電子書籍
ロマンチックあり、ハードSFありな短編集
2015/12/31 23:45
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投稿者:スバル - この投稿者のレビュー一覧を見る
6つの話が収録されている。
試し読み出来るのは「抱いて熱く」という話の一部。
この話はロマンチックで、想像しやすい世界観で、主人公の伸びやかな姿が魅力的だった。
次の話は「なんと清浄な街」という題で、ハードSF的で、マトリックスを知らなければ難しかったかも知れない設定で、主人公も小難しい話し方をする。
1冊で2度も3度も美味しい本と言えるし、ファンタジーが好きなら1つは気にいる話が見つかるのではないだろうか。
電子書籍
SFだけど
2021/07/11 01:19
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
SF……というか、ファンタジーつまり日本でいうところの幻想文学……で、短編の読みきりです。お話の一つ一つにそれぞれ違った味はあるのですが……。
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独特な世界を感じる神林長平のSF短編6編。重苦しい設定なのに、登場人物は淡々としていることが多い。表紙がいいのにどうして登録されてないんだろう。敵は海賊シリーズの次作を待ってるんだけどな〜。
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工業学校出身のSF作家である神林氏の作品は、ファンタジックな世界を繰り広げながらも絶対的に現実的。猫のソロンの描写一つとっても、胸が痛くなるほどリアルな感触。「現実」と「仮想」の二つの世界を軸にした連作短編集であるこの作品では、“本当の”生とは何なのか、存在とは、意識とは…と深く考えさせられる。心に切り込んでくる独特の鋭さが個人的に大好き。
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人間の意識と紙についての思索が現実と仮想の間を往還する。
20年の歳月を費やして神林長平が達した到達点にして原点とも言える連作集。
深く切ない命の旋律を聴いてみませんか?
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なにげに時系列順に話が並んでるような気がするんですが違うんでしょうか??
表題の話ののんびり感がいいです
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ラノベでよく言われる表紙買い。その名前の通り、表紙に引かれて購入することのことです。それと同様に、タイトル買いというものも存在します。この本を手に取ったのは、まさしくタイトルに惹かれたからです。
あらすじにもある通り、本著は氏が二十年間にバラバラと発表した短編をまとめた一冊です。各短編は繋がっているような繋がっていなかったり、独特の連帯感を持っています。二十年という隔たりがありながらもそのテーマは一貫している辺り、氏の書きたいものが何かが伺える一冊であります。
仮想世界における現実とは何か。現実世界における現実とは何か。結局のところ現実とは主観認識でしかないというのは、この本以外でも書かれているように、氏の普遍的な自論なのでしょう。
神林氏の本に共感を抱けるかどうかはこの自論に賛同できるかどうかに拠るところが大きいのかな、とかそんな事を思いました。
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仮想空間(意識だけで生きる)がテーマの6篇を収めた短編集です。
『意識は蒸発する』であった、情報は動的であるというくだりが好きです。端的で解りやすい説明だと思う。
いわゆる「自分以外は生きていないのではないか?」という疑惑は、SFに限らずホラーでもよく見るパターンだけれど、有限のハードを使用するシステムだから要求に対して再配置が行われて初めて情報が生まれる、というのはなるほどと思った。面白かったです。
買うなら、猫のソロンが表紙になっている文庫版がおすすめです。これ。猫は常に猫。かわいいです。
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仮想世界で生涯を終えた者の魂は、果たしてどこへ向かうのだろうか?
ヒトはどこから来てどこへ行くのか?これはこの作者がどの命題なのでしょうか?短編集なのですが、まるで計算されたのかごとく物語がつながっているように感じました。
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「なにをプレゼントしようか、ミテン」
「……燃えない身体が欲しい」
“嵐”の吹き荒れる地球。海は干上がり、人口の密集する都市では人々の肉体が火を噴き、燃え尽きた。
廃墟と化した無人の街をふたりきりで旅する“ぼく”水天と桂子。
ぼくたちは恋人同士なのに、手を繋いで歩く事ができない。一生キスもできない。彼女が泣いていても、涙を拭ってやる事もできない。
触れ合えば、ぼくらの肉体は一瞬にして火を噴き、燃えて灰になる。
涸れた海を越えて、僕らは何処へ行こう?
この肉体を捨てて夢の中で生きるか。それとも……『抱いて熱く』他、『抱いて~』以後の千年の世界を順に綴る『なんと清浄な街』、表題作『小指の先の天使』等20年間をかけて書かれた全6編を収録。
肉体を捨て、仮想世界で生き、その生涯を終えた者がいたとして、果たしてその魂はどこへ向かうのだろうか?
仮想世界で生まれた生命は、どこへ還るのだろうか?
意識、神、言葉を思索するサイエンスフィクション。
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読むのに長くかかっちゃった;
近未来の世界のお話で短編集?とは言わないのかな。
一つ一つのお話はつながってないけど、みんな世界観は似たような感じです。
私もいろいろ考えるタイプだからこういう表現は変かもしれないけど、思春期っぽい感じがする本でした。
表紙のイラストの通り猫が出てくるのですが、そのお話は猫を飼っている私には途中までドキドキの展開で;;
少し切なくなるような内容のお話が多く、冒険したいなあとわくわくしながら読んだので3つにさせていただきました。
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短篇集だけど、同じ世界の中の別々の物語、だろうか?
映画「マトリックス」の世界に似た、デジタルで創り上げられた仮想世界と、リアルな世界とが存在する中で、人々が色々なことを思い、経験する。
神林作品らしく、どれも物静かな雰囲気。
その中の1つ「猫の棲む処」、猫の描写がとても良い。
猫を飼いたくなっちゃった。
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初・神林長平。初なのに、なにこのデジャ・ヴ感。なつかしい感じ。 →たぶん、神林チルドレンがいっぱいいて、知らないうちにそれに接してきたからでしょうね。
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なんとなくつながっている短編でした。
やっぱりリアルなことって素敵だなと思いました。
インターネットをしてて時々むなしくなることもあります。
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神林長平、読むの数年ぶりですかね。
肉体を捨て仮想世界を選んだ人々と現実世界を選んだ人々が生きる世界で,様々な視点から人の意識について思索するSF連作集。
どの作品も好きですが,特に好みなのは「抱いて熱く」と「なんと清浄な街」。
「抱いて熱く」は,世界観提示のために冒頭に置いているのでしょうか。どんな世界が描かれるのかとなかなかわくわくさせてくれました。恋愛ものでもあります。
「なんと清浄な街」は登場人物の会話を通して思索を突き詰めていく感じが好きです。仮想現実に生きる人々の世界認識の話。
救いがあるのかないのか明言されなくとも,やさしい雰囲気のする読後感のよい話が多くて,神林作品でも好みの一冊となりました。