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第1章 あなたも人材仕分けの対象になる
第2章 外国人と対等に戦う――外交力
第3章 自分だけのワザをもつ――専門性と汎用性
第4章 人を導く技術を身に付ける――リーダーシップ
第5章 自分の将来像を描く――キャリアアップ
エピローグ
あなたはきっと、僕が「あなたの部下」と「あなたの上司」といったとき、彼や彼女が日本人だと想定していたのではないか。その想定自体が新しい時代では誤っている可能性にあなたは気づいていない。新しい想定では、あなたの部下の一人は、中国人で、中国のいい大学をでている人材だから英語には困らない。もう一人はインド人でもちろん英語には困らない。もう一人は韓国人でこれもまた困らない。困る部下がいるとしたらそれは日本文化の中で純粋に育った人材か、北朝鮮で育った人材だけかもしれない。
彼女(日産に転職した著者の知り合い)の上司は日本人だったが、上司の同僚やスタッフにフランス人その他の外国人がいるので、英語でプレゼンすることになった。もちろん、はじめは、英語があまりできない人が多かったという。近所の英会話教室が、日産社員でいっぱいになった時期もあったという。その後は、週2度、毎朝、8時から10時まで、必要な人は語学教育を受けることとなったらしい。そういう実践の必要性に迫られる中で、英語は、いやでもうまくなるのだ。
日本板硝子は、2006年に、自社の2倍の規模の英国のグローバル企業ピルキントンを買収した。そして、日本人経営メンバーと外国人経営メンバーの性能比較アセスメント等を行った上で、日本板硝子を含めてグローバル経営のトップ(CEO)を日本人から、買収先のピルキントンの英国人トップにすげ替えた。
実は、買収先の外国人トップを買収側も含めた全体のトップにおくというのは、これまでの日本企業では考えられないことだ。(中略)
その理由はただ一つ。買収先の英国人トップが、日本人トップよりも、グローバル企業を経営する力でまさってたからである。
結局、フラット化したグローバル組織は、全体としてみればこういう組み合わせになる。自分の専門領域をもちつつ他者と協働しながら自律して動けるプロ型の「グローバル人材」と、そういうプロ化した部下たちからみても一目おかれるような非常に高いレベルのリーダーシップを発揮できる「グローバルリーダー」の組み合せとなる。
それ以外は、海外の「安い人(+IT)」にアウトソースされるので、「余る人」となっていく。
まず、そのテキストから、50個くらいのセンテンスを選び、それを覚えていく。
毎日7個ずつ覚える。さきほど、5分で一つのペースを紹介したが、すぐに慣れてくるので、5分の間に、3~4個のセンテンスを処理できるようになる。(中略)
このようにやると、5日間で50個程度覚えられる。翌日(6日目)と翌々日(7日目)は、50個全体の復習をざっとやる。これで1週間に50個覚えるペースができる。
そういうのを10週間、つまり2ヶ月半続ければ、500個になる。さらに2週間か���てひたすら復習すると3ヶ月になる。つまり3ヶ月で500個の英文を覚えることになる。決して手を抜いてはいけない。
職能的な専門性で何か該当するものがないか? つまり「研究」「開発」「調達・物流」「製造」「マーケティング」「営業」「財務」「経営企画(戦略)」「人事」「IT」「法務」「広報・IR」の中で何もないか? 何かあるはずだ。それを選べばよい。
・どこかの国や地域に関係したことがないか? たとえば偉い人のお供でインドに出張したことはないか。インドでの事業の立ち上げにかかわったことはないか。
・何かの事業に関係していないか?
もし、48歳でリーダーとしてトップスピードにはいれるようにするには、仮に、23歳で会社にはいったら、25年しかない(48-23=25)。この25年の過ごし方が、あなたの成長の可能性をほとんど決める。そして、さきほど触れたように、ここで、何回かうまくジャンプできた人が、グローバル人材、さらにはグローバルリーダーになっていく。(中略)
さらに、どれくらいのスピードで、一つの役割から次の役割に移るのが成長にとってよいか、これも重要なテーマである。(中略)
ここでは、話をわかりやすくするために、5年刻みで考えてみた。25年は、5年で区切ると、5つになる。僕はこれを「5年5場所」のキャリアモデルと呼ぶことにした。
(詳細は本書を)
上記ポイントでもいくつかご紹介しましたが、本書の第1章では、「グローバル化」を行っている企業の実例が、実名・匿名併せていくつも収録されています。
そこで明らかにされているのが、いくつもの会社で現時点、もしくは近い将来に、会社全体まではいかなくとも、一事業、一機能のレベルであれば、外国人をトップにすえている、ということ。
そうなると、社内全体で英語が公用化するかは別として、英語でのコミュニケーションやプレゼンテーション等の能力が問われることになります。
さらには、ライバルや同僚もも日本人ではなく、外国人になる可能性も出てくるワケで、必然的に今までとは違うスキルを身に付ける必要も出てくることに。
◆そしてそれを明らかにしているのが第2章の「外国人と対等に戦う――外交力」。
ここでいう「外交力」とは、著者のヤマモトさんによると「語学力・コミュニケーション力」「人脈形成力」「世界情勢判断力」の3つ。
詳細は本書で確認して頂くとして、紹介されていた教材を自分用にメモ。
特に、付属高校上がりの私は、まともに世界史や地理を勉強していないので(言い訳w)、目を通しておく必要がありそうです。
◆第3章以降は、キャリアプランのお話で、当然のように「グローバル対応仕様」。
第3章における、『専門性を極めるのは当然のこと、汎用性も身に付けるべく、「問題解決力」を磨け』というお話には深く納得(詳細は本書を)。
また、第4章ではリーダーシップのお話が展開されており、どうもグローバル組織を動かす上では、「水平的リーダーシップ」が鍵となる能力のよう。
長くなるのでご紹介できなかったのですが、その実例として紹介されていた、5~6年前のソニーのテレビ事業部における、とある部長さんの見事な活躍ぶりは、グローバル化時代のよいお手本と言えそうなので、ぜひご確認頂きたく。
◆実は、本書の著者であるキャメル・ヤマモトさんは、2001年に『稼ぐ人、安い人、余る人―仕事で幸せになる』という、本を書かれているものの、ここではグローバル化の視点はなかったとのこと。
そこで今般、本書という、現状に対応した「グローバルバージョン」を書き上げたそうです。
今後、かなり多くの職場でグローバル化が徐々に始まる(もしくはすでに始まっている)ことを考えると、本書を読むべきビジネスパーソンは、決して少なくないハズ。
私自身は自営業で、かつ今のところはバリバリにドメスティックなのですが、本書を読んで考えるところがかなりありました。
いずれにせよ、このコンテンツが1000円というのは、お買い得だと思われ。
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急速にグローバル競争であるとか、
グローバル人材であるとか、
「グローバル」という言葉を耳にするようになった。
楽天やユニクロが英語を公用語にするなど、
具体的なグローバル化への動きもたくさん見られる。
では、このような時代をビジネスパーソンとして生き残るためには、どうしたらよいか?
外交力
専門性と汎用性
リーダーシップ
キャリアアップ
という各視点で書かれており、参考になった。
しかし、やっぱり何はともあれ、英語力だなあ。
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中国人に使われる人になりたくないので、この本を読んでみました。それぞれに分類されるであろう傾向はわかった気がします。この手の書籍を読むといつも思うことは同じで、書籍から自分にあった行動やルールを実行することが重要で、同じような書籍を何冊読もうと、作者が言いたいことは共通していると思います。さくっと読めますが、具体的な方法を詳しく知りたい方は物足りないと思います。
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◆あなたも人材仕分けされる!もう目の前に来ている、給料が中国人より安くなる時代
◇円高も、日本企業の主要拠点の海外移転を促し、グローバル化を加速する
◇新興国の市場が伸びているこの時期に、陣地をとってしまわないと、国際競争から取り残されてしまう。時間がないので、やむをえず、外国企業の買収によって、いわば事業展開の時間を買っている。
◇法律であれば、国内法が優先されるが、経済の話は、残念ながら、国内的な序列間よりもグローバル市場での序列が優先される。
◇一般授業員の報酬水準でみる限り、日本人の報酬はまだ決して見劣りしない。
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内容があるようでない。読まなくていいなと思いました。
でも、世界地図をみるべしと書いてあったので、
昭文社が出してるなるほど地図帳世界を購入しました。
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英語とグローバルに通用するスキルを身に付けておかないと、中国人やインド人に敗けますよ、というありきたりの主張。どっちも持ってない人間としてはツラい時代です。
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日本人はこれから国内だけでなく、新興国の人材(特に中国・インドなど)との競争にさらされる、というのは良く聞く話である。
この本の良いところは、外国人に負けない人材になるためにどのような勉強をどうやってしたらいいかが具体的に書かれている点である。
大学生やキャリアに不安を感じている人は読むと参考になると思う。
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これからの時代、4年生大学卒、男性、転職歴なしの人たちの苦難の時代が始まる。
これから社内の出世競争の相手は、中国人、韓国人、インド人、さまざまな国の優秀な人材たち。
そんな時代が、もう来てるんですね。
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キャメル・ヤマモトさんの著者。日本人の陥りがちな特徴を事実を元に書き出し、
その上でグローバルに対応するにはどうすればよいのかを説いています。2010年度話題となった楽天・ユニクロの英語公用化についても触れます。主に著者の身の回りの知人の事例が多いです。もう少し分析データもあると
よいなと思いました。BBT大学の講師でもあるので今回読ませていただきました。
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世界を股にかけて活躍する全球人になる為に必要な要素をコンパクトにまとめた良書。個人的には専門性が職能・事業・地域の掛け算であることを整理できたのは収穫。
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一般的な話を延々としているだけで、何ら新しい発見はありませんでした。海外で仕事をすると、日本人ならではの強みがあることを発見します。日本人はこのままでは駄目というような、単に危機感だけを煽るこの手の本にはウンザリします。
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ここ数年、アジア他国で仕事をする機会が多くあります。
実際に中国や東南アジアに行くと、人々の熱気というか、パワーといったものを感じます。
そして日本に帰ってきたときに、どことなく俯いている感じの日本人が多いように思え、「日本は大丈夫かな?」と心配になることがあります。
そんなことを考えていたところ、面白い題名の本を見つけたので、興味本位で?読んでみることにしました。
5章で構成されています。
まず、「日本人、男性、大卒、正社員、長期雇用」という、これまで優遇されてきた人たちに、「黒船」が来襲してくるという第1章からはじまります。
以降の章では、そのようなシビアな環境の中で生き抜くために必要な能力として、「外交力」「専門性/汎用性」「リーダーシップ」を上げ、それぞれの伸ばし方のポイントを紹介しています。
そして最後の章では、そのような能力をどのようなタイムスパンで習得していくかの、「キャリアアップ」について、書かれています。
第1章については、海外で優秀な人たちに接する機会があった僕にとって、まさに納得の内容でした。
第2章については、「外交力」の筆頭として「英語」が挙げられています。
英語が苦手な僕にとっては、「やはりそうか・・」と肩を落としてしまいました。
しかしもう、「待ったなし」なのですね。
3章以降の内容も、総論としては納得の内容でしたが、レベルアップの指南をもう少し体系的に提示してもらえたら、とも感じました。
この本の内容を意識している人はすでに、なんらかの対策を取っているものと思われますが、「日本のサラリーマン」の置かれている状況に目を開かせてくれる、刺激的な一冊だと思います。
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2年程前に楽天とユニクロが社内言語を英語にしたというニュースがあり、私が勤務している東京オフィスも定例会議を英語にしようかという動きがありました。
結局、日本人同士で英語でやっても仕方ないということで、1年に数か月の契約で東京に駐在している人がいるときだけ英語にしようということで収まっていたのですが、今年8月から東京支社長がアメリカから派遣されて、あっという間に英語になりました。
興味深いのは議論なしにそうなったことでした。変化というのは「ある出来事」で一瞬で起こります。
ある日突然にわが身に降りかかることになることを覚悟して、この本に書かれていることを参考にこれから社会人生活を乗り切っていきたいです。
以下は気になったポイントです。
・今後は、「外人をどうやって戦力化するか」と「日本人からどうやってグローバルリーダーをつくるか」がポイントになる(p20)
・外国企業ですぐれたリーダーとは、はじめて会った外国人同士でも、一緒に仕事をさせてしまうようなスキル、異質性をマネジメントすること(p44)
・グローバル1段階は、1492-1800年までで国(欧米)によるグローバル化、第二段階は2000年までで、会社が中心、それ以降は第三段階で、個人がグローバル化の主役になる(p50)
・個人が主役になれたのは、インターネット上で、すべての人が平等な条件で、世界的なビジネス等に参加できるようになったから(p50)
・フラットな国際人材市場において問われるのは、個人がもつ実績、能力、価格競争力であり、国籍や性別、年齢は関係ない(p53)
・フラット組織の時代には、機能的な業務の基礎の上に、多様なニーズにこたえつつ独自の魅力・価値を生み出せるような創造的な活動が求められる(p60)
・外国人の中で仕事をするための3要素は、1)語学力・コミュニケーション力、2)人脈形成力、3)世界情勢判断力である(p75)
・大人になって習う言語は、自分でいえないことは、聞き取ることができない(p84)
・ソニー会長だった盛田氏の話の極意は、聞く人のことを考えて話すこと(p100)
・情報判断力をつけるベースとして、世界史(時間)と世界地図(空間)の学習が有効(p123)
・専門性とは、職能的専門性、事業的な専門性、地域的な専門性の3つの観点で考える(p136)
・時間をひねり出すには、「行動時間分析」を行うこと、記録することで自分の時間の使い方の傾向を確認する(p149)
・5000時間でプロになることを意識する、毎日8時間なら月200時間で、2年間(p153)
・問題解決には3通りある、1)公式を知っていれば解ける穴埋め問題、2)方程式の立て方をマスターしている、文章題から方程式がつくれる、3)データ情報から文章題を作成する(p165)
・構想力とは、「結果としてどういう状態になればよいのか」「到達イメージにたどり着くにはどうすればよいか」を示す力(p186)
・構想力を磨くポイントとは、何事もまず構想を立ててから始める癖をつける、それをブラッシュアップする(p189)
・専門性をつける社会人生活を5ステージに分類する、1:23-28歳、2:29-33、3:34-38、4:39-43、5:44-48歳である(p221)
2011年11月6日作成
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説教くさいが、強烈に勉強しようと思う。特に英語。
ゴールデンルール→あなたが人からしてほしいことを人にしてあげる
プラチナルール→その人がしてもらいたそうなことを考えてしてあげる
ダイヤモンドルール→部下の話をとにかくよく聞く
は面白い考え。
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グローバル化とは、また、世界を相手に働くとはなんぞやという漠然とした問いに対して、今一度、自分なりの答えを整理しておくべく手に取った一冊。図書館借用。
著者はDTC(デロイトトーマツコンサルティング)のディレクター。
組織/人材をご専門とされているようで、本書もそういったカットで話が進んでいきます。
著者が引用するフリードマンの説いわく、グローバル化にはG1.0~G3.0まで3ステージ存在し、順に「G1.0=国家によるグローバル化」「G2.0=企業によるグローバル化」「G3.0=個人によるグローバル化」とされる。
現在はG3.0。これを支えたのがInternetなど、情報のフラット化を促進したツール類であり、G3.0の社会において人材は「稼ぐ人、安い人、余る人」の3タイプに集約される。この「稼ぐ人」になるために、日本人は3つの力を養う必要がある。「1.語学力を含めた外交力」「2.世界で通用する専門性」「3.世界の人を動かすリーダーシップ」である。
詳細は本書に譲るが、これらを養う方法として著者が提案する「5年五場所構想」という考え方は、なるほどと思いました。かの有名なGE社の人材育成方針に着想を得たそうです。詳しくは同書をご参照ください。
「気付けば、日本のサラリーワーカーになって(しまって)いるなぁ・・・」「グローバルな仕事をしてみたいけど、そもそもの心構えって、、、」といった勤め人の方々にお奨めいたします。