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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

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ジュンク堂 大阪本店店員

書店員:「ジュンク堂書店大阪本店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|大阪本店

THE ART OFベイマックス ジェシカ・ジュリアス (著)

THE ART OFベイマックス

サンフランソウキョウの秘密が明らかに!

 『ベイマックス』は、最愛の兄タダシを失い心に深い傷を負った天才少年ヒロ・ハマダが、兄の遺したケア・ロボット「ベイマックス」や仲間達と共に、仮面をつけた悪役に立ち向かう、ディズニー映画である。

 本書はそのメイキングを、コンセプトアートや制作者のインタビューから紐解く。作品の舞台について解説した「『ベイマックス』の世界」、登場人物にスポットを当てた「『ベイマックス』のキャラクターたち」、カメラやライティングに触れた「シネマトグラフィー -映画撮影法-」の3章で構成され、映画をより深く楽しむことが出来る内容となっている。

 特に印象的であったのが、物語の舞台「サンフランソウキョウ」についての記述である。映画を観て、サンフランシスコと東京をモチーフにしたこの街に魅せられた人も多いだろう。実際に二つの都市を訪れ感じた、東京の密集度の高さと、サンフランシスコのクールな光の性質が、落とし込まれているのだという。

 この「サンフランシスソウキョウ」は、ただビジュアル的にサンフランシスコと東京を組み合わせただけではない。「日系移民が1906年のサンフランシスコ地震の後、地震発生時に移動を可能にする技術と、その適応力を活かしてその場所を再建した」という背景まで設定されていることに驚かされる。

 作中に登場するヒロとタダシの部屋にも設定が。「タダシはとても優しい兄なので、ヒロによって隅に追いやられて」いるのだという。言われてみれば確かに、ベイマックスが出てきたのは隅のほうのタダシのスペースからだったことを思い出す。

 他にも、登場した建物や人物についての情報が満載である。こういった細かい設定の一つ一つが積み重なり合い、物語を支え、観る者を引き込むのだと心に響く。つくり手の想いの深さに触れ、もういちど映画を観たくなった。

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