紙の本
勤行の変遷と創共協定の表は参考になるが。
2008/10/17 23:36
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この著者は法華経を「インドにおいても、体制側にはない「特殊な集団」によって担われた仏教における革新運動の中で形成されていった経典」と長ったらしく書いているが、要するに大乗仏教の中の一派が法華経を編纂したという事でしょう?天台宗において所依となる経典が法華経で、勅撰集や仏教説話集に法華経がよく取り上げられている事ぐらい、知らないのかしら?多分、岩波文庫版の「法華経」の解説を読んで、こんな事を書いたんじゃないか。著者は多分、大石寺や創価学会、顕正会といった教団の本しか読んでいないので、日蓮聖人が白蓮阿闍梨日興上人に託した、というのは富士門流の主張で、大石寺は富士門流の中の一派だ、という事ぐらい知らないのかしら、と思える。
創価学会を組織論として取り上げているから、第一次、第二次創宗戦争についてや妙信講との関係については、まあ書けている。しかし「三大会長」のカリスマ性と学会員との関係は触れていない。特に戸田、池田の両会長が持つカリスマ性は創価学会について書くには必要だ。かつての財務部員について曖昧な表現をしているところからして、かつての創価学会の制度についてもろくに調べていないようだ。
それと平成五年から創価学会が独自に下付している「御本尊」の元になった板本尊を所蔵している淨圓寺は宗門から離脱したのであって、破門ではない。
著者が批判的に紹介している島田裕巳氏の本、といっても紹介されている簡略すぎる内容の「創価学会」より後に書かれた「創価学会の実力」といった本の方が創価学会について知るには参考になる。
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一読して、これまで私には不可解だった自公連立について、
その背景がいくらか見えたような気がする。
鍵は日蓮正宗からの離脱、そして学会員の階層上昇である。
確かに創価学会に対してやや甘い部分がある。しかし学会バッシングがあふれる中での解毒剤としてよいのではないか。
バッシングはかえって学会を孤立させ、凝集力を高めさせて社会的には好ましくない。
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宗教論が書きたいのか、政治論が書きたいのか、それとも日本人論が書きたいのか焦点がぼやけすぎていてよくわからない。
要するに、賢くない学者の本って感じがすごくする。
創価学会に関する外形的な事実は追えるけど、それだけで、「で、なにが言いたいの?」とすごく問いたい。
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創価学会を客観的に描いた本。
興味がある対象であるが、いままでこのタイプの本がなかったので非常に面白かった。
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創価学会について書かれた本は、礼賛するものと非難するものと極端に分かれる傾向にあるが、本書はそのどちらにも偏らず、極めて中立的な立場から創価学会の歴史や成り立ち、現状についてルポタージュしたものである。創価学会という、今や日本の統治機構を考える上でも無視出来なくなっている勢力について、知識として知っておきたい、という欲求を満たすには最適かもしれない。
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この著者の文章には言いたいことはあるけれどそれはまぁ措いて、
コピーに「批判でも賞賛でもないはじめての学会論!」というとおり、なるほどあの組織のこと、会員の人たちのことがよくわかります。
[08.12.2]
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創価学会の競技についてではなくて、創価学会が生まれた背景や支持者の社会的構造、日蓮宗や公明党との関係などが丁寧に解説されていて、勉強になった。創価学会はベールに包まれているので、なんだか不気味な存在に思えてしまうが、内容を知ると付き合い方が見えてくる。
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創価学会の歴史をよく知らなかったので手にした本だが、なかなかよく整理されていた。できれば、創価学会の成立と戦前の弾圧の部分をもう少し書き込んでもらいたかったが、例の「破門事件」の経緯など、よくわかった。
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[ 内容 ]
批判でも賞賛でもないはじめての学会論!
社会学者が知られざる実像に迫る!
なぜ日本社会は学会を嫌うのか。
勤行、教学、折伏、財務―学会員の日常とは。
保守化、巨大化した組織のゆくえは。
[ 目次 ]
1章 学会員たちの信仰生活(学会員になるということ 学会員たちのプロフィール ほか)
2章 創価学会の基礎知識(創価学会の歴史 日蓮と日蓮宗 ほか)
3章 創価学会についての研究(初期の創価学会研究 学術的な研究と評価 ほか)
4章 創価学会の変化(創価学会の変遷 日蓮正宗からの分離 ほか)
5章 これからの創価学会(自民党との接近 自民党とよく似た構造 ほか)
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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至るところでカルトカルトと叩かれている創価学会。
うちの大学の隣の駅に本部があったり、
よく人が「公明党に票入れてよ、と友人から電話かかってきたよ」
「かわいいねーちゃんに誘われて行ったらいつの間にか最終面接まで行ってて、断ったら態度を豹変された」などという話をよく聞くが、その実態について自分としては直接関わったこともないし、はっきり調べたことがなかったので手にとってみた。
比較的中立的な立場の本で、なぜ学会がそこまで多く人を集めたのかという「絶対幸せにするシステム」「座談会」、内部ではどのような信仰が行われているのか、日蓮正宗との確執、盗聴や内部告発について、そして政治との関係や海外での広がりなどいろいろと知ることができました。
割合社会学的な視点からの本。
(のちに、実際に折伏を受けたりもしたのですが)
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ここまでニュートラルに学会の内実を描く研究も珍しい、そう元学会員の父が言うからには間違いない(笑) 長い間離縁するうちに僕は仏教と逆の方向に行ってしまったが、顕彰会との対立、学会がよく言われる現世利益的な側面をむしろ肯定的にとらえていることなど、知らずに知ったつもりでいたところも多く良かった。
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創価学会について私の周りの反応は悪い。私もあまりよいイメージはない。そもそも特定のものを「意識的に」(強調)信仰すること自体にいい印象は持っていない。
けれども、その悪い悪いといわれている創価学会についての私の知識は全くないのだ。否定するにも(否定する気はないが)、知識がなければできないのである。ということで手に取ったのが本書である。
著者は中立的な立場で本書を上梓した。
創価学会は創価教育学会が前身である。おそらくここでは学問をしていたのだろう。今は創価学会になり、学問している印象はない。だから創価学会ではなく、「創価宗教」とか「創価の会」とかにすればいいのに。
学会員になるのは簡単で、入会したい!ということを学会や学会員になればよいのだ。御本尊をもらって朝夕にお経みたいなのを唱える。『聖教新聞』と『大百蓮華』を講読するだけで他にお金はかからない。
また、公明党とのつながりもよく言われている。ただ公明党に票を入れるのではなく、その入れる理由を聞くと納得してしまうのである。
「公明党の議員さんとはいつも応援する関係ですから、たとえば、あそこに階段があるから何とかしてくれないかというようなことは、すぐに言える関係です」 p.45
他にも創価学会についての文献研究や変遷、政党との関係についても触れている。創価学会を知るにはぴったりの一冊だろう。紹介されていた『盗聴教団』、『創価学会を斬る』も読んでみよっと。
(まっちー)
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著者の玉野和志氏は社会学者である。
著者が本書で語っている通り、創価学会自体を評価するものではなく、創価学会に対する社会の態度を分析することで、日本社会の精神性を浮き彫りにすることに主眼が置かれている。
創価学会を中心に、日本社会を考察する以上、創価学会に対する著者の主観が入りそうであるが、著者は極めてクールに、中立に、創価学会を考察し、日本社会を考察している。
経済成長による都市化の過程において、地方から出てきた労働者を取り込むことで創価学会は急成長した。その証拠に、オイルショックによる行動経済成長の終焉と同時に、創価学会の会員数が頭打ちになる。この間は、経済成長に伴う生活の向上を信仰の功徳と捉えることができたため、会員は功徳の体験を得やすかった。
しかし、成熟社会を迎えたいまの日本ではどうか。この中でも会員が功徳を実感することができなければ、宗教団体としての求心力を失うことになるだろう。
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創価学会の研究。玉野和志先生の著書。創価学会の歴史や創価学会と日本社会の関係をわかりやすくまとめた良書です。
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ヨーロッパでは労働者が自ら労働者階級に留まり、世代的に再生産していくことを望み、それゆえ労働者階級全体としての生活の保証と向上を求める。
それに対して、日本は個人の努力なのだ・・・!