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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂書店・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

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文教堂 三軒茶屋店店員

書店員:「文教堂 三軒茶屋店」のレビュー

文教堂
文教堂|三軒茶屋店

銀曜日のおとぎばなし 愛蔵版 2 萩岩 睦美 (著)

銀曜日のおとぎばなし 愛蔵版 2

子供へのクリスマスプレゼントなどに・・・

子供へのクリスマスプレゼントなどに最適なコミックがある。
平凡社から出ている「銀曜日のおとぎばなし 愛蔵版」だ。
愛蔵版と銘打たれてはいるが、昔を懐かしむ一部のマニア向けのものではない。愛蔵版すなわち完全復刻版と捉えられることが多いが、そうではない。そもそも、すでに単行本として世に出ているものを改めて出版する意義について考えると、この「銀曜日のおとぎばなし」に関していえば、新しい世代に良き物語を伝えるということだと思う。だから、この愛蔵という言葉は、初めてこの物語に接した新たな読者が、末永くこの物語を愛して大切にしていってほしいという願いになる。

妖精のお姫様ポーが人間の青年スコットと知り合うことから始まるこの物語、特色は“明暗併せ持っている”ということだ。ポーとスコット。ふたりの純粋で心優しい主人公が接する大人達は、エゴ剥き出しで、弱くて脆い。そしてそれを冷たい仮面で取り繕っている。彼らはポーとスコットに接し、その慈しみの心に包まれることで、初めて仮面を脱ぎ捨てる。

ろくでもないことも多いこの世界を生きていくにあたって、子供達に何を教えるか。ひとを見たら泥棒と思えではいかにもさもしい。かといってその真逆もまたそれはそれで危うい。ひとは他者も自分も明暗併せ持った存在であることを知ったうえで、それを包み込む柔らかさと強さが必要だ。
ポーの相棒にしてナイトたる鳥のリルフィーの存在も忘れてはならない。リルフィーがボソッとつぶやく言葉の数々はときにユーモラスで、ときに格言的だ。一歩引いて物事を見つめる冷静さと、ささいなことでは動じない落ち着きを教えてくれる。
ポーという真っ直ぐで、情熱に溢れ、夢と希望を持ち、よく笑いよく泣く小さな生き物。それはつまり『子供』のことだ。子供=ポーが外に飛び出し、泣いたり笑ったりを繰り返しながら、周囲を巻き込んで成長していく様は、読む者の心に確実に暖かな灯をともす。

見ているだけで笑顔になれるような愛らしいキャラクターに物語へと引き込まれ、何度見ても心和む絵画のようなカラーページに癒されて浸りつつ、笑いと涙のうちに、強くてしなやかな精神を育むことの出来る「銀曜日のおとぎばなし」。
ぜひ子供達にプレゼントしてあげてほしい。


(評者:文教堂書店三軒茶屋店 中川浩成)

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