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13歳の瑞希と大学生の魁の話。
BLでは珍しい最初からすでに付き合っている恋人同士の話。
魁は瑞希には優しくて甘いけれど、一つだけ許してくれないことがある。
それは「瑞希が魁のバイクのタンデムシートに乗ること」。
それを言い出すたびに、瑞希は魁の怒りを買うけれど、それでも諦めきれない。
おまけに魁が瑞希をタンデムシートに乗せたがらないのには何か、訳がありそうで、瑞希はその理由を探ろうとする……というのが、今回の話。
瑞希と魁の年齢差があるから書けた微妙なラインの話……だと思いました。
魁はどことなく瑞希を子供扱いしていて、ちゃんとその理由を話そうとしない。
でも、瑞希は子供だから、そこに何かの理由があることを察知してしまうし、無邪気に純粋に知りたがる。
大人同士の恋愛なら、察知してもそのまま放っておくようなことかもしれないし、放っておいた方がいいことなのかもしれない……。
お互いのことを全部知らないといけないっていう決まりはないですもんね。
でも、そこにわかりやすい足跡だとか、傷口が見えていたら、誰でもツッコミたくなりますよね。問い詰めたくなりますよね。
その辺りが、瑞希の若さでストレートに書かれた話でした。
若過ぎてちょっと痛いところもあたりもしますが、その辺りが大丈夫な人はどうぞ。
若さゆえの話……だったように思います。