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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂書店・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

検索結果 100 件中 1 件~ 20 件を表示

書店員:「K」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|大分店

この世にたやすい仕事はない 津村 記久子 (著)

この世にたやすい仕事はない

怒られるかと思ったけれど・・・

主人公は36歳。
十年以上勤めた前職でたいへんな思いをし、働くことと人に関わることに消極的になった結果「コラーゲンの抽出を見守るような」仕事を探しています。
最初に紹介されたのは、ある小説家の自宅での一日を観察する仕事。ちゃんと小説を書いているかどうかを、ではなく、実はある犯罪に関わっているのではないかと作家を組織的に見張っているのでした。主人公が勤め始めたのは、こうした見張りを専門に行う職場でした。
相手はこちらが見ていることを知らない、だからコミュニケーションをとることはできない、しかし主人公は観察を続けるうちに次第に、小説家の趣味嗜好、人柄、感情、などを把握するようになっていきます。それは見張りの仕事にとって、とても大切なスキルでした。

他にも、「バスのアナウンスのしごと」(アナウンス文面を作る仕事です)、「おかきの袋のしごと」(おかきの袋裏の豆知識を書く仕事です)、「路地を訪ねる仕事」(住民に挨拶をしてポスターを貼りかえる仕事です)、「大きな森の小屋での簡単なしごと」(自然公園の中の小屋でチケットの準備をする仕事です)と全部で五話の短編でひとつの小説となっています。
見てお分かりの通り、主人公は五回仕事を変えています。(どれも短期間で辞めていますが、全ての仕事に熱心に取り組んで成果を出しています)。
中には「やめちゃうの?」と思うような職場も、「そこを辞めるのは仕方ないね」と思うような職場もあります。理由はその都度違っていて、条件であったり、仕事内容であったり、主人公が合うか合わないかだったりします。
そこを見極める考え方や語り口も読みごたえのひとつです。

タイトルだけを見て、「こんなにこんなにきつい仕事でもがんばっている人がたくさんいる!」と、読んでいると怒られているような気持ちになるお話ではないかと勝手に思っていました。全く間違った印象でした。
読み終えた今は、同じ言葉が違う重みと説得力を持っているように感じられます。このタイトルは読み終えた人のためにあるのだと思われてなりません。
ぼろぼろになって仕事を辞めて、それでも働くうちに主人公が見つけた答えをぜひ読んで味わってみてください。

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