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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

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ジュンク堂 難波店店員

書店員:「ジュンク堂書店難波店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|難波店

〈世界史〉の哲学 東洋篇 大澤 真幸 (著)

〈世界史〉の哲学 東洋篇

〈世界史〉のミステリーは、tobecontinued…

紙の発明から火器の使用に至るまで、中国文明は常に西洋に大きく先んじていた。ところが、近現代の僅か二〇〇年くらいの間にその立場は完全に逆転する。何故か?これが、「東洋編」で大澤が掲げる〈世界史〉のミステリーである。
西洋ではローマ帝国の再興が遂に叶わなかったのに対し、中国は(その主は交替しつつも)巨大帝国であり続けたこと、それがそもそも大きな謎だ。
 人は、否いかなる生命個体も、「贈与」の無限の連鎖の中でしか生きることはできない。「贈与」の連鎖は社会を形成し、やがて帝国の存立へと至る。だが、「贈与」の連鎖の拡大は互いに過剰を要求もしくは企図する互酬性を伴うから、いつか限界に達し破綻をきたす。中国の場合、強大な官僚制が「天命」を受けた「天子」を極とすることによってその破綻が回避され、巨大な帝国を維持することができたのだ。その官僚制を構築・安定させた科挙や漢字の存在、自らは外れた者として官僚制を裏側から強力に支える宦官たちの役割、「正名」の意味と意義など、中国史のメカニズムが次々に解き明かされていく。巨大な帝国の「贈与」の互酬関係は外部である夷狄との朝貢制度へと拡がり、東アジア世界を形成していった。
 そうした中国の「広さへの志向」に対し、西洋を動かしたのは「高さへの志向」である。その二つが出会ったとき、なぜ後者が前者を呑みこむことになったのか、最初の謎は残ったままだ。再び大澤探偵は、「神の子=イエス」殺害の謎に立ち向かうだろう。〈世界史〉のミステリーは、tobecontinued… 

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