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遺品整理屋の若松義祥が請け負ったのは、たった1人で身寄りもなくアパートで生活していた老人の遺品整理。
死後、部屋に貼られていた身内と思しき連絡先に連絡を取ってみるも、連れなく遺品も何もいらない。すべて捨ててくれ、との返事。
義祥の職場では、トラブル防止のためにも、遺品を整理する時には身内にいてもらうこと、になっている。
そのため、何とか身内である息子を説得しようと名古屋まで出向くことになる。
ところが、そこに現れたのは、義祥と体をつなげておきながらも、突然姿を消した小野泰秋だった。
上杉と姓を変え、義祥との関わりを拒否するような泰秋の態度に、泰秋に気持ちを残している義祥は苛立つ。
そして何としてでも、いなくなった真相を泰秋から聞き出そうと義祥は画策するが……
という話でした。
互いの気持ちを伝えあって、体をつなぐ手前までいったのに、そのまま突然、姿を消した恋人のことが忘れられなかった義祥が、その恋人と再会する話。
なかなか話を聞いてくれない、父親の遺品も「処分してくれ」の一点張りの泰秋から、何としてでも本当のことを聞きたくて、またそのためにはどうしたらいいのかを調べ始める話。
基本的に周りの登場人物がみんな優しい。
こんなに皆が協力的なことってそんなにないと思うんですが、とてもいい感じに物事は進んでいます。
結果、泰秋の失踪には、父親の影が大きく絡んでいて、そこを乗り越えられなかった泰秋が悪かったのかもしれないですが、最後は無事にハッピーエンドでした。
泰秋はちょっと強引だけど、いい恋人を持ったような。