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書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂書店・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

検索結果 100 件中 1 件~ 20 件を表示

書店員:「ジュンク堂書店福岡店スタッフ」のレビュー

ジュンク堂書店
ジュンク堂書店|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

冬を待つ城 (新潮文庫)安部龍太郎 (著)

冬を待つ城(新潮文庫)

九戸政実はなぜ天下人に戦いを挑んだのか

九戸城を囲むのは豊臣方6万。それに対するは九戸軍3千。豊臣秀吉の下に天下が統一され、国内での争いが収まりつつある中、九戸政実はなぜ天下人に戦いを挑んだのか。

戦国最後の戦であるとされる『九戸政実の乱』は、一般にあまり知られていません。後北条氏が滅ぼされた『小田原征伐』の直後であったことの影響も大きいでしょうが、予想外の苦戦を強いられたため、豊臣政権による情報の隠ぺいが行われたためだとも言われています。舞台となるのは陸奥国糠部郡、現在の岩手県二戸市にあった九戸城。東北の一地方で起きた争いは、天下諸侯を巻き込んだ大きなモノへと変貌していきます。

物語の背景となる要素は主に三つあり、まずは一つ目は南部氏と九戸氏との関係性。本来ほぼ同格であった両氏の立場は、豊臣秀吉による『奥州仕置き』によって大きく変わり、両家の間で争いが起きる大きな要素の一つとなりました。

二つ目の要素は文禄・慶長の役。いわゆる朝鮮出兵です。『九戸政実の乱』が起こったのは天正19年(1591年)のことであり、文禄元年(1592年)に始まった文禄・慶長の役の準備がすでに始まっている時期のことです。なぜそんな時期に、東北への大規模な遠征が行われたかというのが、この作品の一つの肝となります。

三つ目の要素となるのは、『東北』という地域。古くはヤマトタケルや坂上田村麻呂による蝦夷討伐や、源頼朝により奥州藤原氏が滅ぼされた奥州合戦。近代においては戊辰戦争での奥羽列藩同盟など、『東北』という地域は、常に中央政権からの圧力にさらされて来た場所です。そうした歴史や地域性が、物語の根幹となります。

語り手となる九戸(久慈)政則、九戸実親などの九戸一族や郎党、そして敵方となる豊臣軍の諸将、蒲生氏郷や南部信直らも丁寧に描いている本作。しかしその中でも別格の存在感を放つのが、やはり主人公である九戸政実。九戸党の当主として長く南部家を支えてきた武辺者でありながら知略も備えおり、『東北』のために信念をもって戦いの道を選ぶ姿は見事の一言。

一人の男の気高い生き様が、巧みな筆致で描かれた素晴らしい作品となっていますので、興味を持たれた方はぜひご一読ください。

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