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八雲さんの「怪談」を現代版にアレンジした短編集。
意外とライトで読みやすいし、それなりに怖さもあり、いいんじゃない。
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小泉八雲の「怪談」をモチーフにして綴られた短編集。
表題が「怪談」と付けるくらいならば、もう少し読後のゾクっとするような余韻を残す恐怖感が欲しい。
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小泉八雲の『怪談』を現代版にアレンジした短編集。
『最初の哲学者』みたいな感じで、元ネタをそれほどいじらないまま書かれたものかと思いきや、今回思いっきりいじられてました~。
とあるパーティー会場で出会ったコンパニオン。その女に目を惹かれたのはなぜだったのか・・・「雪おんな」
駅を出てすぐ刑事に呼び止められた医師。彼の犯行はなぜ発覚したのか・・・「ろくろ首」
残業帰り、夜道で泣いてる女に声をかけた男の運命・・・「むじな」
レッドデータに載る希少動物の肉を保管する倉庫。タレこみを元に駆けつけ、応援が来る前にリスト作りに取り掛かった刑事二人組。首のうしろに光る緑の輪・・・「食人鬼」
嫌がらせの宅配便に悩まされる女性。とうとう探偵事務所に相談しに行ったが・・・「鏡と鐘」
ビジュアル系ロックバンドのボーカル・ヨシカズ。執事風の男に導かれるまま、連れて行かれたその先は・・・「耳なし芳一」
今回は以上の6編(「ろくろ首」はどこかのアンソロジーで既読)。
どれも元ネタは風味程度で、ほぼ柳さんオリジナルのぞくっとするミステリになってます。
どれも話の終わりのその後を想像して、さらに怖くなってしまう作品ばかりでした。
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小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の「怪談」を現代に舞台を移し焼き直したもの。個人的に「耳なし芳一」に出てくる「HEIKE」という曲?にふいた。なんじゃそら(笑
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なかなかよかったです。
わからない何かが怪談風に進行しながら、ミステリーという現実により真実が浮かぶ。
ラストは超現実の予兆も残している。
さすが柳さん。
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こういう感じ、好き。
小泉八雲の『怪談』の話を下敷きに、現代のミステリーというかホラーというか、とにかく怪しい話を仕立てた短編集。
ミステリーの魅力の中でも最後の腑に落ちるところより、謎が深まってゾゾッとするところを味わいたい人向け。
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ラフカディオハーンの「怪談」は子ども時代に読んだ記憶があるが、現代風に焼きなおした「怪談」
怖かった。
この世にあらざらむモノの怖さではなく、人間の怖さ。
既存の小説への味付けはさすが柳先生特有の隠し味、スパイスたっぷり。
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柳広司の新刊ならば読まないと。
ラフカディオ・ハーンの「怪談」を現代のアレンジ。
「怪談」だからホラーが本当なんだろうけど、読んだ感触はサスペンスかなぁ。
もうひと押し欲しかった。
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小泉八雲の「怪談」をモチーフにして綴られたミステリ短編集。基本的にはミステリなんですが。そこかしこにひっそりとちりばめられたホラーのエッセンスも見逃せません。
お気に入りは「鏡と鐘」。ミステリとして読んでも、かなりじんわりとした恐怖を感じることの出来る作品なのですが。ラストのホラーな雰囲気がより一層その恐怖をかき立てて。なんともいえない後味でした。
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偉大なる先人・小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの名作『怪談」へ捧げられたトリビュート作品集。光文社のミステリ専門誌「ジャーロ」他掲載の5編に書き下ろし1編を加えた読み切り6編が収められている。
6編の作品タイトルは、いずれもオリジナルから取られている(「雪おんな」、「ろくろ首」、「むじな」、「食人鬼」、「鏡と鐘」、「耳なし芳一」)ものの、その趣き味わいはまるで異なる。
そこはそこ、柳さんならではのアイデアと現代的な解釈で、普通の短編ミステリとして楽しめる仕上がりだ。不気味さで言えば、解決が明示されていない一番最後の作品「耳なし芳一」かな。
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かつてのようなパワーを感じられなくて,悲しい~「雪おんな」業界のパーティーで出会ったコンパニオンは白いドレスを着て冷たい視線を持つ「ろくろ首」左袖に生首を提げているのが見えた警察官は「むじな」深夜に帰宅するサラリーマンが殺人鬼に仕立てられる「食人鬼」美食倶楽部が隠し持っていた究極の食材を発見した警察官二人「鏡と鐘」紅茶を飲む苛められたサークルで友のいない女の復讐劇「耳なし芳一」平家物語をライブで歌う男への罠~「ジャーロ」に書いた前3作は同じテーストで良く,小説宝石に書いたのは意外さが良いのだが,最後の書き下ろしは何だろうか? 本当に悲しいよ
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ラフカディオ・ハーンの「怪談」をモチーフに現代版&柳版にアレンジした短編連作集。
もともと幻想文学とかミステリーとか好きなので、ハーン&柳氏のコラボ(?)はとても楽しみにしてました。表紙は地味ですけどね、面白かったですよ。個人的には前半の3つ「雪おんな」、「ろくろ首」「むじな」が好きかな。
また、次回作を期待します。
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お手軽、簡単、へたをすると安易。
なんだけど、軽薄さが無い。八雲氏に対する敬意が裏にあるからかな。
だから面白さがしっかりあると感じました。
個人的には、雪女とろくろ首が良かった。
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切れ味鋭い柳広司らしい作品で、面白かった。ハーンの「怪談」が元ネタではあるけれど、かなりミステリー寄り。合理的な解釈とホラー色との兼ね合いがいい塩梅だ。献辞にある通り、ハーンへの敬意が感じられるところも良い。こういうさらっと読めるがひねりのあるものって好きだなあ。
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馴染み深いラフカディオ・ハーンの怪談を、柳さんが現代人の心の闇といった方面からアレンジ。 それぞれの素材からどんな新しい話を引き出してくれるのかなぁ、という興味で最後まで読みました。(*^_^*)
「雪おんな」「ろくろ首」「むじな」「食人鬼」「鏡と鐘」「耳なし芳一」。
原作は、もちろん日本に伝わる異形のものたちの怖いお話、なのだけど、柳さんの捉え方は人の心の不思議&黒い思いがメイン。だから、ホラーというよりは推理もの、という色合いの方が強い。
でも、その中で、どんなに小賢しく策略を巡らして悪事を企んでも、わけのわからないもの、死んだ人の思いなどでどんでん返しをくらう怖ろしさ、という話もいくつかあり、その方が私は好きでした。
「鐘と鏡」は、原作では女の思いの凝り固まったもの、としての鏡であり、また、その鏡を溶かして作った
鐘を突き破る者は金銀財宝を授かる、とのことで、今度は人の欲を引き出す存在になってしまっていたのが、柳さんは、マンションのチャイムを本来ならば爽やかな鐘の音にすることによって、招かれざる客の迷惑感を主人公や読者の頭の中にわんわんと鳴り響かせるところが巧みだなぁ、と。しかも、現代の人間に一番怖いもの(それゆえに一番つけ込みやすい弱点ともなるけど)、自らの老いなのではという提示にも頷かせられた。
ただ、話に鏡を投げ込む流れはかなり強引だったかな・・・。
一番好きなのは、「ろくろ首」でした。
最後のひと言で、すっと瞳孔が開くような恐ろしさが味わえたから・・・・。