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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂書店・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

検索結果 100 件中 1 件~ 20 件を表示

MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店店員

書店員:「MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店」のレビュー

ジュンク堂書店
MARUZEN&ジュンク堂書店|渋谷店

棕櫚の葉を風にそよがせよ 野呂 邦暢 (著)

棕櫚の葉を風にそよがせよ

二巻目以降が待ち遠しい

野呂邦暢にはおそらくすぐれて映像作家的な資質があったのだろう。
線をなぞり、筆を塗り重ねるように〈描写〉するのではなく、広角にひらいた視角を通してわずかな一瞬に事物のあいだから立ち現れたイメージを捉え、それらを人物内部の心理や情感の揺れと微妙に絡めながら全体の情景をつくりあげてゆく。芥川賞受賞以前の初期の短編を集めたこのアンソロジーの中でも、『11月』など幾つかの作品においてそうした特徴をはっきりと見てとることができる。
土地や風土のもつ力を喚起しつつ書くことを常に意識していたというその文章は、光や水の移り変わる色合いを映して陰影深く、ときに匂いやかで、切り詰めた簡潔さのうちにもたしかな密度を感じさせるものである。ただ、それでいながら、いわゆる土着的・血縁世界的な骨がらみの濃密さとはむしろまったく無縁な印象を与える点が、野呂独特の洗練された持ち味ともいえるであろう。
ところで野呂邦暢にはもうひとつ、広い意味での戦争小説の書き手という見過ごしにできない側面がある。現在ではいささか評価の分かれるそれらの作品群についても、次巻以降もぜひ継続して採り上げてほしい。『壁の絵』のどこかいびつで収まりの悪い作品世界がなぜかしら妙に気にかかるがゆえに。

井上

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