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ウェブ限定配信

キミのこと、もっと聞かせて

#5 田中陸 @井の頭公園

本誌『honto+』で連載中の「加瀬健太郎の キミのこと聞かせて」。その番外編を、ウェブ限定配信!ミレニアル世代の彼・彼女のライフスタイル、学校や仕事のこと、そして本や読書についてなど、気になるアレコレに迫ります。

今回取材した『キミ』:田中陸

名古屋出身。美容専門学校卒業後、大阪で美容師として働く。その後上京し、役者を目指す。現在は、毎週スクールに通い芝居を基礎から学びつつ、映画や舞台に出演する。一方、独特の世界観を持つ自宅の部屋もメディアから注目され、ウェブやテレビなどで連日取り上げられている。インスタアカウント:@elephant_in_the_room__

自分のルーツを辿ってみると、芝居に生きてくる。

──役者の仕事を始めたきっかけについて教えてください。

前職の美容師の仕事を辞めたときに、芝居を勉強していた先輩から即興劇の稽古に誘われたんです。ひとが足りないからという理由だったので気軽な気持ちで遊びに行ったのですが、そこでハマってしまって。

もともと映画や小説が好きだったこともあって、役者に興味はありました。美容師の仕事にしても、自分の内にあるものを表現したいという想いの部分では通じていたのかも。とにかく、それをきっかけに、フラットな気持ちで新しいことを始めてみようと思ったんです。

──実際に芝居のレッスンや仕事を始めてみて、変わったことはありますか?

本当に刺激的で楽しい世界だなと思います。レッスンに通い始めてからは、いままで以上に自分自身と向き合うようになりました。

──映画と舞台とでは、演じるうえでどちらが好みですか?

どちらかというと映像の方が好きです。リアルで細かい芝居をする必要があって、そこが自分に合っていると思う。

──芝居のレッスンとは別に、普段から意識していることはありますか?

自分のルーツみたいなものを辿ってみると、わりと芝居に生きてくることが多いと思っていて。それは意識的に行うようにしています。

──なるほど。では、田中さんのルーツについて少し教えてもらえますか?

小学校から高校にかけては、わりと活発な方でした。お調子者というか、クラスのなかでもいつも元気でふざけているタイプ。でも、高校を出て美容専門学校に入ったあたりから、なぜか急に内向的になってしまって……。

たぶん、小さい頃は周りの注目を集めたりするために無理に頑張って振る舞っていたんだと思います。急に変わってしまった自分に、少なからず劣等感を覚えました。

最近滞ってるなってときは、本を読むようにしている。

──その劣等感には、どのように折り合いをつけたのでしょう?

ちょうどその頃、太宰治の『人間失格』を初めて読んだんです。そこには、僕がそれまで誰にも話せなかった思いとか、自分が抱えていた後ろめたい気持ちについての全部が書いてあった。自分と同じように感じたり考えたりしているひとが他にもいるんだと、すごく救われたような気がしました。

──太宰治のほかに、好きな作家や本はありますか?

よく読むのは、吉本ばななさん、中村文則さん、星新一さんの作品。星さんの本は、芝居のアイデアとか自分の引き出しを増やしたいときに読んだりすることが多いですね。あと、最近は漫画も読むようになりました。藤子・F・不二雄さんの短編集にハマって、そこから藤子不二雄Aさんも読むように。

──どんなときに本を読むことが多いですか?

撮影がないときは、できるだけ読むようにしています。撮影のときはアウトプット、仕事と仕事の合間の時期はインプット、と分けるようにしていて。あとは、最近ちょっと滞っているな、とか、刺激がないなってときにも読むようにしています。

──お休みの時間には何をしていますか?

やはり基本的には本を読んだり映画を観たりしていますが、最近は、外に出てひとに会ったり、ひとりでどこかへ出かけてみたりという時間も大切にしています。

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撮影/加瀬健太郎
文/髙阪正洋

加瀬健太郎・写真家

1974年、大阪生まれ。現在は東京を拠点に、雑誌、書籍など広く活動中。著書に『お父さん、だいじょうぶ?日記』、『スンギ少年のダイエット日記』(ともにリトルモア)、『イギリス 元気にジャンプ!ブルーベル』(偕成社)、『撮らなくてもよかったのに写真』(テルメブックス)など。

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