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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

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ジュンク堂 福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)店員

書店員:「ジュンク堂書店福岡店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

知られざる名将真田信之 (だいわ文庫)相川 司 (監修)

知られざる名将真田信之(だいわ文庫)

「信濃の獅子」真田信之の知られざる九十三年の生涯

信州松代藩の藩祖・真田信之。後に信濃の獅子と称された信之は、真田昌幸を父に持ち、真田幸村(信繁)の実の兄でもある彼は、二人の陰に隠れ、歴史に詳しい人でもなければ知らないような、知っていてもどういう人物なのかをほとんど知られていない人物です。そんな真田信之に焦点を合わせて、戦国を生きる真田一族の姿を記したのが今作「知られざる名将 真田信之」となります。

そもそも真田氏というのは信濃(現在の長野県)の一豪族であり、信之の祖父である真田幸隆(幸綱)はあの武田信玄の配下の武将の一人でした。それは息子である昌幸の代になっても変わりませんでしたが、武田信玄の死とその後の武田家の滅亡により、真田一族をめぐる状況は激変してしまいます。徳川・北条・上杉といった有力な戦国大名に囲まれる形となった真田一族は、難しい舵取りを迫られることとなってしまったのです。この武田家滅亡から豊臣秀吉の天下統一までの信濃情勢というのは非常に複雑で、本書ではこの部分を特に重点的に解説しています。また、真田信之が初陣を迎えたのもこのころだと言われており、現代に残されている史料より垣間見ることの出来る信之の戦模様についても、同様に分かりやすく描写されています。

そして迎えるのは関ヶ原の合戦。なぜ真田信之は、父である真田昌幸や弟である真田幸村と決別し、第二次上田合戦はなぜ起こったのか。そこに至るまでの過程も丹念に書かれており、親子相討つ中に垣間見える情には、真田信之という人物の人間性を感じることが出来ます。

真田信之の九十三年という長い生涯は、武田や上杉、北条や徳川といった大大名に左右されることがほとんどでした。父である昌幸や弟である幸村に比べれば、確かに華々しい活躍は少ないかもしれません。しかし信之はそんな時代にも負けずに生き残り、信州松代藩を経て今日まで残る真田家の礎を築いたのです。

知られざる名将・真田信之の生涯を、ぜひこの機会にご覧ください。

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