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新海誠監督、幻のデビュー作のノベライズ本。
人と猫。
それぞれの視点から彼らの生き方が描かれる、そんな物語。
4つの短編となります。
人と人と。
猫と猫と。
人と猫と。
距離、存在、繋がりを感じる作品でした。
猫飼いたい。
むしろ猫になってみたい。
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雨の日、ぼくは彼女に拾われた。
──だからぼくは、彼女の猫だ。
拾われた猫チョビと飼い主の彼女の物語から始まり、人の繋がりを経て巡る物語。
まるで雨の音が聞こえそうな、しっとりと静かな作品だった。
視点がコロコロ切り替わるので、途中で「え」となることもあるけど、猫視点を楽しめるのはいいと思う。
若干気になるのが、表紙の彼女の部屋と中の物語の彼女の部屋が一致しない気がすること。
散らかすような性格には思えないので、もしかしたら物語の中の違う人の部屋……? と読了後に悩んだ。そこはどうなのだろう。
好きなシーンはラスト近くのジョンを探しにクロとチョビが滑走するところ。
この切ない疾走感で泣けた。
新海誠のファンならば読んでも損はないかもしれない。
一般的に言うと、猫好きにおすすめ。
猫特有の行動とかが猫の気持ちで書いてあるので、思わず微笑んでしまうと思う。
中が案外すきすきなので、さくっと読めるのも魅力。
優しく肌の表面を撫でていくような読了感だった。
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ネコ視点とヒト視点が交差して素敵な物語になっている。
さすが、「秒速5センチメートル」の新海さん!
彼女の猫で、彼女は恋人というチョビほどヒトに入れ込んで
いなくても、犬のジョンも含め、みんな、ヒトを思ってくれている。
犬のジョンが、すごくかっこいい!
あの町は、ジョンがいて秩序が保たれているのだろうな。
たとえ、ジョンの体がそこにいなくなる日が来ても、みんな、
ジョンを覚えている、きっと。
心に深い傷を抱えた葵のお話が1番ぐっときた。
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拾われた猫と飼い主となった彼女の物語。
4つの短編から成り、それぞれ独立しているようで、猫を介して微妙に繋がっている。
彼女の目線と、猫の目線が交互に描かれながら、ストーリーが展開されるのが面白かった。
ドラマチックというよりは、身近にありそうな友達や家族、恋人との関係を描いていて読みやすいです。
これを読んだ後は、ウチの猫に対しても今こんなこと思っているのかな、とか考えるようになってしまいます。
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"彼女"と"彼女の猫"に関する四編。もっと彼女と猫が密接に関わっているのかと思ったが、それぞれに世界があって二人の関係とはその中の一部。すごく近くにいるのだけどベタベタしない感じが良かった。
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優しくてほのぼのする話。猫好きで絵本みたいな雰囲気が好きな方にはいいと思う。動物もの読みたくて買ったんだけど、携帯小説みたい。新開誠さんの世界観はアニメーションありきだと思った。著者は違うけど、文章にしたら安っぽく感じた読後だった
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じんわりと染みる話。連作短編集というだけあってそれぞれが少しずつ重なっているのが面白かった。猫視点というのも好きで、しかも深く考えており、猫の社会を覗いている気分だった。案外猫も自由ではないのだなあ…ジョンの博識さと深い考えに感動
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新海誠の作品は今年公開の「言の葉の庭」で知りました。短い映画作品の小説化ですが、優しさと、温かさと、切ない思いが映像と同じように伝わってきます。自身も猫好きのなもので、登場猫物のキャラクターがリアルです。小説版言の葉の庭も雑誌で掲載されていますので、単行本化に期待します。
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とても共感して、元気づけられました。
母になるからって、弱い自分が覆るわけじゃない。
二十歳になったからって、強くなったわけじゃない。
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実は映像化が先で、世に出たのはもう15年くらい前、らしい。
猫の目線と人の目線が交互に描かれているのだが、その間のワープの、ためか、展開がとんでもなく進んでおり、おいてけぼりにされるところがちらほら。
もう少し若いときに読むとまた感想は違ったのかな…といったところか。
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友達の貸してくれる本、
ぜんぶ素敵すぎて、、!!(笑)
拾われた猫たちを軸に描かれてる
のですが、とっても良いです。
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映像は観ていないけれど、新海さん原作というので購入。
新海さんぽい雰囲気がでていてやさしい。彼女視点と猫視点で描かれていて、二つが交わることはないのだけど、寄り添う距離感がいい。
三人の『彼女』が短編連作で、繋がってるのもいい。
そしてラストもいい。
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★2016年度学生選書ツアー選書図書★
【所在・貸出状況を見る】
http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=11630229
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新海誠監督の初期映像作品をノベライズしたもの。出版は映像作品の13年後だが、(当たり前だが)時代の変化をきちんと反映していた。
その上で、原作映像を膨らませて、4つの「彼女と彼女の猫」の物語になっていたのは面白い。それらは交錯するオムニバス形式だったので、世界観は広がり、それぞれの「彼女」と「猫」の生活が描かれている。
全体的に表層をなぞっている感があり心理描写の深みには欠けたけど、新海モノローグ的な綺麗な言葉の流れは楽しめるかも。
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【あらすじ】
新海誠の幻のデビュー作が小説となって息を吹き返す!
アニメとは異なる視点で描いたもうひとつの『彼女と彼女の猫』。
都会で一人暮らしをする女性が、ある日偶然猫を拾った。
自分の感情を言葉にするのが苦手な彼女と、彼女の不器用さをそばで見守る猫。
友人との言葉の掛け違いを境に、彼女の日常から笑顔がなくなっていく。
拾われた猫たちを軸に描かれる、四つの連作短編。
【感想】
新海さんはこの物語を通して、猫社会も人間社会と同じだよって言いたかったんじゃないかなと思う。恵まれた環境で生活できるものもいれば、そうでないものもいる。そして、人間に動物が寄り添うと不思議なことが起こる。そこに癒しが生まれたり、笑顔が生まれたり、時に涙がこぼれたり。それがあるから、物語が出来る。猫が拾われるまで、その人間を観察している様子を見て、本当に猫ってこうやって人間を見ているのかなあと気になった。そして、猫が拾われた時、猫は本当はどんな風に思うんだろうなあと思った。猫が人間の言葉を話せたら、きっとこんな感じなんだろうっていうのが、この物語を読んで、ちょっと想像できて楽しかった。