とん『『百年の孤独』を代わりに読む』(ハヤカワ文庫NF・1,298円)という本があります。
 著者はNHK「虎に翼」にも出演した注目の女優・円井わんと似たお名前ですが、男性です。もとは自費出版で出されたようですが、文庫になって広く読まれているようです。
 「代わりに読む」。なんと斬新な。このような本はたぶん今までなかったでしょう。
 誰の代わりに読むのか。「まだ読んでない友人たちの代わりに」。しかしそれは、あらすじを要約したり、作品の背景を解説するためではない。小説を読み進めている時間に読む者の心のなかにだけ立ち上がる驚きやワクワクを、生のまま伝えたいから。
 難しい、時間がない、などなどの理由で「読めない」人のために「代わりに読む」。なんという漢気。そうですよね。ノーベル文学賞、マジック・リアリズム、「がぶりえる・がるしあ=まるけす」というすごい名前(「=」がついてる!)、そして「百年」も「孤独」? めっちゃカッコいいけど、難しそう。長いし。翻訳だし、単行本だし(最近、文庫版が出ましたが)。
 むかし『親切な物理』という物理の参考書の名作がありましたが、本書はいわば「親切な百年の孤独」「親切なガルシア=マルケス」。一冊の本を、ここまで手取り足取り読んでくれるとは。「読み聞かせ」みたいでもあります。
はじめて読む
 一方、かまど・みくのしん『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む』(大和書房・1,760円)という本は、文字を読むのが苦手で、32歳になるまで本を読んだことがなかった男性・みくのしんさんが太宰治・有島武郎・芥川龍之介などの名作に挑戦し、バディのかまどさんが伴走する進行形ドキュメント。「走れメロス」「一房の葡萄」「杜子春」などを読み進める過程で思うこと、気づき、感動を語ります。
 何度も読んだ本を「代わりに読む」漢気の人と「はじめて読む」けなげな人。真逆のようですが、じつはこの二冊、中身はけっこう似てるところがあると思います。本を読むところを現在進行形・実況中継して、「読む」ことのおもしろさを伝えてくれる本。
 そう、「本を読む」ということは、血湧き肉躍る「体験」なのです。「読書離れ」が進むと言われる昨今、本を読むことの意味を再考させてくれる好著――なんて言ったら、紋切型でかえって失礼かな?

…続く

2024/12/02 掲載

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