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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂書店・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

検索結果 100 件中 1 件~ 20 件を表示

ジュンク堂 大阪本店店員

書店員:「ジュンク堂書店大阪本店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|大阪本店

21世紀の資本 トマ・ピケティ (著)

21世紀の資本

ピケティ、待望の邦訳

今年身の周りで一番話題になった本を挙げるとしたら、やはりこの本ではないでしょうか。

本書はフランスの経済学者トマ・ピケティによって書かれ、2013年に出版。14年初めに英訳が出ると欧米を中心に話題の書となり、ちょっとしたピケティブームを巻き起こしています。日本でもビジネス雑誌が特集を組むなどして注目を集めており、邦訳がでるのを楽しみにしていた方も多いかと思います。

しかし、この本の何がそれ程話題を呼んでいるのでしょうか?
ピケティの主張を簡単に言ってしまうと、「資本主義のもとでは経済成長率よりも資本収益率の伸びが大きい。そしてこの差は際限なく開いていく」となるのではないでしょうか。つまり資本を持っている人がより多くのお金を稼ぎ、労働者との格差がどんどん開いていってしまうという事です。

「お金持ちがよりお金を稼ぎ、格差が広がる」という主張は決して新しいものではありません。しかし彼が凄いのは、18世紀に遡り様々な国の経済データを分析しこの主張を実証しようと試みた点です。こうした研究から、18世紀から資本家と普通の人々との格差は一定で広がり続け、2度の世界大戦によりその格差が一時的に縮まったものの1980年代以降現在に至るまで格差がまた拡大していること彼は示しています。

豊かだった先進国内での格差の拡大が問題になっています。「1%の大金持ちVS99%の我々の戦い」と銘打ったオキュパイ運動がアメリカで盛り上がったのは記憶に新しいところです。特にアメリカで本書が大きな話題となったのは、こうした問題の議論に一石を投じる内容だったからではないでしょうか。勿論欧米先進国だけでなく日本でも格差の問題はますます重要となっています。この本は日本でも新たな議論をもたらすのではないでしょうか。格差が広がり続けることが資本主義そのものの性質だとすれば、これから先この問題にどう対処すべきなのか。21世紀に生きる我々が21世紀の資本とどう向き合うかが問われているのかもしれません。

ピケティは格差是正の策として、資本そのものへの累進課税を挙げています。しかし彼自身が指摘しているように、この案は高度な国家間の協調を必要とするため実現は容易ではありません。このように解決策も議論の余地がありますが、そもそも彼の実証の前提や解釈の仕方等についても批判・疑問の声は多くあります。それだけ話題になっているという事でしょう。賛成から反対まで様々な意見を著名な学者たちも述べており、こうした議論も併せて読むとより一層本書を楽しめるのではないでしょうか。

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