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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

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丸善 丸の内本店店員

書店員:「丸善 丸の内本店」のレビュー

丸善
丸善|丸の内本店

日本の近代 1 開国・維新 (中公文庫)伊藤 隆 (編集委員)

日本の近代 1 開国・維新(中公文庫)

黒船来航による日本の開国は

黒船来航による日本の開国は、日本の近代化の夜明けであり、現代のグローバリズムへと続く第一歩でした。今日の領土問題や外交問題も、ここから始まったと言えます。

果たして、当時の日本人は国家の危機をどのように切り抜けたのか?松本健一著『日本の近代1 開国・維新』は、単なる開国派vs.攘夷派であるとか幕府vs.反幕府といったステレオタイプの歴史観ではなく、革命的なイデオロギーが、どのように変遷し、継承され結実していったかを見事に描いています。

「夷の術をもって夷を制する」という戦略をたて開国論を説いた佐久間象山。水戸藩の会沢正志斎の『新論』に影響を受け、独自の「国体」論を構想した長州藩の吉田松陰。「富国強兵」策を幕府に申し入れた越前福井藩の橋本左内。『国是三論』で幕藩体制の改革を「一新」ではなく「維新」と説いた横井小楠。
そして、坂本龍馬の『船中八策』と三岡八郎(由利公正)の『五カ条の御誓文』までの道のりを、思想史家である著者が丁寧に解説しています。

ペリー来航の1853年からはじまる「幕末」という歴史は、王政復古の大号令があった1868年までの僅か15年の歴史しかありません。しかし、この短い期間に日本が唯一アジアで近代化への道筋を描くことができたのは、志半ばで命を落とした人たちの思いを受け継ぐ人たちがいたからです。歴史を動かすのは、人の「意志」であることを実感できる一冊です。

評者:丸善 丸の内本店 文庫・新書担当 草なぎ主税

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