紙の本
高慢、そして偏見を超えての愛!古典文学の傑作
2011/11/14 10:56
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:としりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品(原作)は、200年前に発表され、イギリスのジョージ四世が愛読したという。そして現在では、作家・水村美苗氏のナンバーワン愛読書である。(水村美苗著・筑摩書房『日本語で読むということ』などより)
内外の古典文学・近代文学に大変造詣深い水村氏が愛読するだけあって、さすが!という傑作恋愛小説である。
この作品は1813年、著者オースティン38歳のときに出版された。が、実は22歳のときに、この作品の原型を完成させている。そのときのタイトルは、『第一印象』だった。(下巻P313)
ともすれば人は、第一印象で相手を判断しがちである。第一印象が当たっているということも少なくないだろうが、誰にでも長所と短所があり、光の当て方で印象は変わるものである。
また、人は第一印象がすべて、などという単純なものではなく、深く付き合ってみないと相手の人物像はよくは分からない。
この作品は、タイトルのとおり、高慢そして第一印象に基づく偏見がストーリーのポイントである。
大変に個性豊かな登場人物が織りなす人間模様を描き出す。邦訳も読みやすい。
200年前のイングランドの生活習慣、文化の香りも面白い。登場人物のユニークさとユーモアもある恋愛小説だ。
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優しくなったダーシーに乙女な私はときめいてしまいました。
第一印象は最悪だけど、段々親しくなるという王道パターン。
けれど、その王道が新鮮でぐっときます。
現実的な結婚や、理想的な結婚や、破天荒な駆け落ち結婚など、様々な結婚の形が描かれていると思う。
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人間観察が好きな方、ぜひご一読ください。思わず頷いてしまうところがあちこちで見つかると思います。この本の登場人物たちには、たとえ読者がいなくてもお構いなしに生きていそうな、そんな生き生きとした存在感があります。
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ようやく自分の思いを認めたダーシー氏と、今までの偏見に気付き、本当のダーシー氏を知って魅かれるエリザベス。せっかく誤解が解けても問題は起こるし、障害はあるし・・・・・・
二人の不器用な恋模様が面白いです。
人間関係ってこんなに難しくって、面白いんだって、思えるくらい、登場人物それぞれが物語を引き立ててます。
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(上とおなじレビュー)
いわずと知れたイギリスの女流古典文学。
社交界の人間関係を様々な事件を織り交ぜて書いてある。
コリンズ牧師やベネット夫人などの発言は
読んでいるだけでイライラしてきますが、
エリザベスが賢いので救われます。
これを読むとイギリスで
『ブリジット・ジョーンズの日記』がヒットした理由が良くわかります。
『ブリジット〜』の場合主人公に知性は感じないものの登場する男性2人には『高慢と偏見』からダーシー氏とウィッカムをそのまま名前を変えて登場させているので。
あ、ダーシーは一緒ですね。
文章が外国語の訳ということで自然な日本語ではなく、その点が少し読みにくいのが難点。
古典なので評価してどうこういう話でもない様に思いますが、
面白いけれども好みではありません。
少なくとも今の私には。
映画化されているんですね。
ちょっと気になります。
違う訳も気になります。
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貧しいが教養あるエリザベスと、身分があってとっつきにくいダーシーの不器用な恋。
つぎつぎに障害が立ちはだかりますが~
ダーシーのみだれっぷり、誤解が解けていく様が楽しい。
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訳がちょっとストレートかなあ。なんか余韻がないというか。
中野康司先生の訳に期待していた分、ちょっと残念。
原文を分けて訳しているから、逆に分かり難い部分も。
中野康司 訳/2009.9.30 第7刷/2010.3.16 購入/2010.3.19 読了
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大好き!というわけではないけれど、
やはりこれだけ残っているということで
とても楽しめる上質な小説でした。
この時代の人たちの、「暮らしていくために働くことは
恥」という階級の生活が見えて面白かったです。
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ストーリー自体はすごく際立った特長があるという感じはしないけど、人物描写で結構読ませるなぁと感じる。
妹があそこまで馬鹿キャラじゃなくても良いんじゃないかと思うんだが、まぁ仕方なかろう。5人姉妹で、何故上二人と下3人の性格があそこまで違うのかが謎。お父さん、結婚する前にお母さんの性格をちゃんとチェックしようよ。
ダーシー氏の必死ぶりがなかなかかわゆい。
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映画『プライドと偏見』を先ずさきに鑑賞して
それから原作を読み進めたので内容が理解しやすかった。
そして当然だが原作のほうが映画よりも内容が細かいため
『高慢と偏見』という古典をもっと深くたのしめた。
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いつの時代においても女性にとっては何かしら胸につきささったり思い出したりすることがあると思う。追記予定。
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出てくる登場人物たちが救いようが無くていい。
そうして向かえるエンディング。
「お姫様と王子様は結婚して幸せになりました」で終わらせない威力がかっこいいけどそれでいいんだろうか。笑える作品としてはすばらしいオチでした。
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当時の現実的な結婚観に基づいて展開するストーリーがシュールでおもしろい。主人公のある意味理性的な恋模様や、娘たちを嫁がせようと必死の母親のエピソードには、ユーモア満載。
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やっぱりちくまの方が読みやすかったです。エリザベスのお父さんが大好きです。ウィッカムを一番のお気に入りという所とか、どうしようもない。
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この本はどんな本か。
「『高慢と偏見』はちょっと軽すぎて、明るすぎて、きらきらしすぎています。陰影に欠けています」
著者は手紙でそう書いているがなかなか的確な意見だと思う。なぜ読者はこの作品が大好きなのかを見逃してる一点を除いては。
そう。だからこそみんなはこの作品が大好きなのである。
陰影なんかよりも、軽くて、明るくて、きらきらした作品が、大好きなんだから。
流麗な文章、丁寧な展開に、エンタメ的な要素も加えて、本当にきらきらしたすてきな作品でした。まる。