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紙の本
猫好き必携の本！
2004/12/18 20:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：ねこきち - この投稿者のレビュー一覧を見る
『猫』に関する言葉100個を辞書風に解説。
…なんだけど、決して難しい本ではなく、イラストといい、誤用例といい、なんだかくすっと笑えるところが満載です。
『猫』という語は使われているけど、実際は猫とは全く関係ないもの（ウミネコとか猫車とか…）でも、真面目に解説してあるのも面白くて良いですね。
また、ほのぼのした雰囲気のイラストが何よりの魅力でしょう。
本の帯によれば、“これであなたは猫検（にゃんけん）１級！”…らしいです（笑）。
猫好きの人間なら文句無く楽しめ、そのうえ、言葉の豆知識も増えるという、まさに、「猫好き必携の本！」だと思います。
紙の本
たくさんの猫のイラストと、猫という言葉が入った“辞苑”。ダブルで楽しめる
2005/02/21 15:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：安之助 - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙のイラストが、斜め上から見た猫の顔のアップ。その額には「売地 12.63平方センチ」と記した立て札が差してある。そう、「猫の額」を表現しているのだ。著者（画と文）は早大漫研出身（余談：ドラゴンクエストの堀井雄二氏と同期）のせいか、イラストは写実ではなく、表紙でもわかるように、多少漫画チックの画風なので、もしかすると人によって、好き嫌いがあるかもしれない。ただ、本書の主眼はイラストを見せるだけではないのだ。＜現代「猫語」の基礎知識＞とサブタイトルにあるように、「猫」が入った単語１００語の意味を辞書風に解説することもテーマなのである。
取り上げられている単語の選び方は、「猫」という言葉が入っているという条件だけなので、猫の生態もあるし、生態だとされたらとんだ“濡れ衣”というものもある。面白かったのは、５０音順なので＜金猫＞＜銀猫＞＜黒猫＞という単語が３つ並んで出てきたこと。＜黒猫＞は我々が普通に考える「黒い猫」だったが、「金色の猫」「銀色の猫」は存在しなくて、＜金猫＞＜銀猫＞は安永・天明のころ、両国付近で春を売っていた女性のことなんだそうだ。わずか２行ほどだけど、それにまじめくさって触れるところなど、漫研出身の面目躍如とはいえないだろうか。
原則として、偶数ページに「猫辞苑」の解説、奇数ページにそれに伴う挿絵。＜西表山猫＞のところでは、シュノーケリングをして魚を銜えている姿が描かれている。イリオモテヤマネコは潜水をして魚を取ることもあるということをデフォルメして表してあるわけだ。逆に＜猫糞（ねこばば）＞のところでは、真の語源のイラストはさすがに描けないから、解説部分で「▼年老いた雌猫のことではない」と断ったうえで、「裁縫をしている老猫」を描いて、逃げている。えびな氏が猫好きで、楽しんで描いている雰囲気が伝わって、それもまた楽しい。
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