紙の本
昭和時代の面影(おもかげ)
2008/03/23 19:17
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゆっくり歩け、空を見ろ そのまんま東 新潮文庫
この本は平成13年の発行で、平成19年に彼は宮崎県知事に就任しました。若い人たちがこの本を読んだら、事実と虚構が入り混じっていると感想をもらすでしょう。彼は私より年齢がひとつ上です。本に書かれてあることは私自身も経験したことが多い。そういう時代が確かにありましたが、だんだん忘れ去られていきます。書いてあることは彼だけの固有の経験ではなく、50代以上の多くの人たちが体験したことです。
この本のテーマは「原点に帰る」ことにあります。自身に対する危機管理のなさから窮地に追い込まれることになったのですが、そういうときに人間は、自分の原点に帰ることを考えます。妾のこどもであることを始めとした生育暦の複雑さと困難さがあります。生き別れとなった実父との関係をとおして、なぜ宮崎なのかが語られていきます。
母親による「運の量の解釈」は、私自身もこの年齢になり、過去を振り返ってみて感じたことです。人間は同じ量の運をもって生まれてくる。その運をどこでどんなふうに使うかを自分で判断していく。結局はプラスマイナスゼロという解釈にも共感します。
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ステキなタイトルである。
今や宮崎県知事となった東国原英夫氏の書いた自叙伝だ。
明るい芸人・・そんなイメージだけを持っていたが、実は氏とその家族には様々な事情があったようだ。
「東国原」という姓も、母親の再婚相手の苗字との事だ。
「ゆっくり歩け、空を見ろ」・・この言葉は、氏が幼い頃に母親が口癖のように言っていた言葉らしい。
何気ない言葉ではあるが、実に味わい深い言葉だと思う。
未成年への淫行事件で、家族の絆を無くし、母親や姉にも泣かれたらしい。
しかしその後、故郷である宮崎で県知事までなった男の心境はどのようなものだったのだろうか。
残念ながら、この本が書かれたのは平成13年であり、今の氏の身の回りのことには触れられていない。
「ゆっくり歩け、空を見ろ2」というタイトルでもいいから、続編などがあればぜひ読んでみたいものだ。
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話題の東国原知事の本です。
本の題名を見て、買ってしまいました。
『ゆっくり歩け、空を見ろ』
しかり。。。
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4月26日読了。
今をときめく東国原知事の自伝。幼いころの母親との思い出が書かれている。
買うときに油断していたが、実はこの本は平成13年の作品。知事になった後の本ではなく、そのまんま東時代に書かれたもの。
複雑な家庭事情だったことは分かったが、それでどうなの、というのが正直な感想。かなり残念。
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自伝的小説、と背表紙に書いてあったが、微妙。あまりにも少年時代の回顧の描写がディテールすぎて、ホントにこれって東国原さんが自分の体験を思い出して書いたの?って思ってしまう。それは、文章自体がとても読みやすく、表現が比喩に富んでいて、感情をゆさぶられるような内容だったこともある。うがった見方をすると映画化を見越して、ドラマチックに脚色しているんじゃないの??と思える。
全く無名の新人が書いたのであれば天晴れと賞賛されるのではないかな。
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人は笑いたいんよ。生きていると、悲しいことばっかりやからね。つらいことばかりやからね。みんな笑いたいんよ。じゃけん、俺は人を笑わせてあげたいんよ。じゃけん、人が笑ってくれるんやったら、こげんな身体でもひとつも悲しいことなかよ。
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東国原知事の少年時代を、事件に巻き込まれて謹慎していた時期に回想し、自身の原点を辿っていくお話。予想以上に波乱万丈。
ビートタケシ殺人事件なんかとは比べ物にならないくらい読みやすく、面白かった。
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まず、人間のいやらしさや、生々しさを感じた。自伝的な小説なだけに、一層、東国原氏の父親の存在感が生々しい。
子供ながらに、その父の姿に、恐怖し、軽蔑し、、それでいて血のつながる家族を捨てきれずに慕う気持ちも抱いていた少年。それは混沌としたもので、矛盾した感情。
そういった子供の頃の頭ではなく、心で感じ取っていた人間模様が素晴らしく表現されていると思った。
自身の壮絶な幼少期を十二分に振り絞った感のある、自伝的小説なだけに、濃度がとても濃かった。
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そのまんま東さんが、書いた自伝。
自伝なのである程度誇張されているところもあるのだろうけど、
よく書けている。
文章がうまい。作家の才能もあるのだろう。
今後の日本のリーダーとして期待したい。
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is this making story by his history? i don't think so.
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最近のマイブームはブックオフ巡り。
その時にふと目に止まりました。
『本を書いていたんだ…。安いし買おう』という軽い気持ちで買いました。
非常に流れるような文章で面白かったです。
一読の価値と『そのまんま東』を知ることができる一冊です。