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ジュンク堂書店 書店員レビュー一覧5ページ目

ジュンク堂書店 書店員レビューを100件掲載しています。81100件目をご紹介します。

検索結果 100 件中 81 件~ 100 件を表示

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

果報者ササル ある田舎医者の物語 ジョン・バージャー (著)

果報者ササル ある田舎医者の物語

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

ブッカ―賞作家のジョン・バージャーと写真家ジャン・モアによる、1人の田舎医師と、イングランドの小さな村の姿を描き出したドキュメント作品。
ササルが町医者として生きた村は階級社会の中では最下層の、非常に貧しい村だった。ササルはその地で村人と共に生き、様々な病に侵された人、死に瀕している人、孤独に苛まれる人…彼らとの間に確かな信頼関係を築いてゆき、医療を施していく。
「常識というのは、もう何年も前から、わたしにとっては禁句になっている…(中略)…人間を相手にする場合、それがわたしの最大の敵であり、誘惑でもある」と、ササルは言う。50年近くも前に小さな村の医師が言った言葉は、現代の医療においても必要不可欠な姿勢であると感じる。1つの症例や症状から判断を下すのではなく、1人1人に対して適切な治療を行うこと。そしてそれを患者と同じ環境の中で生き、日常のコミュニケーションの中から見出していくこと。それは医療の現場に従事する人すべてが、実現できているか問い続けるべきことである。
ササルは際限ない知識欲の持ち主でもあった。患者の病が何か、ひとりひとりの患者に自分がなり代わろうと想像をし、彼らを本当の意味で「わかろう」としていた。自身の知識欲を満たし、村人の治療を行って信頼関係を築く。彼らを癒すことによって、ササル自身も癒されていたのだ。ゆえに、この本の題名は「果報者ササル」なのだろう。ただ、患者に自身を投影することには危険も生じる。医師と患者の距離感についても、考えさせられる1冊である。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

家族最後の日 植本一子 (著)

家族最後の日

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

『働けECD 私の育児混沌期』(ミュージックマガジン・1500円)『かなわない』(タバブックス・1700円)に続き、本書が3作目の著者・植本一子。
写真家であり、妻であり母であり娘でもある著者の、『かなわない』発刊以後に起こった出来事、日常を描いたエッセイ。
まっすぐに、時に歪に、只々懸命に生きる彼女。家族の在り方について考えてみたくなる1冊。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

不自由な自由 自由な不自由 チェコとスロヴァキアのグラフィック・デザイン 増田 幸弘 (著)

不自由な自由 自由な不自由 チェコとスロヴァキアのグラフィック・デザイン

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

社会主義国家であったチェコスロヴァキアでは当時表現が制限され、デザインにおいても個人の自由な思想が許されていなかった。しかしその制限された条件の中だからこそ生まれたデザインもある。例えば、マッチラベルもその一つだ。
1948年にチェコスロヴァキアが社会主義国となった時、「社会主義」とは一体どうすればよいのか、国民も政府もわからなかったのだという。そこで、社会主義の思想を浸透させる方法の一つとして、マッチラベルを使ったのである。
〈祖国のために戦え)といったプロパガンダな思想から〈マダニ注意〉といったことまで、実に多様なデザインが存在した。しかし共産体制が終わり2000年代に入るにつれ、マッチの需要も減少していき、マッチメーカーもだんだんと閉鎖されてしまった。そして現在、スーパーに並んでいるマッチラベルにはメーカー名が印刷された単調なだけのデザインになってしまったのだ。
表現の自由が制限されていた時代は多様性があったにもかかわらず、表現の自由が認められると多様性が失われてしまったという皮肉である。
デザイナーのインタビューを通して、デザインとは、表現の自由とは何かを考えさせられる1冊。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

The Pen 池田 学 (著)

The Pen

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

1ミリに満たないペン先が1日に生み出す作品は10センチ四方、ちょうど握りこぶし1個分程度。その作業を積み重ねて独特な世界を構築する池田学。
氏の作品は「超絶技工」や「細密画」という言葉で語られることが多い。
細密画だからなのか、絵にどこまでも続く世界の広がりを見ることができる。 絵を見ているだけでその世界の空気、風の匂い、冷たさを感じる。
制作期間3年、震災への想いを込めた過去最大の最新作「誕生」(3×4メートル)が今年1月、日本初公開された。
本書にはこの作品も掲載されている。

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

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ジュンク堂書店|ロフト名古屋店

医師国家試験の取扱説明書 民谷 健太郎 (著)

医師国家試験の取扱説明書

国試のトリセツ!

医師国家試験対策で人気のメールマガジンが待望の書籍化。
昨今の出題傾向からすると、過去問を解くだけでは太刀打ちできないものが増えているようだ。
医師になるために必要とされるのは、「臨床力」。
本書には、医学教育と臨床医という両方の現場を知る著者だからこそ伝授できる技が満載だ。
「取扱説明書」という書名のとおり、47のルールにしたがって学習を進めていけば合格への最短距離が見えてくるはず。

ロフト名古屋店 医学書担当 中村

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

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ジュンク堂書店|ロフト名古屋店

スラスラ読めるExcel VBAふりがなプログラミング リブロワークス (著)

スラスラ読めるExcel VBAふりがなプログラミング

ふりがなプログラミング

「意味を正しく理解して、作業する。」シンプルだが、難しい。

この行為をいとも簡単に導いて、やってのけているのが本書だ。

ファニーなイラストに、カラフルなレイアウト。

プログラミングのコードにはふりがなでルビを。

今までの解説書を持っている方にも実用的で、

更に補足される内容や考え方が含まれている。

「基礎は大切。」とよく言われるけれど、それを体現しているかのような一冊だ。

プログラミングを読むには訓練が必要だ。

本書がEXCEL VBAに興味を持っている方、挫折してしまった方、

いろんな方への手助けをきっとしてくれることだろう。

                            
理工書担当 伊藤

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

笑いのカイブツ ツチヤ タカユキ (著)

笑いのカイブツ

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

ツチヤタカユキという笑いだけのために生きている放送作家は、27歳、童貞、無職、全財産0円で極度にコミュニケーション能力が低く、人間としての生活面などどうでもよく、時間がもったいないのでお風呂にもめったに入らない。時間さえあればボケのことばかり考えている、まさにカイブツである。
若干引き気味でそうした彼の生き様を読んでいたけれど、ひたすら笑いに狂い続ける並々ならぬ情熱が私の心を動かした。数々の容赦ない挫折を味わい、それでも、もう一度人生をやり直せるとしても同じように笑いに狂って生きようと思う姿勢が美しく、感動し、涙した。
お笑いの世界を目指している人にはもちろん、何かを貫こうとしている多くの人にぜひ読んで欲しい。やる気と勇気がみなぎるはずだ。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

トランペット ジャッキー・ケイ (著)

トランペット

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

「おれのお父さんはあなたの娘だったんです」
初めて本書の帯の文言を見たとき、「ついに岩波書店までライトノベルに手を出したのか?」と思い、眩暈がした。詳しい人に聞いてみると「帯がライトノベル的であることには気づかなかったが、内容は美しい文学です」とのこと。読んでみれば、まさにその通りだった。
男だと思っていた人気トランペット奏者が、死後女性だったとわかる。息子は自分が養子であることは知っていたが、父親が女性だとは聞いていなかったし、気付いてもいなかった。
帯の文言は、そんな息子のセリフの一部分だった。
息子は父親を憎み、思い返し、少しずつ理解をし始める。ジャズの名曲がそこかしこにちりばめられた文体で大きな愛の物語が語られる。
まさに、美しい文学であった。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

バンド臨終図巻 ビートルズからSMAPまで (文春文庫)速水健朗 (著)

バンド臨終図巻 ビートルズからSMAPまで(文春文庫)

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

バンド(本書ではアイドルグループやコーラスグループ、デュオ、トリオなど、音楽のグループをまとめてバンドとしている)が解散するとする。報道記事に「原因は音楽性の違い」と書かれていると、昭和の昔ならいざ知らず、その言葉の中には色々なドロドロが含まれていることを私たちももう知ってしまっている。金、嫉妬、女または男、などなど・・・。
この本を読むと、「なぜ人はバンドを組んでしまうのだろう」と思ってしまう。しかし、結婚するときに離婚のことなんか考えないように、解散のことを考えてバンドを組む人なんて、たぶんいない。いつまでもこの仲間と、好きな音楽を楽しくやっていきたい。そのためにバンドを組むのである。しかし、時は流れる。意気投合して結成したバンドなのに、なぜあのときのように楽しくないのだろう。そしてバンドは解散していく。そこには必ずドラマがある。
1冊読み通すと、いかに多くのバンドが生まれ、臨終を迎えたか、そしてその理由はそれぞれであることがずっしりと残る。バンドの結成の年代順に、国内外問わず並べられているので、自分の知らない時代のポップミュージックの歴史について理解したい時にも役立つ1冊。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

ゴリラは戦わない 平和主義、家族愛、楽天的 (中公新書ラクレ)山極 壽一 (著)

ゴリラは戦わない 平和主義、家族愛、楽天的(中公新書ラクレ)

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

動物園でゴリラの檻の前を通ると、山のように大きな背中をこちらに向けてじっと座っているゴリラを見ることがある。その背中を見ながら勝手に哀愁を感じたりしていた。そこへ、この『ゴリラは戦わない』というタイトルである。
ゴリラはかっこいい。イケメンゴリラのシャバ―ニくんが話題になったりしたが、顔形だけでなく行動がかっこいい。例えば群れのリーダーであるオスのゴリラ。大人のオスのゴリラには、背中に銀色の毛が生えるので「シルバーバック」と呼ばれる(かっこいい)。シルバーバックは、その背中で威厳を示すのである。人間に出くわしても、シルバーバックは堂々と、振り返ることなく薮の中へ去っていく。それは「人間などまったく気にかけていない」という余裕を、群れの仲間にも、人間にも示しているのである。
第一部はそのようなゴリラのかっこよさがあふれている。ゴリラがきっと好きになる。ではそのように野生で暮らしているゴリラを動物園に連れてくる意味とは何なのか。
第二部ではゴリラやそのほかの動物たちを例に出しながら、動物園の意義と役割についての提言がなされる。
著者の二人は、動物園は世界の動物の生息の実態、ひいてはその地域の環境やそこに住む人たちに何が起こっているかを知るきっかけとなるべきである、と訴える。動物園は世界への窓である。そう思って動物園に行ってみると、今までとは違う動物たちの姿や、彼らの故郷の姿が見えるのではないだろうか。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

Mattyのまいにち解毒生活 太らない、疲れない、病気にならない。 (講談社の実用BOOK)Matty (著)

Mattyのまいにち解毒生活 太らない、疲れない、病気にならない。(講談社の実用BOOK)

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

例えば、「男性は用を足すとき、かかとを〇〇すると将来、下の世話にならなくて済む」。例えば、冷え性の貴女「朝起きたら一番に〇〇を履きなさい」。…いかがだろうか、〇〇が気になった方には是非お手に取って頂きたい。驚くほど簡単でいますぐ実行できる健康促進の知恵が、可愛らしいイラストとともにたくさん掲載されている。 日頃から、何かカラダにいいことをせねば、と思いつつ特に何もしていないまま今に至る人にオススメの一冊。必ず試したくなること請け合いである。
そして書籍の後半には、足ツボも紹介されている。と、言うのも、著者のMattyは足ツボ師なのだ。彼女は老廃物の排出に欠かせない腎臓、膀胱のツボからスタートするこだわりのスタイルを持っている。そんな彼女イチオシのツボと、易しい押し方の指南。これはマスターするほかあるまい!

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

ときめく文房具図鑑 山崎 真由子 (文)

ときめく文房具図鑑

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

文房具。書いたり消したり、切ったり貼ったりなんでもござれ。私たちのありとあらゆる創作活動を支えてくれる最強のクリエイティブアイテム。文房具売り場に住みたい…とまではいかずとも、新しいペンを買って勉強がはかどったり、持っているだけでテンションが上がる文房具に出会ったりと、文房具に「ときめく」感覚がわかるという人は多いだろう。
この本はそんな文房具好きな人にぜひおすすめしたい1冊。今まで知らなかった文房具豆知識や、文房具にこだわる仕事人たちへのインタビューなど、とにかく超文房具づくし。「スティックのりのアイディアの元は口紅だった!?」、「都内でオリジナルノートを作れる工房がある!?」ページをめくるたび現れる情報に、ひたすらわくわくを感じることができる。
今日、最新技術を使った面白アイテムなどもたくさん発売されている中、本書ではそういったアイテムはあまり取り上げられていない。あくまで、今まで誰もが使ったことがあるようなモノ、これからもずっと使い続けたいと思うようなモノたちを愛にあふれる文章で紹介している。思わず読みながら「あ~、分かる!」という頷きが止まらない。
便利でスピーディーなデジタルに頼るのもいいけれど、おしゃれで自分ならではの演出が可能なアナログアイテム「文房具」を使えば日々の何気ない行動にもいちいちときめくことができるのだ。ぜひ皆さんもこの本でとっておきの自分のお気に入りを見つけて、文房具へのときめきを感じてほしい。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

Croak! 世界の不思議なカエル Illustration Book 黒川 宇吉 (著)

Croak! 世界の不思議なカエル Illustration Book

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

インターネットで作品を目にして以来書籍化を待望、やっと店頭にやってきたカエルたちの本。
普段なら指先でつまみ持って済ませたいくらい両生類・爬虫類の本は苦手だが、この本のカエルたちには何か抱きしめたくなるような愛らしさがある。姿かたちや色柄は細密に描き分けられながら、表情としぐさは愛嬌たっぷりに描かれ、まるで隣の誰かやご近所の誰かのようだ。
日本一の美声といわれるらしいカジカガエルの、オスの声にうっとり聞きほれるメスの小指(?)がちょっと立っていたり。ひらひらにたるんだ腰回りの皮膚を翻し、フラメンコを踊るナガレタゴガエルのポーズのなんと様になっていること。ダルンダルンでしわしわのイエアメガエルも若かりし頃はシュッとしていて、当時の絵姿はお見合い写真のような好青年ぶり。罠を張って獲物を待ち伏せるベルツノガエルは、後半のイラストコーナーの扉絵で居眠りをして、まんまと餌だけかすめ取られて大失敗。
いきいきぴょこぴょこ描かれるカエルたちの姿には人間の生活の雰囲気があり、彼らの日々のドラマや物語が目に浮かぶようだ。カエルに向けられる著者の温かなまなざしが絵のそこかしこから感じられる。
カエルってもしかして可愛いのかもしれない、春になったら探してみようかとまで思わせる、強力な伝染力をもつカエル愛にあふれた1冊。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

カリカリベーコンはどうして美味しいにおいなの? 食べ物・飲み物にまつわるカガクのギモン ANDY BRUNNING (著)

カリカリベーコンはどうして美味しいにおいなの? 食べ物・飲み物にまつわるカガクのギモン

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年3月号より

この本、ただの食べ物のあらゆる疑問に答えます、という本ではない。本の作りがいいのかもしれない。科学的好奇心をそそるのと、単純に「おいしそう!」なのがちょうどいい具合なのだ。
対象となる食品は野菜や肉といった食材から、ブルーチーズや着色料など、加工品や調味料までと幅広く、食べたときの作用によって分けられているのも面白い(例えば、「毒物」とか「精神」なんていう風に)。
一つの食品につき、左ページに写真や化学構造式が、右ページにウンチクが載っている。まず左ページを眺めていると、なんだかわからないけど面白そうだな、と思えてきて、いざ右ページの文章を読むと、なるほど!と思わず膝を打つ。
そして何より、著者はイギリスの化学者なのだが、対象となる食材がパクチーとか、トニックウォーターとか、今どきのおしゃれ女子の興味を引きそうなものばかりなのである。
カラフルなグラフィックも著者自身によるものらしく、今後も気になる。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

フリースタイル・ラップの教科書 MCバトルはじめの一歩 晋平太 (著)

フリースタイル・ラップの教科書 MCバトルはじめの一歩

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年2月号より

フリースタイル・ラップに少し興味があるけれど、難しそう…、どうしたらできるようになるかわからない…、そもそも自分にはムリかも…、と感じている方にオススメしたいのが本書。
音痴でもリズムを取れば、必ずしも韻を踏まなくてもポイントを押さえれば、フリースタイル・ラップができるようになる!らしい。
MC BATTLE初代王者である著者が、どうしたらラップができるようになるのかわかりやすく説明してくれている。
普段の会話に応用できるテクニックも満載。日常のコミュニケーションも少しオシャレにできるようになるかもしれない。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

佐藤オオキのボツ本 佐藤オオキ (著)

佐藤オオキのボツ本

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年2月号より

広告にしろCMにしろ製品にしろ、世の中に溢れる様々なものは「完成」されたものである。当然のことながら、その「完成」に至るまでには数限りない「ボツ」が存在する。
本書は、佐藤オオキ氏が代表を務めるデザインオフィス「nendo」が手がけた仕事の中で、採用されなかった「ボツ案」のほんの一部を紹介した書籍だ。
「ボツ」の理由は一つではなく、単に商品のイメージとは違った、とか、最初のコンセプトと変わっていった、コストやタイミングの折り合いがつかなかったなどなど、実に様々である。
しかし、その「ボツ案」がヒントとなって「完成形」が生まれることがあるのも事実である。
普段私たちが目にする機会の少ない「完成」に至るまでを「ボツ案」と共に解説。
ものつくりの過程をわかりやすく垣間見られる一冊である。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

石黒亜矢子作品集 石黒 亜矢子 (画)

石黒亜矢子作品集

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年2月号より

動物が主人公の絵本は世の中に数限りなくある。そして名作も多い。お気に入りの1冊がある人も多いことだろう。そこに1冊『石黒亜矢子作品集』をそっと推してみる。石黒亜矢子さんの描く動物はこわい。妖怪にいたっては子どもが泣き出すレベルでこわい。でもどこかユーモラス。二本足で歩く猫たちからは(人間と同じく)それぞれの性格が違うことが感じられて楽しい。
近著『えとえとがっせん』(WAVE出版・1500円)の表紙のたぬきからはどこか懐かしさを感じた。なんとも愛らしい。

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

ゼロ・アワー 中山 可穂 (著)

ゼロ・アワー

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年2月号より

「ノワールを書きたいんです。少し狂った美しい女の殺し屋が主人公の」
著者がインタビューで、そう話しているのを読んだのは約2年前のことだ。楽しみに待っているうちにかなり期待値が上昇してしまったが、それを超えた読み応えある傑作が誕生した。
家族も友人もなく、タンゴだけを愛する冷徹な殺し屋。家族の命を残酷に奪われ、ただ一人生き残ってしまった美しい少女。殺し屋は1匹の猫のせいで運命を狂わせ、家族を失った理由を知った少女は、復讐のためだけに生きることを誓う。殺人者と被害者遺族として東京ですれ違った二人は、10年の時を経て、ブエノスアイレスで出会う。共に殺し屋という宿命を背負って…。
二人の主人公の孤独な魂が、究極の緊張感の中で、どうしようもなく響き合ってしまう。その繊細な心理描写が虚構を超えて胸に迫ってきた。情熱的な恋愛小説の書き手として知られる著者が、恋愛要素を封印して挑んだ作品であるが、読者を惹きつける美しさと激しさは、さらに研ぎ澄まされ迫力を増しているように思う。アルゼンチンの過酷な歴史、世代を超えた因縁、容赦ない殺人描写…。スピード感のある展開と緊迫感に助けられ一気に読み進んでしまうが、重厚で壮大な物語である。
新境地に立った著者が、次に生み出すのはどんな物語なのだろう?次回作(続編切望!)への期待で胸が苦しい。まずは、ピアソラの名曲「タンゴ・ゼロ・アワー」を聞きながら再読しなければ…。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

グリム童話と森 ドイツ環境意識を育んだ「森は私たちのもの」の伝統 森 涼子 (著)

グリム童話と森 ドイツ環境意識を育んだ「森は私たちのもの」の伝統

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年2月号より

谷崎潤一郎が、「虚無の空間を任意に遮蔽して自ら生ずる陰翳の世界」(『陰翳礼讃』)が東洋の文化の根底にはあるのだと言ったように、ドイツの人々の文化や生活の根底には、恒久なる「森」がある。ドイツ人の森林観を理解することは、ドイツの歴史と文化を研究する上で不可欠である。例えば、グリム童話の主人公が皆、何かしら不遇な人生を送っているというところから始まるのは、当時のドイツが国際社会において弱者であったからであり、不遇な人生の転機となる場(事件の起きる場)の多くが「森」であるのは、「森」が恵みの場として人々とともにあったからなのだ、という指摘は、グリム童話の読み方を一変させるであろう。
人々の「森」礼讃が先にあったのか、物語としての「森」が先にあったのか定かではないが、「試しに電燈を消してみることだ」と説く谷崎に倣って、本書読了後「試しに森へ行ってみることだ」。

書店員:「書標(ほんのしるべ)」のレビュー

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ジュンク堂書店|丸善ジュンク堂書店 書標編集室

バッハ・古楽・チェロ アンナー・ビルスマは語る アンナー・ビルスマ (著)

バッハ・古楽・チェロ アンナー・ビルスマは語る

丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年2月号より

ビルスマと言えば、クラシックの古楽ファンならば知らぬ人のおらぬチェロの巨匠である。編者の加藤氏もCDジャケットの雰囲気から、気難しい繊細な人物を想像していたのだが、逆に聞き手を思いやるジョークに笑わされる事になる。巨匠は随分とユーモアのある人のようで、氏の語りに、私もすっかりファンになってしまった。
氏の思いやりは”二流”の作曲家にも向けられていて、古書店で収集した17世紀イタリアの小品を好んでコンサートで演奏し、盟友レオンハルトやブリュッヘンに嫌がられた(笑)。中小作曲家の作品には時代の雰囲気が感じられ、大作曲家が共有している心情が想像できると言う。
ボッケリーニはとりわけ愛していて、神様が音楽を通して人々に語りかけるなら、ハイドンを使うが、神自身が音楽を聴きたいならボッケリーニを選ぶだろう、という名言を紹介している。
この本には氏の唯一のライブ録音であるCDも付属していて、そこでボッケリーニが聞ける。この演奏は素晴らしい。
チェリストにとって、バッハの無伴奏チェロ組曲は聖書だが、氏は非常に専門的に、奏法について語っている。聞き手の渡邊順生氏は本書の意義はここにあるかもしれないとまで言う。その詳細さに私は、演奏家が追求しているものは、作家や翻訳家がひとつひとつ言葉を選び物語を紡ぎだしてゆく作業と同じようなものなのだと感じた。

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