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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

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ジュンク堂 池袋本店店員

書店員:「ジュンク堂書店池袋本店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|池袋本店

新・ローマ帝国衰亡史 (岩波新書 新赤版)南川 高志 (著)

新・ローマ帝国衰亡史(岩波新書 新赤版)

どの視点から、歴史を眺めるか…

どの視点から、歴史を眺めるか。見る側が異なれば、歴史の姿は様変わりします。
脇役が主役に、黒が白に。一転する世界に、面白さを感じたこと、ありませんか。
今回、その面白さを体感できるのは南川高志著『新・ローマ帝国衰亡史』です。

題名の「新」は、ローマ帝国の衰亡史について「新たな視点」で語る、という意味です。以前に、同タイトルで著書を出されているのでは、ありません。
新たな視点、とはどのようなものでしょうか。
それは、「ローマ帝国という政治的な枠組みの意義を重視」し、「枠組み、およびそれによって作られていた世界が衰退し崩れ去る局面」を取り上げ、考察するものです。
その為、本書で注目されるのは「アルプス以北の広大な帝国領」。現在のイタリア、帝国の中心から離れ、ローマ帝国の辺境、と考えられる地域です。著者は、「この地域こそが、最盛期から終焉期にかけて、ローマ帝国の帰趨を決めるような歴史の舞台になったところにほかならない」と語ります。

辺境だからこそ、見えるのは諸外国との繋がり。最盛期のローマ帝国には、国境線がない。あいまいな境界上に暮らす人々は、市場を通じて自由に出入りし、文化を交わらせていく。新書のため、ひとつひとつの出来事は簡潔に、ポイントを捉えて考察され、1冊で国の興亡を追っていけます。随所にちりばめられた地図と共に、歴史散歩をしてみては、いかがでしょうか。


(評者:ジュンク堂書店 池袋本店 文庫・新書担当 福岡)

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