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なんや、これは！ こんな野球本があったのか。

なんや、これは！
こんな野球本があったのか。
甲子園とは無縁の進学校が考えた常識破りの戦法を取材したノンフィクション。
プロ野球での弱者の兵法といえば野村克也だが、高校野球版の超「弱者の兵法」があった。

体で覚えるより、まず頭で理解しないと気がすまない理屈っぽい部員たち。
ハイリスク・ハイリターンのギャンブル野球を目指し、「出遅れ」がちな部員たちにゲキをとばす監督。
限られた時間での練習は「仮説と検証」の場と位置づけるが、「打撃テスト」や「ストップ・アンド・ゴー」のドタバタの練習風景は笑いを誘う。

高校野球観戦（特に地方予選）が趣味の私は、開成の野球を観たくなった。が、ここまで手の内を明かされては、来年からやりにくそう。

この本は是非、弱小高校（失礼！）の野球指導者に読んでもらいたい。来年には京都でも「弱くても勝てます」のギャンブル戦法をとる学校が出てくれば、楽しみが増えるというもの。その時は大会パンフレットの「チーム紹介」でちゃんと手の内を明かしてください。ギャンブルが成功しない限り、試合を観ていてもわからないと思うので。

京都店店長　Ｓ．Ｏ