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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

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ジュンク堂 新宿店店員

書店員:「ジュンク堂書店新宿店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|新宿店

パヴェーゼ文学集成 2 美しい夏 チェーザレ・パヴェーゼ (著)

パヴェーゼ文学集成 2 美しい夏

生命の濃密な息遣いが...

生命の濃密な息遣いが大気を充たし、荒々しい暑熱の余韻が、微かに秘密めいた気配をたたえて血を暗く沸き立たせる夏の夜々、それに駆り立てられるかのように彷徨をつづける三人の若者が、トリノの街を見下ろす丘の上である不思議な出会いを果たすところから『丘の上の悪魔』の物語は始まる。木立の中を音もなく滑り降りてくる車。その運転席で異様な姿を晒していたのは、グレッポの丘一帯を所有する大地主の息子、ポーリだった。その夜経験したという神秘について、陶然として語るポーリ。その後、招かれて彼の別荘を訪ねて行った〈ぼくら〉は、そこでガブリエッラという、どこか奔放さを漂わせた美しい同居人の女性の歓待を受け、ひそかに当惑する。夫婦という建前だが、何かしらそぐわなく、疎んじあっているようにさえ見える二人。そもそも彼らはこんな所で、働きもせず一体何をやっているのか。疑念のくすぶるなか、やがてそのガブリエッラの存在をめぐって、〈ぼくら〉の間に徐々に不穏な緊張が高まってゆく─。原初の面影を残すグレッポの自然を背景に、若者たちの青春の蜜月の終わりとその底に潜む宿命と聖性のドラマを生々しく抉り出した、パヴェーゼ文学の極点。井上

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