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幽霊が「あいつを殺せ...

幽霊が「あいつを殺せば成仏してやる」と言うので、元凄腕兵士のフィーガンは
指名された昔の仲間を次々に葬っていく。
最後の敵を倒した後に幽霊が指差したのは・・・
と、最初から終わりまで幽霊出っぱなしですが、
ファンタジィ要素は少なく、かなりハードボイルドでサスペンスでアクションです。

幽霊が見えるのはフィーガンのみ、眠れなくて酒に溺れます。
最初は鬱陶しい物言わぬ幽霊たちがのですが、フィーガンの後を四六時中ついてきたり（可愛い）、
銃撃戦の最中には敵の位置を教えてくれたりと、だんだん無くてはならない存在になっていき、
フィーガンにもいろいろな影響を与えていきます。
主人公はでたらめに強いのでアクション場面は心配無用なのですが、
その代わりヒロインとの関係に悩み始終ウジウジしてます。

よく、「再生の物語」なんて常套句がありますが、
まさにこの小説こそ主人公と幽霊たちの再生（成仏？）の物語です。
ハッピーエンドではないラストも清々しいです。
著者はこれがデビュー作、ヨーロッパ圏では大絶賛だそうです。
続編があるそうで楽しみ。
アクション小説好きの方、ちょっと疲れてる方にお勧め。

サト