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遥か遠い未来。 一...

遥か遠い未来。
一度崩壊しかけ、唯一の居住可能地となった神州(日本)を舞台に、歴史のやり直しを行う世界。
しかし、その指針となっていた自動筆記の歴史書《聖譜》はその更新を止めていた。
そして、記述された最後の年。「末世」と呼ばれる1648年。
８隻からなる航空都市艦・武蔵で暮らす学生のトーリと彼の仲間たちは、ある事件をきっかけに国家間の抗争へと参加することになる……。

分厚い、ですよね。でも……。

主人公と仲間達だけでも二桁に及ぶ登場人物。
複雑に絡まり合う世界設定。
主人公側中心ではあれど、それのみならず相対する側の事情と理由も描かれ、その立場の違いからぶつかり合ってゆく多視点・多面展開のストーリー。

分厚くなるだけの理由がここにはあります。

日本の戦国時代と世界の三十年戦争時代に登場する人物を襲名（人によっては二重襲名）した者達が、時にコミカルに大暴走し、時にシリアスに加速する「超弩級」ライトノベル。

その厚さにも拘わらず、読み終えたときには「もっと読ませろ！　続きはまだか！」と叫びたくなる作品です。

（卯）