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元外交官による著書で、あたかもビジネス一般の話になるのかと思いきや、外交における仕事術が中心だった。外国人とビジネスや交渉の機会が多い人には参考になる内容なのだろう。とは言え、世界・社会を理解するというリベラルアーツの観点からは必要なことだと思う。こういうことって実際に学ぼうとしないと身に付かないからね。
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なるほど〜、勉強になりました。大変興味深い本です。佐藤さんが帯で「この本を読む前と後では、世界が変化して見える」との推薦文を書いてますが、確かに。
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キャリア外交官の仕事のテクニックがいろんな側面から書かれています。
が、どれも難易度の高いもので、できる人は環境がそうさせているのか、はたまたこの人がすごかったのか、、
真似しようとする気すらが起きない記述が多いです。いきなりホームパーティーでのビジネスの話が出てきますし。なので、この著者の自伝を見てる感じで読むことになってしまいました。
メモ術・プレゼンテーション術はこの本唯一の誰でも使えるいいテクニックですね。メモは主語述語を丁寧に、どこでもメモを持ち歩く、プレゼンは自分をさらけ出す、集中できるのは13分まで、などなど、当たり前かもしれませんがしっかりできるかどうかが大事だと感じさせる文章でした。
合間合間に挟まれる地政学の話は興味深い。
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危機管理の成否の9割は初動で決まる 初動が遅れる最大の理由は躊躇
何事にも全身全霊で向き合い、困難や逆境に対し人間として逃げない
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書籍名と内容が一致していない。
個人的な経験の羅列であり、特に目新しい方法なり、やり方が無かった。
この程度のことってみんなやってるんじゃないのかなあ〜
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著者の宮家氏が、自身の外交官としての経験において獲得した仕事の極意をまとめたのが本書。「人脈術」「語学術」「交渉術」「メモ術」「プレゼンテーション術」「発想術」「情報術」「危機管理術」という8つの「術」はどれも経験に裏打ちされたものでその内容も理解しやすい。それに比較的実践的。著者が外交官だからできることというよりも、もっと世間一般に落とし込んでくれているような内容だ。
でもだからこそというべきか、これは目新しい!というような記述は少ないかもしれない。ただ、奇抜な方法、目新しい方法というものは往々にして役に立たないというか、応用範囲が狭い気がする。宮家氏が指摘するのはある意味だ当たり前のことかもしれないが、だからこそ良心的と言えるのかもしれない。以下、気になった箇所を引用する。
◯人脈術
まず第一に、基本的なことなのですが、出会いは「あくまで自然」でなければなりません。〜人脈作りの成否は、相当程度、偶然が左右する可能性が高いと思います。
→確かに、「人脈!人脈!」という人に人は寄りつかないし、その関係も長続きしないものかもしれない。
◯語学術
結局、語学とは8割の暗記と2割の応用だと思います。単語と文例を暗記することなしに、応用などできるはずがないのです。〜わずか数百種類しかない基本フレーズを完全暗記すれば、あの外国人と同じようにかなり流暢に英語が喋れるはずなのです。
→激しく同意。結局語学とは暗記である。
◯語学術
ICレコーダーなどを使って、まず「耳」で聞いた外国語を、そのまま実際に自分の「口」で発音しながら、同時に書き下して「目」で読んでみることを試してみてください。ただ聞く、ただ読む、ただ喋るのではなく、聞き、読み、喋る行為を同時に行うのです。こうすれば、耳、目、口は同時に機能するようになります。外国語の会話とはこの三つの器官が同時に動くことでようやく可能となる人間の活動なのです。目、耳、口をそれぞれ別々に訓練するだけでは駄目。相手との知的コミュニケーションである外国語会話能力は、同時に訓練して初めて伸びると思ってください。
→これはぜひ試してみたい。
◯交渉術
孫子の「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」とは交渉術の基本です。交渉とは、まずその最終目標を定め、そのための周到な準備を行い、相手と自分の力の差を正確に理解することから始まります。
◯プレゼンテーション術
どうしたら人前でうまく話せるようになるのでしょうか。考えに考えた挙げ句、到達した結論の第一は、まず「自分を曝け出す」ことでした。〜プレゼンを行う上で第二に重要なことは、聞き手、つまり聴衆の関心を事前によく考えておくことだと思います。
◯情報術
一方、パワーは条件が揃えば活発に動き出します。特に、国際社会の一定の場所でパワーが消滅し、一種の真空状態が生まれる時、パワーは最も活発に動き出します。
→これは例えば社内の人間関係なんかでシュミレーションするのも面白そう。
◯情報術
ある国を取り巻く国際情勢を分析する際は、二国間関係、地域情勢、グ���ーバル情勢という「三つの同心円」を考えて分析せよということです。〜私は最近、この分析法に「内政」という四つ目の同心円を加え、国際情勢分析の基本アプローチとして今も活用しています。
◯情報術
「座標軸」分析とは、簡単に言えば、自分と同世代の人々を念頭に置きながら現代史を学ぶことです。〜より具体的に言えば、第一に、とりあえず近代以前の歴史のことは忘れて、その国の現代史の勉強から始め、近代から現在に至る政治経済状況を徹底的に勉強すると心に決めることです。〜第二に重要なことは、現地社会の同時代人の感覚を想像することです。私の場合は、自分が生まれた1953年に、自分が日本ではなく、中国の北京で生まれたとしたら、一体自分はどんな人生を送っただろうかを可能な限り具体的に想像することにしました。
→特に2目は面白い。空想上でその国を生きてみることで、もしかしたらその国の肌感覚がつかめるかも。変化が激しい世の中だからこそ定点観測は大事。
こうしてまとめてみるとやっぱりこの本から得るものは大きいかも。
170318再読
中身は簡単に読めるし、タイトルもよくある自己啓発本の類。ありきたりな仕事術の本のようではあるが、平易な書きぶりに対してその中身はそこそこ濃い。ましてそれが外交官という経験からくるものであれば自ずと説得力も増すであろう。中身は大きく人脈術、語学術、交渉術、メモ術、プレゼン術、発想術、情報術、危機管理術に大別されるが、いくつか参考になるものを。
◾️人脈術 人脈は作れないものと思え。出会いはあくまで自然に。自分の話の中身を面白く、濃く。
◾️語学術 語学とは8割の暗記と2割の応用。言葉に気持ちを強く込めたいという思いを持つこと。一冊を徹底的に暗記。短時間に集中する。
◾️交渉術 的確な目標設定と交渉ポジションを一貫して維持すること。交渉は言論による格闘技であり、だとすれば論理的腕力がさえあれば勝つチャンスは大いに高まる。一番強いのは大義名分を確保すること。
◾️メモ術、プレゼン術 様々な情報を頭脳にインプットした時、ふと自然に浮かび出てくる「面白い発想」を、そのまま文字として「瞬間冷凍」できるか。主語と述語とキーワードのある文を作る。10分をひとまとまり、その間に2分の休憩を入れる。言葉に「力」を込めること。
◾️発想術 ノウハウは同業者から、アイディアは他業種から学べ。「愚者は経験から、賢者は歴史から学ぶ」。旅先で歴史博物館と軍事博物館を見よ。
◾️情報術 大局的ストーリー作り、それを基準として重要な情報とガセ情報を区別すること。自分と同世代の人々を念頭に置きながら現代史を学ぶこと。まずは近代以前の歴史はとりあえず忘れて、現代史を徹底的に学ぶこと。近代から現代に至る政治経済状況を徹底的に勉強。必要な情報の9割は公開されている。
◾️危機管理術 危機管理=ダメージコントロール。危機管理の成否の9割は「初動」で決まる。プラス優秀な部下。なぜ初動が遅れるか?=躊躇。あなたが最も準備のできていない時と場所で起こるのが危機である。マニュアルより常識を(自分をどれだけ客観視できるか)。優れた決定も受け手に正確・適切なタイミングで伝わらなければ決定の価値は���減する。「思考だけ失敗した部下」ではなく、「行動して失敗した部下」を慰労・処遇すべし。有事の人材は思考も行動も速い人々。「普通の人の普通の感覚」こそ多くの人が納得する鍵である。
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【由来】
・ダイヤモンド、佐藤優
【期待したもの】
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【要約】
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【ノート】
・外務省に27年間勤務した筆者が、その生活で得たり、創出したノウハウや方法論について述べられている。結構、実践的な印象が強く、それも、外務省の後輩諸君に向けて、みたいな印象が強かったりする。人脈術から語学術。交渉術と、具体例が、著者の外交官体験からのものになっている、当たり前なんだけど。
・最後に「あとがき」で、一番大事なのは「逃げないこと」と結ぶ辺り、「ラクをしないと成果は出ない」に似ている。
・BBCとロシア、アメリカ、カナダ、アルジャジーラで日本と中国についての報道を定点観測してみようかと、刺激された。あとはシリア問題、環境問題と防災についても。
・構成
第1章 人とは一味ちがう仕事をするための「人脈術」
第2章 人と違う言語を喋るための「語学術」
第3章 人と違う結果を出すための「交渉術」
第4章 発想力と発信力を高める「メモ術」と「プレゼンテーション術」
第5章 人とは違う大局観を持つための「発想術」
第6章 人より早く先を読むための「情報術」
第7章 緊急事態発生でもパニックしない「危機管理術」