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私は営業職ではありませんが、営業の人たちと一緒に仕事をしていて、新製品や新技術をいかにしてお客さんに理解してもらえるかに頭を悩ませています。新技術なので本社購買ではなく研究所にいくのですが、訪問して売り込む先は担当者です。
この本では、一生稼ぎ続けることのできる、効率が良く競業者との争いも少なくなる「たった1つの習慣」として、お客様のビジネスパートナーになる、それを達成する方法として、トップへの営業を提案しています。トップにまず理解してもらい、トップから担当者へ紹介してもらうというやり方です。
このようなやり方が、どのような業界・製品に適用するかは私としては判断が難しいとは思いましたが、コンセプトとしては素晴らしいと思いました。今後の戦略を考えるうえで参考にしてみたいです。
以下は気になったポイントです。
・お客様のビジネスパートナーになることを心掛けたことで、以前のようにがつがつと新規開拓をする必要がなくなり、長いおつきあいができるようになった(p11)
・営業を通じてあなたがどうしたいかの明確な答えが必要(p21)
・お客様には、ひたすら与え続ける一方で、自分から求めないことが肝心(p25)
・お客様に軸足を置くべき、これを縦軸とすると、横軸は中心となる自社の商品やサービスである(p39)
・押し売り型→商品提案型→ソリューション型→ビジネスパートナー型へと進化していくべき、軸足はお客様が中心、提供するものは、商品から課題(担当者から全社にかかわる)となる(p41)
・当面の課題がなくなるとお付き合いがなくなる、というのがソリューション型営業の限界(p57)
・ソリューション型営業の提案は、担当者の目先の課題を解決するだけでなく、いかに裏側に隠されている全社の課題とリンクしているかが大切(p60)
・担当者は売り手の商品・サービスについて、1)自社にとって価値があるか、2)コストが適切か、3)ほかの手段よりも効果的か、を見ている(p73)
・営業トーク、テクニックよりも先にやるべきことは、担当者との関係性を築くこと、心を打ち解けあって話ができる状態をつくること(p88)
・ニーズは、必要なものやサービスがかけている状態で、課題は、その欠けている状態を充足させるために、どうしらいいかがわかっている状態(p95)
・経営者は投資、担当者は経費で考える、投資した結果、会社にどのくらいの利益をもたらすかどうかがポイント(p104)
・経営者に電話をかける時間は、朝8:50から9:30までと、夕方17:30から18:30までで、朝の方が良い(p130)
・トップ層は簡単に人を信用しないタイプが多いので、そのガードを下げてもらうために、いかに自分をさらけ出せるかがポイント(p136)
・ビジネスパートナー型営業は、ひたすら与えるのみ(p164)
・経営者の思考パターンを得るために、1)新聞記事は、いつもなぜかを考えながら読む、2)名刺を机に並べて、新たなビジネスを考える、3)飲食店に入ったら、坪単価を意識する、4)何でも一言で表現する訓練をする、5)コスト意識を身につける、6)どこでもメモ、7)大切な人のリストを作成、8)お客様にペコペコしない、9)朝型にする、10)カタカナ語は使わない、11)休みの日でもアンテナを張り続ける(p178-188)
・トップ層と会食できた場合は、二次会も設定する(p207)
2012年1月29日作成