近年ますます評価が高...
近年ますます評価が高まってきている作家、尾崎翠の原案をもとに津原泰水が小説化したものです。時代は昭和初期、女探偵岡田明子は、ある時ベールを被った婦人から行方不明の娘三人をさがして欲しいと依頼されます。それをきっかけに明子は三人姉妹の行方を追うことになるのですが、追うほうも追われるほうも、それぞれ金髪の混血児や美少年、美青年に変装、そこに伯爵家の放蕩息子や変態性欲の男が絡んでくるのですから事態はますます複雑に、そいて妖しい世界が展開されます。北見隆による装丁も素晴らしいのであうが、カバーをはずしても素敵な本です。大宮ロフト店文芸書担当