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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂書店・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

検索結果 100 件中 1 件~ 20 件を表示

書店員:「文教堂 市ヶ谷店」のレビュー

文教堂
文教堂|市ヶ谷店

聖なる怠け者の冒険 森見 登美彦 (著)

聖なる怠け者の冒険

舞台は京都…

舞台は京都。物語はとある宵山の一日に起きた、狸のお面をつけた正義の味方「ぽんぽこ仮面」をめぐる出来事を描いている。ただし主人公はぽんぽこ仮面ではない。某化学企業の研究所に勤める青年である。

本書の帯にはこう書かれている。
「いまだかつて、これほどまで動かない主人公がいただろうか」
そのキャッチコピー通り、とにかく主人公の小和田君は動かない。それどころか他の登場人物が駆け回っている陰で座布団に埋もれて眠ってさえいる。そして彼は平然と「僕は人間である前に怠け者です」とまで言う。自分の周りで様々なことが起きるが怠け者であるせいかあまり動じない。怠ける為には全力を尽くす単なる怠け者でしかないように見えるが、人が良く、場の雰囲気を和ませる呑気さを持ち合わせているため、周りの人々に愛される。そしてそれを自覚している青年だ。しょうがない奴だなぁもう!とにやにやしながら読み進めてしまう愛すべきキャラクターは森見氏の作品ならでは。これは主人公だけではなく他の登場人物も然りで、小和田君の先輩とその彼女や、探偵とその助手、アルパカ似の謎の男などみな個性的で読んでいて飽きない。

本書は、賑やかな宵山に癖のある登場人物たちに加え、狸の神様や無間そば、天狗ブランなどの不思議な小ネタをごちゃ混ぜにぎゅっと詰め込んだおもちゃ箱のような作品だ。それでも根底にあるのは誰もが持っている怠け者の精神。怠けてもいいよね、人間である前に怠け者なんだもの。と思わせてくれる小説である。


(評者:文教堂書店 市ヶ谷店 吉永文)

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