1. hontoトップ
  2. 店舗情報
  3. 書店員レビュー一覧

書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

検索結果 100 件中 1 件~ 20 件を表示

ジュンク堂 福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)店員

書店員:「ジュンク堂書店福岡店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

獅子は死せず 上 (中公文庫)中路 啓太 (著)

獅子は死せず 上(中公文庫)

大阪夏の陣。知られざる名将の凄まじき生き様

「華々しい最期をとげるために死処を探す者は、死に切ってはおらぬ。まだ、この世の人の耳目を気にしておるのだ。それこそ未練」

かつて豊前小倉の大名であった毛利勝永は、関ヶ原の戦いで西軍に属したがために改易され、土佐・山内家の庇護のもと、鬱屈した日々を過ごしていた。そして関ヶ原の戦いより14年、徳川と豊臣の間で戦の気運が高まり始め、勝永の周囲もにわかに騒がしくなりはじめる……

毛利豊前守勝永。戦国最後の戦い・天王寺の戦いにおいて、自身の率いる一隊4000の兵で徳川方十二隊20000以上の兵を撃ち破り、さらには徳川家康の本陣にまで肉薄。撤退時には藤堂高虎・井伊直孝・細川忠興の三隊を突破し、無事に大阪城まで帰還した、豊臣方屈指の名将です。その勝永の姿が、『うつけの采配』の著書・中路啓太の手により描かれます。

とにかく勝永が格好良く、何を言われようとも信念を曲げない姿は、豊臣方の諸将、そして豊臣秀頼にも強い影響を与えていきます。しかしそれでも豊臣家滅亡の未来は避けがたく、ついに迎えた大阪夏の陣。その開戦を前にしての言葉が冒頭の台詞。生きて生きて生き抜いて、最後まで戦い抜くことを自らの配下に命じます。勝永が欲しいのは美しい散り際ではなく、徳川家康の首ただ一つ。勝永と勝永に率いられた死士たちは、最後の合戦に臨みます。

今まで語られることの少なかった名将の、凄まじいまでの生き様。毛利勝永の名前を知っている方も知らない方も、どちらの方にもお読みいただきたい傑作です。

100 件中 1 件~ 20 件を表示