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ジュンク堂書店 書店員レビュー一覧

ジュンク堂書店 書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

検索結果 100 件中 1 件~ 20 件を表示

書店員:「ジュンク堂書店福岡店スタッフ」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

アニマル・ファーム (ちくま文庫)石ノ森章太郎 (著)

アニマル・ファーム(ちくま文庫)

本当に怖いもの

本著はジョージ・オーウェルの「動物農場」、小松左京の「くだんのはは」、
そして「牡丹燈籠」を原作、またモチーフとして石ノ森章太郎がコミック化したものである。
表題の「アニマルファーム」は人間に使役され続けた動物たちが反旗をひるがえす物語だ。
リーダーシップをとった豚を筆頭に、人間と戦い、そして勝利をおさめた彼らは自由となり、平等で幸福な生活を得るはずだった。
戒律を定め、組織化し働き続ける動物たちはこれからどうなっていくのか。
平等を謳うロシア革命がスターリンの独裁体制へと変質していく様子を描いた風刺的な作品であるが、そういった歴史的背景を知れば、より動物たちの台詞に込められたものがみえてくるだろうし、たとえそれを知らなくとも、きっと読者は最後のページにぞっとするものを感じずにはいられないだろう。
「くだんのはは」「カラーン・コローン」は怪談でありそしてSF的な要素もある作品だが「アニマルファーム」とは違った「人」の恐ろしさがみえてくる。
濃厚な1冊をぜひ楽しんでいただきたい。

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|ロフト名古屋店

小鳥草子 中村文 (著)

小鳥草子

コトリノソウシ

小鳥にまつわるエッセイと漫画で綴られた「小鳥日記」。
小鳥と著者がともに過ごす時間は、日常の散歩の中。
バードウォッチングなどの“装備完ぺキ鳥観察”といった鳥の本ではない。
誰もが出会ったことのある小鳥の姿を描いているのだ。

著者の柔らかく優しい文体が、本全体に独特の雰囲気を醸し出す。
愛らしい小鳥の姿が目に浮かぶようだ。
どこからともなく舞い降りた小鳥を通して、偶然に出会った街ゆく人とのエピソードにも心が温まる。
小鳥を愛で、自然の美しさも感じられる素敵な一冊で、冬の贈り物にもおすすめ。

ロフト名古屋店理工書担当 中村

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

先生が本なんだね 語りの入門と実践 伊藤 明美 (著)

先生が本なんだね 語りの入門と実践

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

長年子どもたちにおはなしを語ってきた著者の体験談や具体例を交えながら、語りとはどういうものであるか、その心構えや考え方が述べられています。おはなしを語る意義や、手順のポイントが分かりやすく解説され、日本の伝統芸能や昔ばなしの再話などにも触れています。より良い語りを子どもたちに届ける手引きとなる一冊です。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

明日の平和をさがす本 戦争と平和を考える絵本からYAまで300 宇野 和美 (編著)

明日の平和をさがす本 戦争と平和を考える絵本からYAまで300

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

日本は70年以上戦争をしていません。子どもの本に関わる編者たちの、子どもたちが戦争の悲劇を味わうことのないようにという思いから、2000年以降に発行された中から精選し、いろんな立場の人たちがその本の紹介をしたリストです。それ以前に出た本もテーマごとに編者たちがまとめています。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

スピニー通りの秘密の絵 L.M.フィッツジェラルド (著)

スピニー通りの秘密の絵

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

亡くなった祖父が遺した「卵の下を探せ」という謎の言葉と古い聖母子像の絵。哀しげに描かれた聖母子像の出自を調べていたセオは、思いがけずある巨匠の名前へと辿り着きます。祖父の過去と聖母子像の秘密を巡って、美術の知識に富んだ13歳の少女が謎を追っていきます。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

人形の家にすんでいたネズミ一家のおはなし マイケル・ボンド (文)

人形の家にすんでいたネズミ一家のおはなし

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

大きいおやしきにある立派な人形の家に暮らす15匹のネズミ一家。住み心地も良く、しあわせな日々を送っていましたが、一大事が起こります。一家の温かな楽しい暮らしが伝わる素敵な表紙から始まり、ネズミたちの洋服や家具、壁紙など細部まで色彩豊かに描かれ、絵本のすみずみまで楽しめます。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

哲学する子どもたち バカロレアの国フランスの教育事情 中島 さおり (著)

哲学する子どもたち バカロレアの国フランスの教育事情

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

アクティブラーニングやバカロレアなどが注目され、「自ら考える」ことに焦点が置かれている昨今の教育現場。そのバカロレアが実施されているフランスの教育事情に、学校に通う子どもと親との双方の視点から触れることができる一冊。フランス教育の基礎知識もピックアップして取り上げられており、日仏の教育問題を考える上でも役立つ。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

はらわたが煮えくりかえる 情動の身体知覚説 ジェシー・プリンツ (著)

はらわたが煮えくりかえる 情動の身体知覚説

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

感情と身体反応をテーマにした、印象的な表紙が目を引く1冊。著者は本書を『情動研究のリストに新たなものを追加する』ものであるとしており、人間の感情・情動研究において主流ではないとされている身体反応に重きを置いた理論を主として、従来の情動研究を包括的に学ぶことのできる1冊。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

平城京のごみ図鑑 見るだけで楽しめる! 最新研究でみえてくる奈良時代の暮らし 奈良文化財研究所 (監修)

平城京のごみ図鑑 見るだけで楽しめる! 最新研究でみえてくる奈良時代の暮らし

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

平城京の遺跡から発見されたごみと思われる考古資料から、奈良時代の人々の暮らしを解き明かす。オールカラーで写真も図も多くわかりやすいが、奈良文化財研究所「奈文研」監修なので内容はお墨付きである。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

日本仏教は仏教なのか? 第2巻 仏教はどうやって生き残ったのか? 藤本 晃 (著)

日本仏教は仏教なのか? 第2巻 仏教はどうやって生き残ったのか?

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

パーリ語聖典に基づき、日本仏教に到るまでのお釈迦様の仏教の壮大な歴史を辿る「日本仏教は仏教なのか」シリーズの第二巻。
シリーズ2作目の本書ではまず、比丘サンガの和合と分裂について律蔵の記述を参照しながら解説している、また、仏滅によって聖典の散逸という危機に直面するなかでサンガはどのように聖典をまとめたのか。仏教史がより詳細にわかる1冊となっている。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

MUJI式 世界で愛されるマーケティング 無印良品 増田 明子 (著)

MUJI式 世界で愛されるマーケティング 無印良品

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

MUJI(無印良品)の商品は、シンプルで普通だからこそ、どのような場においても馴染み、そして世界中で愛される。MUJIの強みは、特徴がなく、脇役として活きる商品であるところにある。個性の一歩手前で止め、ターゲットを特定の層に絞らないことが、より大きな市場で顧客を創造することにつながっている。MUJIに約10年間携わった著者が、マーケティング視点を交えて、MUJIの不思議な魅力を紹介する1冊。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

奇跡の醬 陸前高田の老舗醬油蔵八木澤商店再生の物語 竹内 早希子 (著)

奇跡の醬 陸前高田の老舗醬油蔵八木澤商店再生の物語

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

本書は、岩手県陸前高田市にある200年以上続く老舗の醤油蔵、八木澤商店の苦闘を追いかけたものである。東日本大震災の津波で、蔵や店舗、醤油屋の命であるもろみが流された。社員で亡くなった方もいる。まさに全てを失った状況だったが、残された社長をはじめ従業員の方々は諦めなかった。研究資料として保管されていたもろみがたまたま無事だったこともあり、伝統の味を蘇らせることに成功する。震災からもうすぐ6年、陸前高田の町も八木澤商店という企業も、まだ復活の道なかばだが、本書を読んで明るい希望の光を感じられた。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

犯罪はなぜくり返されるのか 社会復帰を支える制度と人びと 藤本 哲也 (著)

犯罪はなぜくり返されるのか 社会復帰を支える制度と人びと

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

著者は矯正協会会長などを歴任した犯罪学の専門家。本書は出版元の広報誌連載を加筆修正したもの。著者の半生を振り返りながら、犯罪学を紹介し、刑事政策の学問の系譜と発展をまとめている。再犯防止の取り組みやストーカー規制法などの法改正についても言及されている。また、犯罪者の更生の問題、さらには刑務所にPFI(民間資金やノウハウ活用)制度を導入している海外の事例紹介と、テーマは多岐にわたる。犯罪に学問で立ち向かう姿が浮かび上がる。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

ミクロ動機とマクロ行動 トーマス・シェリング (著)

ミクロ動機とマクロ行動

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

本書はゲーム理論の大家、シェリング教授の名著『紛争の戦略』(勁草書房・3800円)と並ぶ代表作であり、こちらも古典といって良いほど影響力のある一冊である。
個人の合理的な行動とマクロの結果は必ずしも一致しないことを「住み分けモデル」を例示しながら説明する。一見すると矛盾しているようなミクロ・マクロの関係をゲーム理論的な相互作用を考慮しながら説明を可能とした。経済学的にはやや難解な部類に入るが、扱われる事象は前掲書よりも一般的なものであり、入門としても最適。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

シリア難民 人類に突きつけられた21世紀最悪の難問 パトリック・キングズレー (著)

シリア難民 人類に突きつけられた21世紀最悪の難問

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

著者はイギリスの新聞記者で、移民問題を専門に活動している。本書では、紛争の続くシリアを逃れたある家族の物語を中心に、著者が取材した様々な難民の姿をまとめたものである。
地中海ルート、サハラ砂漠ルート、ヨーロッパ縦断ルート、この3つが難民たちの移動経路で、いずれも苛酷な旅程であることが解説されている。タイトルはシリア難民だが、例えばアフリカ諸国からの経済移民やアフガニスタン難民等についても書いてあり、非常に幅広い内容で、3大陸17か国を行脚した、重厚な1冊になっている。

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|ロフト名古屋店

おばちゃん介護道 独身・還暦作家、91歳母を看る 山口 恵以子 (著)

おばちゃん介護道 独身・還暦作家、91歳母を看る

介護の合間のガス抜きエッセイ

還暦を迎えた著者が母と兄(さらに猫が3匹いる)の介護の日々を綴ったエッセイ集。
著者が一人で仕事・家事・介護・ペットの世話をする日常が書かれている。
大きく3章に分かれており、10個ほどの小話が盛り込まれている。クスッと笑う話、納得できる話、子どもの頃の話、つい最近に起こったことだったりとさまざまある。共感できるエピソードがあれば、肩の荷が少しでも軽くなるだろう。そう、本書は介護に携わっている人へ送るエールでもあるのだ。

医学書担当 中山

書店員:「ジュンク堂書店福岡店スタッフ」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査 劇団雌猫 (著)

だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査

現代の饗応夫人たち

本書籍は、劇団雌猫の大人気同人誌『悪友DX 美意識』のグレードアップバージョン。 様々な女性たちの、メイクや美に関する論考が書かれた本です。化粧、ダイエット、マネージャー業、エステ、整形、ネイル、ロリータ、パーソナルカラー診断、育乳……。

太宰治の『饗応夫人』では、上品な夫人が下品なお医者連中に家を下宿のように扱われ、財産を崩し、身体を病み血を吐きます。しかし、夫人はさんざんいいようにされても、お医者連中を気高く、優しくもてなすことを止めません。

笑いと悲しみは表裏一体。お医者連中は目に見える暴力をふるいますが、夫人は誰かに尽くす、その姿をまざまざと女中のウメちゃんに見せます。それは、優しい、目に見えない暴力です。そういう暴力なら恥じるべきでない。リスクが伴わない人生など、死んでいるのと同じ、夫人は行動で、そうウメちゃんに伝えたんです。劇団雌猫さんたちの本を読むと、いつも、優しいその暴力のことを思い出します。

「デパートの販売員だった女」は、売り場の店員として求められる容姿になるために試行錯誤を繰り返します。「やぼったい」と言われた彼女は、他人の視線に囲まれる中で、「求められる顔」を作り上げていきます。そうして、デパートで自分の地位を築き、確固たる成績を残します。デパートが閉店することになり、彼女はあたらしい職を探すことになりました。履歴書のために写真を撮り、自身の顔を見た彼女はこう言います。

 〈私はこんな顔していたのか。メイク、笑顔、接客。すべてが、今の私になるために必要だったのだ。正直、自分の顔が好きだと思える瞬間がくるなんて、思ってもみなかった〉

彼女の顔を作ったのは言うまでもなく彼女自身。職場の環境、お客様や同僚に真摯に向き合った結果なのではないでしょうか。逃げないこと。リスクに美意識というツールを使って、堂々と立ち向かっていくこと。そのような人のことを、現代の饗応夫人というのだと思います。
自分の痛みがダイレクトにわかるのは自分だけです。痛みの限界をわかって戦う人は美しいです。
着飾ること、自分を美しく見せることは、傷ついた自分はもちろん、周りの人々を守ることにもつながる。登場する女性たちが、ヒリヒリするような実体験を持って教えてくれています。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

大統領を操るバンカーたち 秘められた蜜月の100年 下 ノミ・プリンス (著)

大統領を操るバンカーたち 秘められた蜜月の100年 下

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

ゴールドマン・サックスの勤務経験を持つジャーナリストによる、アメリカの歴代大統領たちとウォール街の銀行家たちの関係を100年にわたり追跡した大著である。アメリカの大銀行が民主主義国家のアメリカにおいて特権的な立場で政策に介入し続けてきたことを伝えている。そこから見えるのは2008年の金融危機が持つ1929年の世界大恐慌との共通性だという。ウォール街の隠された一面を抉り出そうとする書。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

大統領を操るバンカーたち 秘められた蜜月の100年 上 ノミ・プリンス (著)

大統領を操るバンカーたち 秘められた蜜月の100年 上

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

ゴールドマン・サックスの勤務経験を持つジャーナリストによる、アメリカの歴代大統領たちとウォール街の銀行家たちの関係を100年にわたり追跡した大著である。アメリカの大銀行が民主主義国家のアメリカにおいて特権的な立場で政策に介入し続けてきたことを伝えている。そこから見えるのは2008年の金融危機が持つ1929年の世界大恐慌との共通性だという。ウォール街の隠された一面を抉り出そうとする書。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

負債論 貨幣と暴力の5000年 デヴィッド・グレーバー (著)

負債論 貨幣と暴力の5000年

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年1月号より

本書が渉猟する5000年の人類誌は、我々の常識=思い込みを粉砕する。
「経済はまず物々交換から始まって、それを容易にするための『特別な商品』として貨幣が誕生した」という経済学の「常識」。鋳造貨幣がまず誕生し、それを代替するものとして仮想貨幣が生まれたとする貨幣史の「常識」。実際は、先に登場したのは、信用の証である仮想貨幣だった。
それは、人間が他者と共に、様々なものを他者に負ってのみ生きられる存在であるからだ。「社会とは、わたしたちの負債そのもの」なのだ。
その「負債」は、決して完済できるものではなく、また計算できるものではない。それが、仮想貨幣が媒介する「人間経済」であった。
戦争と略奪が「商業経済」をもたらし、鋳貨を生み出した。鋳貨は兵士に支払われる貨幣であり、略奪され、集中していく貨幣である。
仮想貨幣が一旦回帰する中世を経て、再び鋳貨が主役となる資本主義(「商業経済」―暴力―戦争―奴隷制)の時代が、アメリカ大陸の「発見」と資源の略奪によって始まる。
 そして現代。IT時代を迎え、主役の座は、鋳貨から仮想貨幣に再び移ろうとしているかに見える。だが、その根底にあるのは相互信頼、相互扶助の「人間経済」ではなく、暴力・戦争と共にある「商業経済」であり、(返済を強制される)負債の連鎖である。そのミスマッチこそが資本主義の破綻を招来することを予想させながら、大著は終幕する。

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